今更ながらCybozu Days2019 2日目のまとめ
私はHamee社でプレイヤー→リーダー職→プレイヤーをやってきましたが、今まで目の前の業務に必死になりすぎていたなーと感じていました。
人生で2回目のリーダー職が巡ってきて、さて今度はどうしようと思っていたとき、社内の合宿でたまたま参加する機会を得たオミカレの曽根壮大さんの講演 からヒューマン・マネジメントが自分の中でホットになり Cybozu Days 2019 (東京)に参加してきました。
基調講演
麹町中学校 校長 工藤 勇一氏
- 今までの教育は過剰サービスだった
- 世の中には自分を「好意的に受け止める人」「何も思わない人」「批判的に見る人」の3種類がいる
- 対立するのが当たり前。子どもの時から対立するもの同士お互いに納得する道を見つける訓練をすることが重要
というお話。
麹町中学校は、宿題・定期テストを廃止したことで有名な中学校です。「クラスの中で揉め事が起こったとき、『謝りなさい』と言われて表面上仲直りしてもわだかまりは残る。『謝らなかったときのリスク』を考えさせ、本人に選ばせる」だったり「生徒会発案で委員会を「クラスの中で揉め事が起こったとき、『謝りなさい』と言われて表面上仲直りしてもわだかまりは残る。『謝らなかったときのリスク』を考えさせ、本に選ばせる」だったり「生徒会発案で委員会をボランティアに変えたら定員より人が増えた」などのエピソードを通して、生徒自身がメリットとデメリットを理解して自主的に行動を起こし、それを教師・保護者(大人)が支えるという点が印象的でした。
従来の「あれをやりなさい、これをしてはだめ」という過剰なサービスをやめ、権限と責任を与えることで、自ら問題を見つけ、解決できる大人に成長する土台を作ることは人生通して必要なことだと思います。(会社でも必要だと思う...)
参加したセッション その1
「変わり続けること」がすべて──急激な変化にギクシャクしたサイボウズ式編集部が、いいチームになるために取り組んだこと
サイボウズ株式会社 サイボウズ式編集長 藤村 能光氏
2018 Daysのテーマは 自由で成果を出すチーム。
2019年、100人100通りの働き方を進めた結果、
- 週五日勤務を3日にして2日副業
- 新潟から週2日リモートワーク
- 朝方から8時30分、水曜は在宅
など、それはそれは自由な働き方が認められるようになりました。
加えてフリーアドレスになったことで雑談もできず、挨拶さえ困難に。
心理的安全性確保のためにコミュニケーションを増やした、というお話。
自由な働き方ができるのはいいなぁと思いつつ、そんな働き方にしたら問題も起こるだろうな、と思ったとおりのことがCybozuでは起こっていました。
それでも、「やっぱりだめだね」と元の働き方に戻すことなく、起こった問題を一つひとつ解決していく姿勢を見習いたいと思いました。
参加したセッション その2
「マネージャーは誰に相談すればいいの?」
予防医学研究者 / 公益財団法人Well-being for Planet Earth 代表理事
石川 善樹 氏
サイボウズ式 編集長 藤村 能光氏
30代マネージャーの悩みはこんな感じ
- 相談できる人がいない
- 部下に弱音や不安を見せられない
- 完璧じゃないといけない責任
表面上の問題は、なぜそういったことが問題になるのか、ということを突き詰めなければ意味がない。人間は不満や問題点を上げるのが得意なようにできており、問題点は「聞くから出てくる」、という側面もあるので、「なぜそれが問題なのか」を常に考える必要がある、というお話。
「人の認知を変えることは、できなくはないけどとてつもなく難しいので、
まずは変えられるところから変えていく方が簡単だ」という石川氏の言葉は、分かっていても実践するのは難しいことで、ついつい「マネージャーは完璧じゃないといけない」などと思ってしまうことが多いのではないでしょうか。
「完璧じゃないといけない」という考えを変えるより、マネージャーが完璧じゃなくても良いように仕組みを変える方が簡単だということだと理解しました😃
参加したセッション その3
マネジャーにすべてを背負わせるのは、もうやめよう。
多様な働き方時代の「新マネジメント論」
サイボウズ株式会社取締役副社長 兼 サイボウズUS社長
山田 理氏
タイトルを見ただけで聞きたいなーと思っていたセッションです。
内容は、著書 「最軽量のマネジメント」 のダイジェストでした。
マネージャーの難しさは、ひとえにプロマネ・人材マネジメント・中間管理職業務(調整報告)・担当者兼務など、役割が多すぎることにあり、現代のマネージャーとはおじさん世代と若者世代との世代間ギャップを一身に受け止める者として、一番割りを食っている存在です。
詳しくは書籍を読んだ方がいいのですが、自分が重要だと感じたポイントは
- ネットの普及で情報価値は暴落した
- マネジャーは神である必要はない
- 会社との距離感は人それぞれ
の3点です。
ネットの普及で情報価値は暴落した
ネットが普及する前は貴重だった情報が、ネット普及とともに誰でも簡単にアクセスできるようになりました。
これにより、情報を隠す意味は薄れ、むしろ自分の情報を共有する代わりに知らない情報を教えてもらう方がメリットがあります。
若者世代はそれを知っていて、おじさん世代は馴染んでいない。そこら辺に世代間の埋めがたい溝があるように思います。
マネジャーは神である必要はない
今までの理想のマネージャー像は「そのチームで一番有能な人」。でも、後から優秀な人が入ってくるし、多様化する専門性の中でマネジャーがすべてのボールを抱えることは難しくなりました。
マネジャーは「だれが何のプロ」かを知っておくだけでよく、メンバーの特性に合わせた仕事を任せる役割を持っているのです。
会社との距離感は人それぞれ
「100人100通りの働き方」で一番驚いたのは、「サイボウズを副業にしても良い」というところでした。真の働き方改革とは、会社との距離を自分で決められることだと思います。
仕事は人生の一部ではありますが、全てではありません。
もちろん人生の全てにしたい人はすればいいですが、
大事なのは「選べること」だと思います。
感想
Cybozu Daysは初めて行ったのですが、最初「テーマパークかな😳」
と思うようなすごいセットに圧倒されました。
残念ながらCybozu製品にはほとんど縁がない私ですが、
さすがに組織づくりについて以前から取り組んでいる会社だけあって、
学びや気付きは多く、もっと前から行けばよかったと思いました。
特に、最後の「最軽量のマネジメント」はマネジメント職だけでなく、プレイヤーである人に読んでほしい書籍だと思いました。
マネージャーなんてなりたくない・なれないと思う若い人が、少しでもマネジメントに希望が持てるといいと思います。
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