謎の肺炎

マイコプラズマだけだったら心配ないのであるが。昔はオリンピック病と言われて4年に1回流行していたマイコプラズマも近年は毎年流行している。

マイコプラズマ肺炎は「歩く肺炎」とも言われていて、感染しても入院するようなことはあまりない。寒くなると小学生たちがコンコンと空咳をしながらランドセルを背負って通学しているシーンは珍しくないが、あれがマイコプラズマ流行の一般的なシーンである。

初期に抗生剤を適切に用いると有効だというのだが、だいたい軽症であるため来るのは咳が止まらないと発症1週間以上経ってからである。そうなるともう抗生剤も咳止めもほとんど効かずに3〜4週間咳を続ける事が多い。学校でコンコンしていると周囲にも感染が広がって流行状態になることもしばしばである。

一般には冬に流行する感染症であるが、私は一度夏休みに局所流行したのをみた経験もあるので、油断は禁物である。

他の似たような感染症では乳幼児に無呼吸発作を起こすものもあるので注意が必要なのだが、このニュースでは赤ん坊がギャアギャア泣いているというシーンがある。高齢の男性などは赤ん坊が泣いているとキレまくって「赤ん坊の鳴き声がやかましい」とか騒ぎまくるそうであるが、我々としてはギャアギャア泣いてくれているということはきちんと呼吸してくれているサインなので安心できるわけである。それより赤ん坊が無呼吸になって静かにチアノーゼを悪化させてゆく方がその何千倍も怖いことである。

まあ、中華当局がコロナの時のように情報隠蔽をして感染拡大させていないかについては前科があるわけだから一抹の不安があるのであるが、とにかくマイコプラズマだけであればほっと胸を撫で下ろしてもいい話である。

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