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【空中ブランコ】で奥田英朗さんのファンになった話

『空中ブランコ』で奥田英朗さんを知った。

伊良部総合病院地下にある神経科医者、伊良部一郎は色白の太った男。
ある日、跳べなくなったサーカス団の空中ブランコフライヤー山下公平が神経科にやってくる。
公平がドアをノックすると伊良部は「いらっしゃーい」と場違いな明るい声で出迎える。(新婚さんいらっしゃいの三枝さんか?って感じ)
公平の話もまともに聞かず、いきなりビタミン注射を若くて肉感的な看護師のマユミちゃんに打たせる。伊良部は注射フェチ⁉

伊良部とマユミちゃんは招待されたことをいい事に開演前に往診に行く。
伊良部は公平が止めるのも聞かず、子どものように空中ブランコに挑戦。
もちろん失敗するが、サーカス団のみんなに受け入れられすっかり開演前の特別練習生となる。本業の往診がおまけになってる!!

公平は最初はキャッチャーである内田のミスだと決めつけていたが、息子や
伊良部の姿を見て大切なのは無心であることに気づく…

以下四作の短編

『ハリネズミ』
ある時から先端恐怖症になってしまったヤクザの若頭の話。

『義父のヅラ』
伊良部の医学部時代の同期が大学の学部長である義父のヅラを剥いでしまいたくなる話。

『ホットコーナー』
名三塁手のプロ野球選手がある日から突然、一塁への送球が怖くなる話。

『女流作家』
心因性嘔吐症の女流作家の話。

どの話でも伊良部は必ずビタミン注射を打ち、五歳の子どものように患者の職業に興味をもって何故か一緒に行動をする。
伊良部のやることは全て破天荒であり得ないけれど、最後は患者の病は治ってしまう。

この本は、精神科医・伊良部シリーズ第二弾でした。

一作目の『イン・ザ・プール』の前に読んでしまったが、短編で構成されているので、全巻を読んでいなくても十分楽しめる。

第一弾『イン・ザ・プール』
↓↓↓

第三弾『町長選挙』
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