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「弾いていただきたいギター その⑨517WHB Builder’s Edition(2019)」 「伍々慧さんのライブ」

 「終活ギター アコギ庵」です。
 アコギ一筋54年。アコギの終活をやろうというオッサンが、《何かアコギ好きのためにできることはないか?》というところからスタートしました。アコギ好きのための”Support and Assist”を目標に、何かしらお役にたてることがあればいいなと思っています。

 アコギ庵の目的の一つに、出来るだけたくさんの方に自分のギターを弾いてもらおうということがあります。MARTINのヴィンテージやSOMOGYI、GREVEN、FIELDSなどそう簡単には弾けないであろうというギターがいくつかあります。それ以外にもジャパンヴィンテージやGUILD、TAYLORなどもあります。まずは写真でお楽しみいただき、興味を持たれたギターは是非弾きに来てください。


「弾いていただきたいギター
 その⑨517WHB Builder’s Edition(2019)」
 サイド・バックがマホガニーシリーズの続きです。Taylorのギターはこのほかにも510(1997年製)と710(1993年製)の2本がありますが、今回はこれを紹介させていただきます。このギターの興味を持つようになったきっかけは、ブレイシングです。V-Class Bracingと呼ばれるTaylorが開発した新しいブレイシングパターンに興味がありました。
 スチール弦のアコースティックギターの世界ではエックスブレイシングが一般的です。近年になってフィンガーピッキングの世界では、徐々にラティスブレイシングのギターが増えてきました。ラティスブレイシングはもともとクラシックギターの世界でしか使われていなかったようです。そんな中、Taylorがエックスブレイシングに変わる新しいブレイシングを開発したことを知りました。

Taylor社のHPより V-Class Bracing

 このブレイシング、自分の中ではなかなかのインパクトでした。というのもスチール弦のアコースティックギターの世界では100年以上に渡ってエックスブレイシングが主流であり、まったく違うブレイシングが生まれてくるとは思えなかったからです。自分自身が新品もしくは新しいギターにほとんど興味がないせいもあってか、どのような評価をされているのかも全く知りませんでした。そんな中たまたま非常にコンディションの良い”517WHB”と出会い、購入することにした訳です。
 それともう一つ、トップがトレファイド(焙煎)処理されたシトカ・スプルースだということも興味を引いた点でした。トップがエイジド処理されたギターを何本か弾いてきましたが、自分の中ではかなり良い評価をしています。新品でも生っぽさ(湿っぽさ)がなく、乾いた抜けの良い音という印象です。

黒いグラファイトのナットが、V-Classの特徴らしいです。
バックの力木、斜めに接着されています。これも特徴的ですね。

 参考にTaylorのHPからV-Class Bracingについて説明されているページ

 Builder’s Edition 517 WHBの紹介ページ

 Taylorについての構造的な特徴についてはこんなサイトもあります。

 Taylorは「コンピュータ制御による高い加工精度」を武器に、他に類を見ない弾きやすさと狂いの少なさで世界一売れているアコースティックギターメーカーになりました。1974年にスタートした、アコースティックギターメーカーではかなりの後発であったにも関わらず、です。

 517WHB Builder’s Edition(2019)のサウンドは、確かに今までのTaylorとは違うなと感じました。音の輪郭がくっきりとわかるようになったと思います。ブレイシングのせいなのか、エイジド加工されたトップのせいなのか?ボディの形状も今までのDタイプとも違うので、それも何らかの影響を与えているかもしれません。先に所有していた510と比べてみましたが(どちらもサイド・バックがマホガニーなので)、一概にどちらが良いとは言えないというのが正直な感想です。510の方は製作されて26年ほど経過しており、良い感じでこなれてきています。「木の音」という意味では510の方が近いかもしれません。
 誰が弾いても、同じ答えになるとは限りません。最後は個人の感覚なので、興味を持たれた方は是非‟アコギ庵”まできていただき、弾き比べてもらえたらと思います。サイド・バックがマホガニーのギターシリーズ、いよいよ次回が最終回。10本目です。


「伍々慧さんのライブ」
 いつもお世話になっている‟InariStudio(京都伏見稲荷)”さんで
伍々慧さんのライブがあります。明日(4月1日)です。!!
ギリギリの告知になってすみません。会場は早々にSold Outになってしまいましたが、無料の配信があります。(投げ銭、大歓迎です!)
高画質・高音質で高い評価をけているInari Studioの配信ライブ、‟一見の価値あり”です。是非ご覧ください。
https://www.facebook.com/inaristudio.net/posts/704454971381779

伍々慧さんのオフィシャルウエブサイト
https://www.gogosatoshi.com/

 拙い文章をお読みいただき、誠に有難うございます。皆様の感想、ご意見をお聞かせください。 またアコギに関する相談等がございましたら、どんなことでもOKです。遠慮なくお尋ねください。
宛先 e-mail:mail@acogian.com または twitter(@acogibucho)にお願いします。
 FACEBOOKのページもあります。こちらにメッセージを送っていただいてもかまいません。よろしくお願いいたします。

 

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