喰う寝る遊んで全裸監督「シーズン2観た。99点。」

観た。観てしまった。全て観てしまった。
4話から止まらなかったです。

めちゃくちゃ面白かったんですけど……
ホント辛かった。。。
止まらなくなったのも、
「ここから逆転劇が始まるはず……!」
と思い続けていたのもあります。

感想を少し書こうと思ったのですが、
ちょっとネタバレなしで書くのが難しいので、
ここからネタバレありで書いていこうと思います。



~~~ここからネタバレ~~~



■見苦しい。が、俺にはとてもできない。

シーズン1からは、あるいはシーズン2の序盤からすると
想像ができないくらい、
村西監督が追い込まれます。
4話のサブタイトルが「崩壊」で、
地の果てまで墜ちたと感じました。
だが、地の底はまだまだまだあって……。

最初は村西監督を応援するんですけど、
だんだんと
「もうやめてくれ……」
「あきらめようよ」
と、少し遠くから眺めてしまうようになり、
終盤は、
「いつ自殺するんだろう、でも史実は生きてるよな。。。」
「もう死んだ方が苦しまなくていいのかもしれない」
とまで思うようになりました。

だからこそ、最後の最後のセリフ、
「死にたいときは下を見ろ。俺がいる」
へのつながりをしっかりと感じました。

僕も一時期死にたかった人間なので、
そのころの自分が観たらどう思うかなとも考えましたね。
(ただ僕が死にたかった理由は
 自分が最底辺だと相対的に思っていたわけではなく、
 絶対的に不幸だと思っていたので、
 一気に立ち直ったりはしなかったと思いますが。。。)

それにしても、一度も村西監督が
「諦めよう」という姿勢を見せなかった生き様はとても真似できない。
ヤクザからはとにかく逃げて逃げて、必死の命乞い。
すっかり顔は死んでるのに、絶対に生きることを諦めない。

最終話、
トシに拳銃を向けられてからの撃たないでくれのアピールは、
むしろ笑っちゃうほどじゃなかったですか?
もう、中身スッカスカ、上辺だけの言葉にしか聞こえないんですよ。
全身全霊を賭けて、口から出まかせを言っているようにしか
聞こえない。
「もうこいつダメだ。。。」と。誇りもプライドも何もないと。
(……あ、そうか、これが「全裸監督」ってことか……今気づいた。)

トシは結局引き金を引きますが、
それまでの演出次第では
ただただドライなヤツにしか見えないようにも
なりかねないんだけど、
なんか、自然というか、まぁ、しゃあないな、
とも思っちゃうんだよね。
もちろん撃ったのには驚いたけどさ。

だからこそ……
石のセールストークは、なぜか涙が出そうだった。
なんでかわからないけど。
川田が笛を吹くのを見て、また涙が出そうだった。
感じちゃうよね。
……っていうか、山田孝之さん、
噛んだところ絶対NGだと思ったんでしょうね(笑)
でも、すごく人間味のある、良いシーンでした。

■トシ

最終話、一気にトシが大好きになった人はたくさんいるだろうな。
俺もその一人です。
ずーっと、目の前のことだけを考えていた、
見ようによっては一番バカだったかもしれないけど、
でもそういう人が、ある意味一番信用できるのかもしれない。

トシ、あんなに眩しい笑い方してたっけ……。
最後の最後で気づいた俺もバカ野郎でした。
俺も先のことは考えられないバカなやつだから、
せめてまっすぐ生きていきたい、と思います。

ラストの海でのシーン、
石を売るためにセールストークをする村西監督。
まるで自分を石に見立てているよう。
それを海辺から笑うトシ。
それだけなら「いいシーンだ」だけなんだけど、
そのトシが立っていた(ように見えた)場所から、
「この石はね、もともとそれと一つだったんですよ!」
と言って新たな石を拾ってくるところ。
最高のシーンでした。

■その他ぽつぽつと

・愛すべき登場人物たちばかり。
(ヤクザは逆にめちゃくちゃ怖いけど。。。)
 本当にみんな辛い目にあっていて、
 ハッピーエンドは誰にもなかったんだよなぁ。
 それでも、どこか未来を感じる終わり方でしたよね。
 どこか救いがあった。
・シーズン1に引き続きの体当たりの役者さんの演技も
 すさまじかった。
 どうやって撮ったのっていうものばかり。。。
 女性も男性も。感服。
・合計点は99点です。1点減点分はなぜか最後に吉本の芸人が出てきて
 現実に引き戻されたからです。
 芸人は好きだけど、普段から「タレント」として見ている芸人を
 突然「町ゆく人だ」「警察だ」と観るのは無理です。
 勘弁してください。
・他にもあるけど書き疲れたので今日はここまで。
 しかし今日はひと際薄い感想だなあ。。。読み応え無くてすみません。

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