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「木材のお話その2 シンカートーンウッド(Sinker Tonewoods)」「ヴィンテージは楽器としての価値より、希少価値!骨董価値!」

 「終活ギター アコギ庵」「アコギ弾き比べサロン アコギ庵」です。
 アコギ一筋54年。アコギの終活をやろうというオッサンが、《何かアコギ好きのためにできることはないか?》というところからスタートしました。アコギ好きのための”Support and Assist”を目標に、何かしらお役にたてることがあればいいなと思っています。
 そうそう簡単に弾くことができないと思われるギターも、何本か用意しています。初心者の方用、中級者用のギターもあります。とにかく来て弾いていただいて、そこから何かが始まることを期待しております。アコギ好きの皆様とお話しすることを楽しみに、お待ちしております。

「木材のお話その2  シンカートーンウッド(Sinker Tonewoods)」
 近年、高級アコースティック ギターの世界で「シンカー」という言葉が多く見られるようになりました。‟The Tree‟(少し前の記事で書かせてもらっています。)よりも前から、気になっていたギター用材です。単純に訳してしまえば、"沈んでいた音響用の木"ということになるのでしょうか。今回は、このシンカートーンウッドについて、ちょっと掘り下げて書いてみようと思います。

今回の記事を書くにあたり、参考にさせてもらったサイトです。URLは

 以下は、そこに書かれていた文の一部を、をグーグル翻訳で和訳したものです。完璧な翻訳文ではありませんが、意味は概ね理解できます。

 物語は 100 年以上前に始まります。カリフォルニア、米国の太平洋岸北西部、ニュージーランドの北島、中央アメリカ北東海岸のベリーズで商業伐採が行われていたのです。当時、これらの地域は新しく到着したヨーロッパ人によって植民地化され、定住されていました。彼らはすぐに、地元の古代の森林に豊富な原生林があることを発見しました。

文中に使用されていた写真。こんな大木がごろごろあったんでしょうね。古き良き時代です。

 18 世紀初頭までに、ヨーロッパの原生林は産業革命によって壊滅し、冒険心のある起業家たちはヨーロッパを新世界の原生広葉樹の輸入に最適な市場と見なしました。彼らは、ジャングル、ヘビ、ワニ、昆虫などの厳しい環境に耐えて木材を伐採し、ヨーロッパに輸出しました。

 これらの古代の木の中には、本当に巨大なものもありました。カリフォルニアのレッドウッドは、高さ 115 メートル、直径 9 メートルに達したという証拠があります。危険な場所にあるこれらの巨大な木から切り出された丸太を運ぶ主な方法は、自然の川や水路を使用することでした。丸太は、伐採現場から製材所まで大量に流され、一度に数千本になることもよくありました。この過程で、丸太の 4 分の 1 以上が失われました。密度が高く重い丸太は川底に沈むことが多く、川岸の藪や根に絡まって沈んだ丸太もありました。古い木は豊富にあり、丸太をそのままにしておく方が簡単でした。

同じく、文中に使用されていた写真

 水面下では、酸素が不足しているため、木材は腐敗や腐敗から保護されていました。丸太から樹液と水分が浸出され、ゆっくりと熟成され、硬化するにつれて、鉱物質とタンニンが吸収され、印象的な、時には壮観な模様が生まれました。これらの丸太は、時には何世紀も前のもので、高く評価されている「黄金時代」のトーンウッドと同じ年代のもので、100 年以上川に守られていました。過去数十年の間に、弦楽器製作者は、この素晴らしい木材の隠れた備蓄を発見しました。シンカー レッドウッド、サイプレス、マホガニー、カウリ、ローズウッドはすべて、マーティン、サンタ クルーズ、ローデン、テイラーなどの弦楽器製作者によって使用されています。

 音響的には、シンカーの木材は、シンカー以外の同等の木材よりもダイナミックで、繊細で、表現力に優れています。音はより速く広がり、倍音はより顕著で、多くの場合、より明るく、キメの細かい高音を持っています。テイラーはシンカー レッドウッドを、その大胆でドラマチックな音色から「ステロイド入りのシダー」と呼び、ヴィンテージ ギターの専門家ジョージ グルーンはマーティンのシンカー マホガニー ギターを、彼らの伝説的な黄金時代のモデルに最も近い現代のギターとして称賛しています。

 文中に"この過程で、丸太の 4 分の 1 以上が失われました。"という部分があります。もしこれが本当なら、まだまだ水中に眠っている素晴らしい材料がたくさんあるように推測されます。サルベージしないといけないので、引き上げるために費用はかかるかもしれませんが、少しは期待を持てそうな気がします。

注:本サイトの目的がトーンウッドの販売のようなので、幾分商業目的と思われる内容もあります。それを差し引いても、音響的に優れた木材であることは間違いないようです。

 また別の意見として、水中に沈んでいたことよりも"古き良き時代に伐採された木材"であることが音響的に優れた木材であることの理由というものもあります。現代ではまず望めない良質の木材が、豊富に採れた時代のものだからということですね。それもあるかな?と思ってしまいます。

 ChatGPTにもシンカートーンウッドのことを尋ねてみました。以下はその回答です。
 シンカートーンウッドは、その独特の経年変化と音響特性から、楽器製作において非常に価値のある木材とされています。これを使用することで、楽器の音色や外観に特別な特徴を与えることができます。

Sinker Tonewoodの種類
 シンカートーンウッドとして使用される主な木材には以下のようなものがあります:

  1. シダー(Cedar):

    • 温かみのある音色と豊かなサスティンを提供します。柔らかめの木材で、指弾き(フィンガースタイル)に適しています。

  2. レッドウッド(Redwood):

    • シダーに似た音色を持ちますが、より明るいトーンを持ち、豊かな倍音を提供します。

  3. アディロンダック・スプルース(Adirondack Spruce):

    • パワフルで明瞭なトーンを持ち、ストローク奏法やピッキングに優れています。非常に人気のあるトップ材です。

  4. マホガニー(Mahogany):

    • 暗く、温かみのある音色を持ち、中低音域が強調されます。ボディ材としてよく使用されます。

「ヴィンテージは楽器としての価値より、希少価値!骨董価値!」
 ヴィンテージギターの高騰が激しい今日この頃、ではありますが「これはちょっとアカンのとちゃう?!」と思ったギターを続けざまに2本見つけました。これです。

生産は1958年と1959年の2年のみ。
生産は1959年から1964年まで。

 D-18Eはトータル302本、D-28Eはトータル238本。製作されていた期間も、それぞれ2年ほどと5年ほどです。楽器としては人気がなかったために、短い生産期間で終わってしまったのでしょう。実際に何本か見たことも弾いたこともありますが、まったく欲しいという気にはならなかったモデルです。自分が今まで関わってきたギタ友の中にも、持っている人、欲しいという人は皆無でした。価格的にも普通のD-18やD-28よりも、かなり安かったように記憶しています。

 YAMAHAの1975年~1980年までのカスタムモデルで、四天王と呼ばれているモデルの中にL-51というのがありました。これも当時は一番不人気でしたが、それが今では希少価値となっています。この四天王と呼ばれるモデルの中では、一番価格が高くなっているようです。

オットリーヤギターさんのYouTubeの画像からお借りしました。(昨年12月ごろのもの)

 アコギの市場は、やはり、楽器としての価値よりも骨董品としての価値の方が上のようです。自分としては非常に不本意で少し腹立たしくもあるのですが、これが現実です。本当に使いたい人、弾きたい人には厳しい状況になって来ているのは間違いありません。それどころか、今後はますますそういう傾向が強くなって行くような気がしています。

 拙い文章をお読みいただき、誠に有難うございます。皆様の感想、ご意見をお聞かせください。 またアコギに関する相談等がございましたら、どんなことでもOKです。遠慮なくお尋ねください。
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