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クラブカップ7人リレーが大切にしている3つのこと

今年もCC7を無事に終えることが出来ました。皆様本当にありがとうございました。

いや、正直「無事に」と言えるのかどうか分からない。やばいだろうなぁと思っていた駐車場は予想通り大渋滞になってしまったし、やばいだろうなぁと思っていた怪我は、やっぱり救急病院行き3人を含んで現状保険金申請が10名。それ以外にも軽症の捻挫・打撲は多数あったでしょう。

一方、それ以外の部分については、普通に準備して、普通に終われて、大いに盛り上がった、と言えると思います。まあそういう意味で良くも悪くも想定通りだし、想定通りにきっちり着地出来たことは誇りに思っていいのか、と思っています。

さて、今回は、どこかでまとめたいと思っていた、クラブカップ7人リレーの理念、すなわち何を大事にしているか、について、書いてみたいと思います。

1.日本一のクラブを決める大会であること


Copyright Sanae Kiue 

第1条をこれにしています。トップ選手に本気になってもらう環境を提供すること、多くの人が納得できるレギュレーションを定めること、そこを中心として演出を盛り上げること、それがまず大事。トップ選手が本気になる場であるからこそ、それがコンテンツになり、多くの人を惹きつけられるイベントにすることが出来ます。

そういう意味でやはり理由はどうあれ駐車場の問題が策を講じられないまま、正規チームの選手のコンディションにも影響を与えてしまったのはやはり問題でした。とはいえ、みなさん事情をよく理解していただけた点は本当に感謝しています。

2.みんなが楽しかったねと言える大会であること


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まあこれは、言わないまでも多分多くの大会が目指していることだと思います。しかし、言われるまで気づかなかったんですが、確かにCC7は多様な関わり方が出来る大会かもな、と思います。

こんなにオープンチームが多いリレー大会もないでしょうし、「鉄人をする」(7走区全て1人で走り切る)という文化もあります。あくまで第1義は日本一のクラブを決めることですので、参加費の優遇等はしないのですが、それでもそのような挑戦自体はありだと思うし応援したいと思っています。

そしてそのような多様な関わり方が一つのフォーマット(=クラス)で共存できるというのが良い。実況の瀬川氏が1走スタートの様子を見て「東京マラソンのようだ」と表現していましたが、まさにそれは目指している姿でもあります。マラソン大会は42.195kmという共通のフォーマットの中でトップ選手からファンランナーまで一つになって楽しめるわけで、まさにそこは同じです。Bクラスレベルのコースがあるのはトップチームからしたら物足りない部分があるかもしれませんが(今年はテレインの性質上歯ごたえあるコースになってしまいましたが)、あえてそれをそのままにしているのもこのイベント全体の一体感を作る重要なキーだとという考えからです。

※蛇足ですが、春にやっているウェルカムリレーは「新しい仲間・久しぶりの仲間と共に」という理念のさらに上位に「オリエンテーリング機会の提供」を掲げているため、「鉄人クラス」というワンマンリレーのクラスを作っていますし、参加費の優遇をしています。最近このあたりの理念の違いを言語化できるようになってきました。

3.運営をコンパクトにすること

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プロ運営であることもありますが、運営をいたずらに大きくしない、というのは気を付けています。派手なものは特に要らない。オリエンテーリングというイベントの本質があれば、あとは人と人との相互作用で良いイベントというのは出来上がると思っています。

この大会は運営の中心メンバーを大まかに固定しており、そこはあまり動かさず、人手が居る部分については逆に公募などを用いて大きくメンバーを変更しました。それによって、練度の向上による運営の安定度が増しつつ、多くの人と関わりを持つ機会を両立させています。前日の単純作業タスクをあえて残しておいて、みんなでそれを進めてもらうことで親睦を深めてもらう、というのも最近得た知恵です。

去年3日間大会という修羅場を抜けたこともあり、準備専念期間を長めに取ることが出来たこともあり、今年は大きな無理をすることなく当日を迎えられました。いづちに「今年の運営ホワイトすぎる。西村さんがずっと笑ってる。俺は西村さんがもっと苦しんでるところが見たい」と言われたのは解せないですが。

おまけ

この7人リレーの少し前、阪神が優勝しました。優勝を決めた試合を私も見ていましたが、やはり感心したのはなんといっても岡田監督。9回裏の2アウトでもまだ表情を変えず、おそらくは万一の時の継投策に思いを馳せていたのでしょう。優勝を決めて歓喜の輪に入る時でさえ、ピッチャー交代告げに来たんかいと思うほど憮然としたいつもの表情。「一喜一憂しない」「自分の仕事に徹する」「あくまでやるのは選手たち」。その泰然自若っぷりに感銘を受けたものです。「アレ」という言葉に代表されるように、どれだけ勝っても浮かれず、普通のことを普通に行う事を本当に徹底されていたのだと思います。

そして、若輩ながらその気持ちが少し分かってきました。この大会の根幹はかなり完成形に近くなったとおもいますし、また大会が大きくなるというのは当然嬉しいことです。でもその一方、それに合わせて、課題もあります。また、CC7が大きくなったからと言ってまだまだこの業界、進めるべきことはたくさんあります。

一つの成功に浮かれることなく、普通のことを普通にやって、常に次の一手を考える。なかなか難しいことだけれど、少しずつそんな風になっていけたらなと思います。

※本記事に掲載している写真は、木植さなえ様に撮っていただいた写真を拝借いたしました。いつも素敵な写真をありがとうございます。  https://photos.app.goo.gl/eu6h1FsswhUqiCoo6


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