改革には“外部の客観性”が必要~行政改革③

西宮市役所は「組織体制・職員数に対し問題意識を持っており、これらの問題に対し組織として取り組む計画がある」ことが分かりました。ただし「これらの取組みが機能しているのか?」という問題が別にあります。
 
「組織体制・職員数を見直す取組み」は、以下に示す「推進体制」で行われます。改革本部は「市長を本部長、副市長を副本部長として、局長級職員等」で構成されます。その下に「個別に専門部会」を設けて「専門的、組織横断的に調査研究・協議が必要な課題」について取り組む体制になっています。

西宮市行政経営改革基本方針2019 P11

このように、「西宮市の行政経営改革は、ほとんどが市役所内部の組織で行う体制」になっています。外部委員は「専門的な視点での助言・支援を受けることなどを目的に活用する」のみになっています。「市役所内部の改革」を「市役所内部の組織」のみで行っていては、客観性を持つことは難しいと考えられます。

これに対し、多くの企業では、社外取締役を迎え入れています。社外取締役は、他の取締役や企業との利害関係を持たずに、第三者の視点で経営状況に意見することができます。西宮市の推進体制にも、社外取締役のような第三者的な立場の人を加えて、改革に客観性を持たすことが必要だと思います。


西宮市行政経営改革基本方針2019 P10


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