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「選ぶ楽しさと、決める難しさ」「"衝動買い"も、時にはOK?」

 「終活ギター アコギ庵」「アコギ弾き比べサロン アコギ庵」です。
 アコギ一筋54年。アコギの終活をやろうというオッサンが、《何かアコギ好きのためにできることはないか?》というところからスタートしました。アコギ好きのための”Support and Assist”を目標に、何かしらお役にたてることがあればいいなと思っています。
 そうそう簡単に弾くことができないと思われるギターも、何本か用意しています。初心者の方用、中級者用のギターもあります。とにかく来て弾いていただいて、そこから何かが始まることを期待しております。アコギ好きの皆様とお話しすることを楽しみに、お待ちしております。

「選ぶ楽しさと、決める難しさ」
 ここ最近ボヤキに近い感じでずっと言い続けていることですが、ホンマに高くなりました。(何もかもが値上がりラッシュですが、ここではアコギ全般のお話です。)自分を含め、ほとんどの方が基準を変えざるを得ない状況になっていると思います。それでも世界的に見れば日本の物価はメチャクチャ安く、インフレとは言えないような状況です。ですので、この先もっと価格が上がって行く可能性もないとは言えません。

 話は変わりますが。
 たぶん自分にアルコール分解酵素がないのでしょう。お酒は一滴も飲めません!美味しいと思ったことも、飲みたいと思ったこともありません。タバコは吸っていましたが、20代後半でやめました。アコギ以外に夢中になった趣味は無く、賭け事もやりません。若い頃にパチンコにハマったり、車にお金をかけたこともありましたが、長続きはしませんでした。結局は、アコギ中心の人生だったと言えます。

 という訳で、“お金を貯めではギターを買う‘’ということをずっと繰り返してきた私ですが、何度かは真剣に悩んだことがあります。何年も探し続けてやっと出会えたのに、悩んでしまう。そんなことが何度かありました。ターゲットとなるギターが決まっていたとしても、価格が高くなるほど選択肢は広がって行きます。長い時間をかけて探していたギターを見つけた時、そこから他の選択肢を探すことはなかなか出来ないことなのかもしれません。が、そこは一旦冷静になってじっくりと考えてみましょう。これだけ短い期間に大幅な価格の上昇があったのは、自分の経験では初めてのことです。折に触れ書いてきましたが、短い間隔で買い換えることが一番損をします。できるだけ後悔しないように、うまく選んで納得して決めるようにしてください。

 もうずいぶん前の話ですが、有名なミュージシャンがお亡くなりになり、その方のコレクションが販売された時のことです。(名前を書けば、おそらく知らない方はいないのでは?それぐらい有名な方でした。)そのギターが販売されてすぐ(ネットにアップされた直後)、たまたま見つけて即ホールドしました。その2~3日後にショップへ出向き、試奏してきました。当時の価格は168万円だったと記憶しています。
 悪いギターではありませんでしたが(個人の感想です。)、自分の基準では価格に見合うほどの音ではないという感想でした。将来的に絶対価格は上がって行くだろうなという予感はありましたし、いろんな要素を含めて考えました。悩みに悩みましたが、どうしても購入には踏み切れませんでした。自分の後にもキャンセル待ちの方が何名かおられるという話だったので、あまり長く引っ張るのも悪いなと思い購入は見送りました。今でもショップで長い時間悩んでいたことを、しっかり覚えています。もし買っていれば、今なら2倍ぐらいの価格にはなっていたでしょう。ちょっと残念な気もします。

 選ぶ楽しさ、比べる面白さと決断する難しさ。何度か経験してきたことですが、結論はこれです。

「迷ったら、やめておく。」
「心の底からワクワクしないとダメ!」

 いったんやめておく、それも勇気がいることです。特にテンションが上がってしまっている時には難しいです。ですが、人間の感覚というものは本当にいいかげんなものです。「釣った魚に餌はやらない」ではありませんが、手に入れた途端テンションが下がってしまうこともないとは言えません。買ってから後も、弾くたびにワクワクできること。それが一番です。

 逆に「今買っておかないと、あっという間に買えない値段になってしまう!」そんな恐れもないとは言えません。そこは難しい判断をしなければなりませんが、できる限り情報をたくさん集めて決めるようにしましょう。



「"衝動買い"も、時にはOK?」
 前項の中身と真っ向から対立してしまうお話ですが、時にはこれもアリかな?と言える例もありました。それも一度や二度ではありません。

 人間の恋愛で言えば、‘’一目惚れ“のようなものでしょう。ギターの場合は音で決めるので、‘’一耳惚れ“と言った方が正しいのかもしれません。見かけた時になんとなく惹かれるものがあって「このギター、弾かせてもらえますか?」という流れになるのですが、ほとんどチューニング時の音で決まってしまうと言っても過言ではありません。この時点で「コイツは違う‼️」そういう感覚があります。もちろんピッチやレンジの広さ、音の芯の太さやコードバランス、セットアップの度合いなどもチェックします。

最も強烈に記憶している衝動買いをしたギター、Epiphone Texan 1959

 いまから35~36年前だったと思います。神戸のギターショップ"ヒロ・コーポレーション"へ行ったときに、たまたま見かけたギターがこれでした。当時はまだヴィンテージの知識もなく、経験も少ない時期でした。買う気持ちなどまったくなく、「話のタネにしよう。」ぐらいの気持ちで弾かせてもらいました。
 結果は、出てきたサウンドに驚愕!!でした。音の芯の太さ、張り、パワー、バランス、すべてがものすごく高いレベルでまとまっていました。おまけに当時のヒロ・コーポレーションのギターは、セットアップも完璧でした。弾きやすい上にピッチもバッチリ。「買います!」というまでに、それほど時間はかかりませんでした。以後、今まで様々なラウンドショルダータイプのヴィンテージを弾いてきましたが、今でもナンバーワンではないかと思っているギターです。

Somogyi M.D. Cutaway(1999)European spruce Top,East Indian rosewood back and sides
サイド・バックがインディアンローズでしたが、信じられないほど凄い音でした。

 "衝動買い"ではありませんが、初めて音を聴いた瞬間「欲しいっ!!」と思ったギターです。もともとはギタ友の所有でした。初めて音を聞いたその日に、その友人に「もしこの先、売るようなことがあれば絶対に一番に声をかけてほしい。」そう告げていました。そのギタ友が手放すとは思えなかったので、ほとんど諦めていましたが・・・。
 その後時は流れて、そんなことを言ったということも忘れかけていた頃。その友人から電話があり、「あのギター売ってもいいよ。」とのこと。二つ返事で「買う!」と叫んでいました。全く予想外の出来事だったので、全額借金しましたけど頑張って買いました。(ギタ友にはキャッシュで支払ってます。)

 今回は2つの相反するテーマでした。結局結論はどっちやねん?!
というツッコミもたくさんあると思いますし、みなさんそう感じておられるのではないでしょうか。すみません。

 結局は「縁と運とタイミング」かな~、という感じなんですけど・・・。

 拙い文章をお読みいただき、誠に有難うございます。皆様の感想、ご意見をお聞かせください。 またアコギに関する相談等がございましたら、どんなことでもOKです。遠慮なくお尋ねください。
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