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プレイルーム

20年前ならやっと、患者本人のサポートが話題になって、世界中で難病と闘っている子供達をエンパワーしようという運動が起こってきて、一般化した時代じゃなかっただろうか。

「患者の兄弟」が注目され出したのはその後のような気がする。

今は入院を必要とする医療には近付いていないけれど、昔は入院している兄弟に母親が付き添っている間、エレベーターホールなどで大人しく遊ぶ子どもたちは時々見た記憶がある。

何年か前に自宅の近くにドナルド・マクドナルドハウスができるというので見に行ったことがある。

いろいろ工夫されていて、とても良さそうな建物だった。

ツイッターに書いたのかnoteに書いたのかはもう忘れてしまったけれど。

米国では病院が遠いので、入院中は病院の近くのホテルなどに家族が宿泊して、子どもの看病にあたるのが一般的だと聞いたことがある。だから、安価に利用できるこういう宿泊施設の需要が高かったのだろう。

日本ではとにかく日帰りできる病院を利用するのが一般的で、それは日本の医療の優れている点であっただろうと思う。けれど、一方では患者のケアだけで満足してしまい、家族のケアの重要性に気づくのは遅れてしまったのかもしれない。

どちらが良いかについてはわからない。

けれども、重症の子どもたちの治療を行う施設では、付き添いの兄弟たちが安心して過ごせる部屋があった方が良いのは間違いないところである。

病棟のプレイルームでは入院している免疫の弱い子どもたちに感染が起こってしまうのではないかと看護師長さんが冷や冷やしてしまうだろうから、病棟の外側にお母さんが入院している子供に面会してる間、その兄弟が安心して待っていられる快適な部屋があれば、みんな安心できるのだろうと思う。

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