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ウェルカムリレーが出来るまで~ローカルリレー大会の準備作業のすべて~

大会が終わりました。作成したドキュメントのうち見せれるものをonedriveで共有してみます。

ウェルカムリレーは大学新歓に使われることを念頭に置いているので申込締切日を大会の5日前の27:00に設定しています。そこから怒涛の準備作業を経て当日を迎えるわけですが、どのようにしてその短納期を実現しているのかをプロットしました。

フルタイムで働けるプロだからこそできること、という面はもちろんありますが、「シンプルを突き詰めると大会準備って結局これくらいのものだよ」というのを明らかにすることは参考になる部分もあろうかと思います。

以下の文章で大体の流れを書いてますが、本当に重要なのは上記onedriveで公開しているペーパー類です。私が講師を務めた大会運営のプロジェクトマネジメントにおいて「コアペーパー」をきっちり作ることが大事と主張しましたが、まさにその「コアペーパー」類となっています。ぜひご参考に。

基礎渉外(大会4~5か月前)【渉外】

渉外手続きはテレインによってまちまちのため詳細は割愛。要点だけ。

・テレイン渉外
・会場渉外
 *トイレ
 *更衣室
 *駐車場
 *公共交通機関

告知要項(大会3か月前)【広報】

渉外に目途が付いたら告知

・大会Webページの立ち上げ。
・Japan-O-entrY, orienteering.com, 森を走ろう等に掲載依頼。

募集要項(大会2~3か月前)【広報】

・募集要項の公開
ウェルカムリレーは定例イベントのため、基本昨年度のコピペ+会場アクセスの変更+改善点の盛り込みで完成。

・Japan-O-entrYに受付申請

運営スタッフの募集(大会2か月前)【人事】

今年はここで受付中です。あらかじめ最寄り駅や車の有無、手伝い可能な範囲等をまとめてグーグルフォーム等で聞いておくと便利。

集計結果:運営管理.xlsx>スタッフアンケートタブ

備品の確認(大会1~2か月前)【資材】

・計測機器のレンタル依頼
・その他持っていない備品の調達手配
・消耗品の補充(モノタロウとかでいっぺんに揃えてしまう)

運営管理.xlsx>資材リストですべての資材を統一管理。進んだところまで「1」を埋めることで、各資材どこまで調達が進んでいるかを一目で分かるようにしている

前当日の移動計画(大会2週間前)【人事】

宿の手配、運営者の配車と集合時間設定、などをおこない、運営者に展開する。どうせ修正が入るので、最終案内を大会2日前に。

このあたりから運営管理.xlsxのスケジュールタブを作成し始める。todoリストとして使うイメージ。

コースプラン(大会2週間前)【競技】

現地調査を前にすべてのコースを組む。2日間くらいで。

プログラムの公開(7日前)【広報】

要項と同じくこれも前年のコピペを基本に。コース情報は上記仮組みので出した(本当は現地調査をもっと前にしてちゃんと確定した情報を出すべき)。

現地調査(6日前)【競技】

コースプランしたものを現地に持ち込み、経年変化の修正と、コントロール位置の微修正を行う。経年変化が激しく、プランの意図が成立しない部分はその場でコースを組み替える。下の画像のような形で全コントロールとどういうレッグを組んでいるかを1枚の原図に落とし込むと効率よく進む。テープ巻きもついでに実施。どこに置いたかをちゃんとプロット。

(調査時に作ったファイルを更新して逸失してた。。下の図では置いたけど結局使わなかったコントロールが削除されてるのでちょっと変な図になっている)。

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(閑話休題。これ独立して2年くらいのときに作ったんですけど、今見たら最小寸法の意識が甘いですねー。)

現地に行ける日は貴重なので、この時に渉外上の必要事項と滋賀県協会からの備品の拝借も併せて行いました。

地図印刷データ作成(5日前火曜日)【競技】

現地調査の結果を作図し、コースを組みなおし、円カットやレッグ線カット等を施して印刷できる状態に持って行く。競技管理.xlsx>地図印刷チェックリストを使用。

OCADのリレー機能を使わない場合はパターン割が間違いなくできていることを確認する必要がある。全ポの裏面印刷部分の作成も兼ねて、必ずコースデータのエクスポートからコースパターンの割り付け確認を行う(競技管理.xlsx>全ポ裏タブ)。

Mulkaデータ作成(4日前水曜日)【計セン】

AM3:00に申込締切を迎えるため、ここで初めて全参加者のデータを取得する。JOYからダウンロードしてexcelに貼り付けて参加者マスタ.xlsxを作成。そして、コースパターンの割り付けとチームNo.・スタートNo.の割り付けを行い、mulka用のStartlist.csv, RelayTeam.csv、そして公開用エントリーリストを作成する。これに去年のRelayClass.csvとOCADから吐いたコースファイルでMulkaデータは完成。

地図印刷(4日前水曜日)【競技】

mulkaデータの作成によりコースごとの必要数が確定するため、それをもとに地図印刷。

Canonの大容量インクプリンタ(G3310, G1310)が超便利。各コース1枚ずつ出して問題ないことを確認したら、あとはすべてのコースを印刷キューに出してしまう。そしたら出来上がるまでほったらかし。紙の追加だけケアしてあげればいい。インク補充から完全に開放されるので横で他の作業が余裕でできる。

コツは、コースファイルのチェックをすべて完了したら一気呵成にすべて刷り上げてしまう事。OCADの「コース地図のエクスポート」機能は極力使わず、1つのファイルから印刷指示を出すこと(今回はキッズと全ポだけエクスポートして印刷)。ちょっとしたこだわりは刷る前に終わらせて、始まってしまえば触らないこと。

手戻りが発生したら他のコースに影響して大惨事を引き起こす。致命的なミス以外は印刷を始めてしまえば触らない。やむを得ず手戻りとなったらすべてのチェックをやり直す。

地図裏にはゼッケン番号と上級短め以下のクラスには地図凡例も印刷。

設置・撤収地図等も印刷。肝は裏にデフ印刷することと、山に置くものはすべて記載すること。看板や立ち禁テープ等の撤収漏れを防ぐため。青の丸は修正調査時にテープを巻いたところ。設置時に撤収を指示。

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あとは公式掲示板を作り始めて、エントリーリストとともに公開した。駐車場希望が57台で大幅に多く、それをどうしたらいいかの思案に時間を使った気がする。

シーリング・受付配布物セットの作成(3日前木曜日)

全日に刷った地図を
・シーリングして
・2つ折りして
・インデックスラベルを3点貼りする。(下の写真。大会後撮影のためインデックスラベルは剥がしてしまっている)

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さらに、オーダー変更届、ナンバーカード(印刷物フォルダ内)を印刷して受付配布物を作る。オーダー変更届とナンバーカード印刷はwordの差し込み印刷機能が便利(少し学習が必要だが)。

あとは当日申込用紙や表彰状など印刷物も全部出してしまう。

シーリングからの封筒への封入とそのチェック作業は単純作業につき他の人に任せることができる。今回はほぼ自分ひとりだったが、ここを任せればさらに1日短納期化できる。そしたら申込締切をもう1日遅らせることも可能?(いや、やらないけど)

備品の詰め込み(2日前金曜日)【資材】

受付配布物を封筒に入れ、あらゆる資材を車に詰め込む日。

加えて、
・運営者への業務内容・タイムテーブル修正の展開
・参加者への最終案内
・未入金者への連絡

等々を実施

コントロール設置(1日前土曜日)【競技】

運営者に協力いただき、コントロール設置と会場内レーン・誘導設営を行う。西村は渉外のあいさつ回りも。

コントロール設置で違和感なかったかの報告は必ず受ける。今回「テープなかったよ」って言われた2つが両方とも単なる設置ミスだった。危ない。

当日

あとは開くだけ。仕込みをちゃんとしておればトラブルは最小限になるし、出ても対応に余裕が出ます。ここ数年は実に穏やかな当日が続いてる。

今回はemitの不調でペナチェックの工数が上がったのが一番のトラブル。やっぱ計センに常駐2名+混雑時補助1名は必要だなという印象。

あと、会場レイアウトの計画をよく間違える。今回は「密にならない」が最重要課題で、下手にフィニッシュ周辺に人が集まっても困るなと思っていたので別にいいのだけど、あまりにもフィニッシュ周辺が閑散としてしまった。

・夏は日陰に、冬は日向に人は集まる
・座りやすい場所に人は陣取る
・陣取り面積は1人当たり何平方メートル必要か

このあたりを考慮に入れて参加者の動きを予想した会場レイアウトが必要だと感じた。

後始末(大会後)

・会計の清算
・渉外の後処理
・備品の返却

あたりをきっちりやって終了。しかしここで、ちゃんと休まずにバリバリこの辺こなしてしまったおかげで風邪ひいて寝込みました。あーあ。

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