処理水の処理の問題

中国報道官「処理水が安全だというならなぜ日本国内の湖に流さないのか」—中国メディア

この主張って、何カ月か前に日本が処理水の海洋投棄を発表した際に某問答型のSNSで中華系と見られる人たちが煽りの質問をしていた記憶がある。その人達はまず、「お前らその処理水を飲めないだろう！飲めないような水をなぜ投棄する！」と騒いでいた訳である。

これについては、朝日新聞にも以下のような記事がある訳である。

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201110310428.html

もう10年前に当時の民主党政権であった園田政務官が既に原発処理水を飲むということをやっていた訳である。それでやや怯んだ攻撃陣であったが、それにもめげずに次に繰り出してきたのは、「じゃあ処理水を上水道に混ぜて飲めや」とか、「農業用水に使え！」という主張であった訳である。

いや、そりゃ別に構わないけれど、飲んでも農業用水に使ってもその処理水は下水に流れ込むわけで、結局は海に流れ込むよ、だから海洋投棄と意味は変わらないんだよ、と説明してもヒステリックな反応をしていたことを覚えている。

今回のニュースを見て中共の報道官氏もついにあの煽っていた人たちと同じ論法を使い始めたのかということで誠に感慨深いことである。北京オリンピックについても、ついに日本が政府高官を派遣しないということを公式に発表したようである。まあ、スポーツの採点であるわけで、日本の政府関係者が行かなければという政治的な思惑がある方が不純なわけであり、政治とは関係なくスポーツ選手が活躍していただきたいと思う私からすれば誠に結構なことだとは思うのである。

これに対して中共側は「スポーツを政治化しない約束を着実に実行することを日本に望む」という表明をしたそうである。

中国外務省「スポーツを政治化しない約束を着実に実行することを日本に望む」北京五輪の閣僚派遣見送りに

私などからすると、「政治化しない」というなら日本の政治家の訪中抜きでやればまさに「政治化させない」じゃないの、としか思えないのであるが、どうやら中華外務省の意見は異なるようである。

国が違えば当然と思うレベルでも食い違いが出てくるということなのかもしれない。その擦り合わせはお互いが常識と思っている分だけ意識しない違いを調整する困難さがあるということかもしれない。

左派やJリベラルにしてみれば早くアベ政権を打倒して日本の主権を中共様に委譲しようと思うかもしれないけれど、もう退陣したアベ政権を打倒する方法は困難を極めるのでご愁傷様というより他ないわけである。