「人生リハーサル」あらすじA

(あらすじ)
男は月曜日、汚い水たまりにハマり、「週明け早々に……」と落ち込む。気づくと左手の甲に「リハ」というタトゥが刻まれている。男は翌日、なぜか同じ水たまりに遭遇し、今度はそれを回避することに成功する。男はタトゥが消えていること、日付が昨日と同じであることに気づく。
さらに翌日の火曜日、男は社内プレゼンで、上司の突然の質問に答えられず、失敗する。気づくと再び左手の甲に「リハ」のタトゥが現れている。その翌日、男はタトゥが消えていること、日付が昨日と同じであることに気づく。男は上司の同じ質問になんとか答え、同じプレゼンを今度は成功させる。
男は一日が二回続く「リハーサル機能」に気づき(失敗は取り返せることに気づき)、仕事やプライベートをどんどん成功・充実させていく。
が、「なんでもそつなくこなす男」という周囲の評価が、次第に苦痛になっていく。恋人に「リハーサル機能」について告白・相談しても、本気にされず、孤独感を深める。
ある晩、男は自分の左手の白い甲を見て「また明日もリハーサルの日だ……」とうんざりする。0時をすぎ、案の定「リハ」のタトゥが現れると恐ろしくなり、そのまま夜の街をあてもなく徘徊しはじめる。
と、目の前に見覚えのある汚い水たまりを発見し、男は意を決してそこに飛び込む。すると「リハ」のタトゥがスッと消えていく……。喜びのあまり叫ぶ男。通りがかった恋人に「大丈夫?」と心配されるが、男は泥だらけの姿を誇らしげに見せ、「いやあ、取り返しのつかないことをしちゃってさ!」と笑うのだった。

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