スクリーンショット_2020-01-19_13

①子どもの「したい」は欠かせないー①

「一時間で一回も笑いのない授業をした教師は逮捕する」
という名言を残した方は、授業の名人として有名な有田和正氏です。
私は目標として、
『子どもの「したい」のない授業は、授業ではない』
と自分に言い聞かせながら、日々の授業実践を積み重ねています。

本記事では、

↑の『子どもの「したい」を引き出す学級経営』に書いた「子ども達が教室を自分たちの居場所と感じ、自分たちらしく、自分たちの学級を作っていけるようにするためには、「したい!」が欠かせません。」という部分に焦点を当てて描いてみようと思っています。

子どもの「したい!」を引き出したい。
”言うは易し、行うは難し”です。
これを追い求めて、追い求めて、未だその答えは見つかりません。
まず、”子どもの「したい!」がどんな時に引き出されるか”をについて考えてみる必要がありそうです。

子どもが「したい!」と思う時

本当は、”知的好奇心が高まった時”と言いたい所ですが、私が経験した教育現場では、なかなかそうはいきません(一緒に過ごしていく中で、ここに到達していく子どもはいますが…)。
どんな子どもでもという条件で言えば…
”自分事の問い”が生じた時と、シンプルに”楽しい”時の2つだと考えています。

自分事の問いが生じた時

”問い”は、「問う事。尋ねる事。質問。(大辞林・三省堂)」だそうです。

スクリーンショット 2020-03-08 8.53.33

その”問い”の対象が大切です。
授業で考えてみます。
例えば、これだとどうでしょうか?子ども達の「したい」が引き出せそうですか?

スクリーンショット 2020-03-08 8.58.05

先生が、子どもに、答えを問う。
私が先生になりたての頃の授業は、こんな感じでした。わかる子は「簡単!」と自慢げに答え、わからない子はだんだんとやる気をなくしていく。最終的に、できる子達とのやりとりで授業が進んでいくようになり、学力差は広がるばかりです。当然、全ての子どもの「したい」は引き出せません。

それなら、これはどうでしょう?

スクリーンショット 2020-03-08 8.58.10

先生が、子どもに、理由を問う。
理由を問うと、教室がシーン…多くの先生が経験しているのではないでしょうか?ただ答えを発表し合うような授業では、なかなか思考力や表現力は身に付きません。しかし、先生が理由を問うてしまうと、その問いは先生からの質問でしかなく、子どもの自分事の問いにはなりません。つまり、「したい」は引き出せない場合が多いのではないでしょうか?

さて、これならどうでしょう?

スクリーンショット 2020-03-08 8.58.15

子どもが、問題に、なぜを問う。
こうなると、子どもは自然に動き始めます。つまり、「したい!」とは、目の前の事象に対して自分から働きかけて初めて抱く事ができるという事です。学級経営でも同様です。この”自分事の問い”が子どもの中に生じるようにする事が大切です。

”楽しい時”

これは、ここで語る必要もありません。子どもは、ルールがなければ、止めるまでゲームをやめません。マンガを読む事をやめません。どうしてかというと、シンプルに”楽しい”と感じているからでしょう。
子どもは楽しければ、「したい!」と感じ、止めるまで、いや、止めてもやめません。
授業創りも学級創りも、子どもがゲームをしているのと同じように”楽しい”と感じる姿をイメージすれば、「したい!」を引き出す事が出来ます。

まとめ

本記事は、
学級経営には、子どもの「したい!」を引き出す事が大切です。
子どもの「したい!」を引き出すには、”自分事の問い””楽しい”が大切です。
という事を書きました。
「いやいや、その”自分事の問い””楽しい”は、どうすれば生じるの?」ですよね。
それは、『②子どもの「したい」を引き出すワンポイント』で書くとして。
次号『①こどもの「したい」は欠かせないー②』では、学級経営の中で、「したい」がなければどうなるのか、考えていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?