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「弾いていただきたいギター その⑤GIBSON J-50(1957年製)」「相も変わらずヴィンテージは高騰中!」

 アコギ庵の目的の一つに、出来るだけたくさんの方に自分のギターを弾いてもらおうということがあります。MARTINのヴィンテージやSOMOGYI、GREVEN、FIELDSなどそう簡単には弾けないであろうというギターがいくつかあります。それ以外にもジャパンヴィンテージやGUILD、TAYLORなどもあります。まずは写真でお楽しみいただき、興味を持たれたギターは是非弾きに来てください。 (少し予定が先になりましたが、オープンする前にお知らせします。)

音の芯が太いです。調整もバッチリ、弾きやすい!

 GIBSONのJ-50とJ-45については以前に書いていますので、ここでは別のお話をしようと思います。(ムック本等もいくつか出ていますしネットにも情報はあふれていますので、ここでスペックや誰が使用しているかなどを書いてもあまり意味がないと思いました。)

 このJ-50と合わせて、ラウンドショルダーボディのヴィンテージギターは、今までに4本所有しました。J-50(1957)、J-50(1952)、J-45(1957)、Epiphone FT-79 Texan(1959)です。この中でTexanだけがロングスケール、他の3本はショートスケールです。自分の一番の好みはTexanなのですが、これは‟ロングスケールからくる張りのある音”が一番自分にしっくりくると感じたからなのでしょう。
 自分で所有した個体は4本だけですが、一時期探していた時にはあちこちの楽器屋さんで(ほとんどは東京と大阪ですが)、1940年代と1950年代のものを弾きまくって(弾かせてもらって)いました。ですので、自分の中では10数本(もしくはそれ以上)弾いた経験からの感想です。

 同じボディを持ちながらそのスケールの違いからくるサウンドの差が、それぞれの個性を作り上げているのだなと自分なりに納得していました。が、より多くの個体を知ることによって、同じスケールでありながらJー45とJ-50にはものすごく個体差があるように思えてきました。
 そういったことからGIBSONのアコースティックギターのスケールを調べてみたら、圧倒的にショートスケールの方が多いということに気がつきました。1962年にDOVEがリリースされるまで、レギュラーラインではJ-200と戦前のアドヴァンスド・ジャンボぐらいではなかったでしょうか?ラウンドショルダーボディのモデルすべてと、Jー185、エヴァリーブラザース等もショートスケールです。Martin社との違いを意識していたのかどうかわかりませんが、GIBSONサウンドを形づくった一つの要因であることは間違いないのではないかなと思っています。

「相も変わらずヴィンテージは高騰中!」
 ヴィンテージギター、本当に気軽にはお勧めできなくなってきました。特にハカランダものやレアもの、人気のあるモデルはすごい価格です。しかも全体的にモノが少ないせいなのか、売れるまでにそれほど時間がかかっていないように感じます。

今日(R5年2月17日)のJ Guitar .comから

 自分の立場で考えても、こんな価格のギターを買ったら‟普段使い”は出来なくなるでしょう。ライブ等でヴィンテージギターの音を聴く機会も、少なくなって行かざるを得ない状況です。
 可能な限りヴィンテージやそれに近いハイエンドのギターのサウンドを知っていただく機会を創っていきたいと思っていますが、それがどれほど役に立つのかはわかりません。人によっては「どうせ買うことができないのに、そんなギターのサウンドを知っても意味がない。」という意見があっても不思議ではありません。それでも私の考えは「よい音を知っておいて損はないし、無駄になることはない。」です。それと、新しいギターの音も「知っておいて損はない。」と思います。

 昨年の今頃だったら、それぞれが50~60%ぐらいの価格だったような・・・。ここまで高くなるとは想像もしていませんでした。全体的にタマ数も少なくなっているように思います。「おっ、これは!」と思えるようなものはほとんど見かけなくなりました。出て来たらメッチャ高い価格になっています。この先よほどのことがない限り、ヴィンテージギターの価格が下がってくれるようなことはなさそうです。

 拙い文章をお読みいただき、誠に有難うございます。皆様の感想、ご意見をお聞かせください。 またアコギに関する相談等がございましたら、どんなことでもOKです。遠慮なくお尋ねください。
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