老人たちのアイドル

ふうん。色々な人がいるものだなあ。この豊崎という人がどういう人かは知らないけれど、今の世についていけない老人たちを顧客とした炎上商法をしたということなのだろうか。

そりゃご老人もはてブとかnoteくらいは駆使して「わ、わしも文明の利器を使えるんじゃあ、なうでヤングな若者どもには負けん!」と言いたいわけであろう。

残念ながら、ご老人ではTikTokなどはさすがについていけないということでもう排除したいということなのであろう。そういう老人たちの気持ちを代弁してTikTokerを叩いて老人たちの溜飲を下げさせて老人たちのアイドルになろうというのであればニッチな生存戦略としてはあり得るのではないか。

まあ、出版社にしてみれば老人たちは大して書物を買わないので、もちろん買ってくれる人を大切にしたいに違いないと思うのである。だからこそ、新しいメディアであるTikTokできる本を紹介してくれる人は重要であることは間違いない。

けれども、老人たちはそんなものは外道だという認識であろう。たとえ自分達が本を買わなくても出版社はそういう軽薄な若者向けに本を出すのではなく、老人向けに本を出せと叫ぶわけである。そんな本はもう誰も読まないよなんていうと暴れ出すのである。

なので百田尚樹氏の「日本国紀」などについては「ネトウヨ本」などと言って共産主義者たちから散々に文句を言われたのではないか。けれども、例えば維新の会を信奉するネトウヨたちはあの本を争って買うわけである。私も以前に単行本は買った。ちゃんと仕事場の本棚に置いてある。まだ中は読んでないけど。w 

老人たちにとってはああいうのは本の中に入らないのであろう。つまり、彼らにとっては本はもう「資本論」だけで十分ということである。それ以外の本は「毛沢東語録」だけだ!とか叫びそうなのである。

もちろん、昨今、「日本国紀」が新書版になったように出版社は売れる本を売りたいのが当然であろう。ラノベでもBLでも売れる本が正義なのである。そういうことはマルクス主義被れの彼ら老人やマルクス主義者には理解できない世界であろう。

これはもう住む世界が違うとしか言えないのである。インターネット時代の不幸の一つはこういう住む世界の違う人たちが間違って一堂に会してしまうところであろう。

マルクス主義の人たちはマルクス以外の著作を焚書坑儒したいわけで、それ以外の大多数の人は「資本論」なんて便所の紙にもしたくないわけである。ましてや読もうなんて考えるだけに悍ましいというであろう。そういう人たちは別の集団として触れ合わなければ互いに相手を知ることもないので幸せなのである。

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