こんまりさん流の片付けをして良かった点と悪かった点


数年前、かの有名なこんまり(近藤真理恵)さんの本を読み、徹底的に部屋を片付けたことがある。
ときめかないものは捨てる、というのが、彼女の片付けメソッドの根幹。

私はとにかく可愛いものが好きで、大好きなものが綺麗に飾られた可愛いお部屋で暮らしたい……という願望がかなり強かったため
こんまりさんの本にはすごく影響を受けた。
そして本に書かれたとおりに、物を捨てまくり、ときめくものしかない部屋を構築した。

しかし…………
部屋の片付けには成功しリバウンドもしにくい状態を維持できるようになったものの
色々と問題も発生してしまった。


問題点、一つめ。
物を捨てすぎて、「可愛いものに囲まれたときめくお部屋‎🤍」ではなく、
殺風景な部屋になってしまった。

私の「ときめくか否か」の判定はやたら厳しかったらしく、多少は好きでもめちゃくちゃ好きではないなというものは捨てていった結果、「やりすぎたな……」と後から気づくことになった。

じゃあときめくものを買い足していけば解決じゃん!
と思うけど、そんな金はなかったんだな。
愚か。

2つめ。
捨てすぎた結果、冬服がなくなった。
本当に愚か。

でもあの時の自分をフォローすると、本の通りに捨てていくと、こういうことが起きる可能性はそこそこある。
「ときめかないとしても、生活に必要なものはとっておきましょうね」とは記憶している限り書かれていなかった。
「ときめくものを残せば自然と自分に必要な量は残る」と書かれていた記憶がある。
残念ながら、必要な量残りませんでしたわ……。

あの方の本はちょいちょいスピリチュアルっぽさがあり、根拠が不明なところがある。
放置している本は気が眠っているから、パンパンと手を叩いて起こしてあげると、自分にとって必要かどうかわかりやすい、とか。
なる、ほど…………?

スピを全否定するつもりは全くなく、むしろ私はスピ系であっても自分に有用だなと感じるものは取り入れているタイプなのだけど、
こんまりさんの本に関しては、自分にはあまり合わないなと感じる部分もそこそこあった。

また、こんまりさんは「以前は自分のときめき感度が足りず、生活に必要なドライバー等を捨ててしまい困ったことがあった」ということを書かれている。
その解決方法として示されているのが、ときめき感度をあげる的な……なんかそんなことだった気がする……記憶が薄いから定かではないのだけれど。
生活に必要最低限のものは残しましょうと書いてくれたほうが私には分かりやすい……。(記憶が飛んでるだけで書いてあったらすみません。ノリと勢いで書いているのでちゃんと確認してないです!)
まあそもそも、言われなくても必要なものは残しておけという話ですね!


3つめ。
後になって、「なんであれ捨てたの!?!?」と過去の自分にブチ切れることが何度もあった。

これ本当にさあ、本当に……辛くて……。
期間限定品とか関係なくときめかないと捨てるので、やっぱりあれ好きかも……ときめくかも……と後悔したところでもう中々手に入らない、なんてことも多々……。
常識で考えれば、そういうのは一応捨てずにとっておこうよ!!!とわかりそうなものなんだけど、
それやってるといつまでも部屋が片付かなくなるリスクもあり……。

捨てるか捨てないかの基準って難しいね。
少なくとも、「ときめく」という曖昧かつ流動的(今日ときめかないとしても明日ときめくかもしれない)な基準のみで物を捨てていくのは、けっこうリスクがあるなと今は思います。


でもね!!!!!
物を捨てる基準として、
○年使ってなかったら捨てるとかじゃなく、
ときめくかどうかっていうものさしもあるんだよって示してくださったことには本当に感謝してるんですよ!!!
自分がときめくなら、例え一生使わなかろうと関係ない。あるだけで幸せなものはとっておけばいい。
逆に、もらったから捨てにくいとか、いつか使うかもという理由で、ときめかない物に埋もれる暮らしでいいのか!?ってなげかけてくださったのも、私にとってはありがたかった。
人に気を使いまくって自分を後回しにすることが多い人生だったから、自分を取り戻していきたいな……と思えた。
自分の部屋くらい誰にも気を使わず、自分にとって居心地がいいところにしたいなって。

まあでも、貰い物って難しいよね……。
捨てることに申し訳なさがめちゃくちゃある。
でも頂いた気持ちを大切にすればいいんだと思った。好きでもないし使いもしないものを持ち続けるストレスを感じるならば、それをくださった方としても本意ではないだろうなと。
写真撮って残しとくとかもありだよね。

単に「可愛いお部屋に住みたい」が原動力だったけれど、
こんまりさんの片付けは、生き方そのものを見直す力がある、と思う。
そこもまたスピっぽさがあり、苦手な人は苦手だと思うのだけど。
「ときめくか」、言い換えるなら「自分の心が喜ぶか」なんて考えずに日々を過ごしても別に何も困らないけど、
いったん、ときめくかを基準に部屋を片付けると、その後の買い物とか、食事とか、何かを選ぶシーンで、私は何を選びたいのかに意識的になれる。

私は何が好きで何に興味がなくて何が嫌いなのか。
これって意外と曖昧になりやすい感覚で、この感覚が曖昧になっていくと、喜怒哀楽すらも曖昧になり、感動したり喜んだりしにくくなっていくんだよね……と実体験から感じている。
そして幸福度が下がる……。

だから「ときめくかどうか」と向き合うことって自分の心を甦らせることに繋がるし、部屋だけでなく人生変わる大事なことだと思う。
この部分は本当〜〜に自分に合ってた。

だからこんまりさんの本をディスろうなんてつもりは全くなくて、むしろ出会えて感謝しています。

でも、私には問題点があったことも事実で……
しばらくは本にしたがっていたことで部屋は片付いた状態がキープされてたけど
「どうせまた捨てたことに後悔するくらいなら捨てたくないな」と思うようになり、
結果、徐々に部屋が散らかっていき、今はそこそこ荒れた部屋に住んでいます。無念。

いい加減、散らかった状態に嫌気がさしており、
KindleUnlimitedで片付け本を5冊くらい読んだので、今はそれらの本の良いとこ取りしつつ自分なりにアレンジした片付けを試してみているところ。
片付け終わったら、それについても記事を書きたいな〜と思ってはいる。忘れるかもしれない。

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