【日々のつぶやき】武即天、しんがり

書評・感想を2編。

1点目、コテンラジオ武即天編を聞き直し。マジでやべーって最初聞いた時引いてたんだけど、改めて聞くと、こういう政敵をひたすら抹殺してくタイプの統治者が敷いていた治世が、むしろ善政で民が潤っていたという矛盾の意味を考えさせられる。中華帝国を統治するということがいかに苛烈で大変なことか、それをある意味象徴するような存在のような気がする。そら民主主義のイデオロギーをそんな簡単に入れられないよねってのは何となく理解できた。

2点目、「しんがり 山一證券 最後の12人」を読了。
読書あまりしない自分が何となく気になっていて、ついに電子書籍で読了。山一証券の破綻のとき、僕はまだ小学生で、あんまり意味も分かっていなかったけれど、ニュースが大騒ぎしていて、それを父親が深刻なまなざしで見つめていたのを何となく覚えていた。この本を読んで、あの時よくわかっていなかった時代の雰囲気というものが何となく理解出来た気がした。
高度経済成長の猛烈な働き方、経済成長の果ての腐敗、それがすべて壊れた末の平成不況。そうだ、僕が無邪気に育ったあの頃は大人たちはそういうものと戦ってたんだなって。
この小説がずっと気になっていたのは、「しんがり」という働き方に、なぜか惹かれるものを感じていたからだ。「信長の忍び」という歴史漫画で描かれた金ヶ崎の引き口において「しんがり軍」であった秀吉・明智軍の奮闘がすごくカッコよく感じた。自分がそのような場面に出くわすことが今後あるのか分からないけれど、でも大事な場面で逃げずに運命を全うする、そんな生き方をしたいと改めて感じた。



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