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星を紡ぐ子どもたちと旅する大人──笑い声あふれる草原


 早速だが皆さま、ズッコケる準備はよろしいだろうか。前回ワープしてくれた高身長イケメンさんと、なんと……な、なんと! あれ以来、会えていない……。
 “何もできない”自分に自信がなくなり再び彼へワープすることに臆病になってしまったのだ。そしてひとつ言い訳をするなら当時、Switchに翻訳機能は実装されてなく英語への苦手意識も高い私にはチャットを促されることが、グローバルすぎるSkyが怖くなっていた。それでも──たとえ入力が遅くとも「Thank you」くらい伝えられたはずだと今は後悔している。

 目標にしたあいさつ回り最終日……よく頑張ったと自分を誉め、ソロプレイヤーでいようと見上げた“滲む”星空盤に、まだ一度も挨拶に行けていなかった名前が光る。最後に、この人にだけ飛んでみよう──そう思ったのは“甘え”からだ。いつかのメッセージボードが日本語だったのだ。もしチャットへ誘われても大丈夫なんて未だ醜く淡い期待を抱き、ぼんやり切り替わる場所を見る。

──そこは奇しくも雨林の入口だった。

 映し出された名前に緊張しつつ歩き始めると、その“星”がこちらへ向かって爆速で走ってくる。明らかに進行方向を引き返していることに「何事!?」と驚いている私の前で急ブレーキ。
 私のお辞儀に対しハイタッチをしてくれた次の瞬間だ──目を疑った光景は今でも鮮明に記憶に残り涙を溢れさせる。「一緒に行こう」という手つなぎアイコン、そのたったひとつの合図に、堪らなく心救われたのだ。

Sky 星を紡ぐ子どもたち

 神のように眩しく見えた彼女を、ここでは“女神”と呼ぼう。後日教えてもらうのだがホームでフレンドになったらしい。少しでも構ってくれた星の子にはもれなくフレンド申請(名前も“おまかせ”)していた私と、文字通り“初めて”手を引いて駆け出してくれたフレンドとのキャンドルマラソン。
 追い越す野良さんたちに大きく手を振り「私! フレンドに手を繋いでもらえたよ!」なんて叫びたかった。そんな歓喜も束の間……女神が野良さんの前で立ち止まる。喜びから一転、再び緊張が私を“タゲる”──女神のフレンドさんだ。
 
 Sky界隈には“共通フレンド”や“相方”などの、関係にまつわる云々(つまり嫌がられること)がある──はずなのに、女神は私たちを両手で引っ張りグングン飛び回る。あっという間に“パン焼き”まで終えると、ふたりがチャット椅子へ座る。
 三人横並びの、真ん中を空けてくれたようだった。急いでバーチャルキーボードを繋げ着席する……!

右上のQRコードからスマートフォンと連携可能

 「 Hi 」挨拶を交わした瞬間だ。いや、本当に……Skyは私に恨みでもあるのか……!? と思うほど私にとって重要な場面での緊急事態──キーボードエラーからのQRコード読取り不可だ。
 会話は進む──「Where are you from?」「what's your name」エラーと格闘しつつ懸命に「Japan」「My name is Nismo」を打つ。フレンドさんは海外の方だったが、女神が日本人だと名乗ってくれたことへ“再び”甘え「私Switchで」「入力が遅くて」「ごめんなさい」「QRえらー」と“カタコト”で伝えたことをよく覚えている。自分のことに必死で、または焦りが伝わったからか会話は早々に終わるが女神の名前だけはしっかり頭に叩き込んでいた。
 そして会話の中で女神はお風呂の時間だと言っていた通りバイバイエモートをする。その横から、なんと女神のフレンドさんが私へフレンド申請をしている!
  ▶️受け取る
  ▶️受け取らない 

 秒で受け取る……! ところまで見届け喜んでくれた女神は消える。女神のフレンドは正に“神フレ”の名前に相応しい、おしゃべり上手な愛嬌のある子だった。ワープすると遠く離れたところからでも「Nismooooo!!」と呼び掛けてくれて、日本語で「お元気ですか?」を伝えてくれる。
 毎日のワープは重いかと遠慮しつつ2日置きにどちらかへワープすれば高確率で一緒にいるふたり。
「私これからディナーデートなの……女友達とね!」
「神フレはボーイフレンドいないもんね!」
「女神だっていないでしょ!」
「そうだよ、あははっ!」
「がはははは!」

Sky 星を紡ぐ子どもたち

 なんて英語で繰り広げられる会話に、翻訳に時間がかかる私の言葉も待ってくれながら優しいふたりはずっと笑わせてくれる。ふたりの周りは常に笑顔で溢れていて、青空がとても似合う大好きなフレンドとなった。
 
 中盤でも少し触れたがSky界隈では昨今、“関係”に纏わる声が(色んな意味で)SNSを通して賑わっている。私は関係不要派であるが敢えて、一人挙げるならば師匠は女神だろう。
 教えてもらったことはたったひとつ──だけどとても大切なことだ……。ひとりぼっちだった私へワープしてくれるなら尚更に、私は今日もフレンドへ手を差し伸べる。

 次回、やっぱり避けては通れない!? 出会ってしまったSky相方問題……!!
 星を紡ぐ子どもたちと旅する大人──人間関係の雨林
もお楽しみに!

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