ぼつらく日記 2021年11月2日

親の金婚式を忘れていた。

出社の週の祝前日、仕事帰りに電車内で不在着信に気づく。その留守番電話で初めて、親が結婚して50年経ったことに気づく。
当たり前だ、実家に寄生している第2次ベビーブーマーの兄が年男なのだから、それくらいは経っている。
結婚記念日であるのは覚えていたが、何年経ったかは全く興味がなかった。思えば聞いたことさえなかった気がする。

「弁当買ってきたから取りに来い」とのことで、帰宅後実家へ。
本来なら、今月で四十五にもなる自分が何か贈るべきなのだが、それは明日でもよい。顔を出して、ほどなく帰宅。

息子二人は共に非正規雇用で独身。
向こう10年くらいで両親が逝き、兄・自分とも家族を作らなければ、この一家は滅びるわけだ。

先日の選挙で、与党と維新が勝利。投票率は55%ほど。
これだけ夏の流行り病の失態があっても、その当事者が政権を取り続けられるのを目の当たりにすると、目の前の威勢のよさに引きずられた「小泉劇場」のときのように、委任した人たちが10年後しっぺ返しをくらい、一部の改革を口にした奴等が新たな既得権益を得ただけだった、という結果が繰り返されるだけなのだろう、と思う。
そんな社会を見ていても子供を作れるのは、経済的に余裕がある層か、そんなこと考える前にことの結果で数を増やしてしまう層か、二極化するだろう。

そうは言えるのだけど、同時に自分は何をしてきたのか、とも思う。
SNSに耽溺し、性的欲求はGoogleのシークレットモードで検索した切れ切れの予告編を見て、ただ生理現象を済ませるだけ、と生きているけど死んでいるような、安く済むけど、それゆえ人間性も安っぽくなり、現実世界では相手を説得できないような、緩く衰退するだけの日々を過ごしていただけではなかったか。

自分もニッポンも緩く衰退する。
衰退するどうでも良い自分なら、駄文をさらしつつ滅びの記録を残しても構わないではないか。

そんな思いから、「ぼつらく日記」を始める。
宜しくどうぞ。

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