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未来を決定付けた「人生で初めて人と音を合わせた日」のこと(今にして思えば)

ここ数日、立て続けに高校軽音部のお話を書いているのもあってちょっと自分の高校時代と楽器にまつわる話を思い返したりなんかしたので今日は書いてみようと思います。

たまにやってくる昔話回ですので、適当にななめ読みでもしてやってください。

ご存知の通りライブ活動だったりアレンジ仕事だったりその他諸々、核にピアノ(鍵盤楽器)というものがありながら音楽を生業にしている小生ですが、実は「ピアノで誰かと音楽をやる」という経験をしたのは専門学校に入ってからです。

3歳からピアノを習い始めてずっとクラシックをやってましたが、当然クラシックピアノは一人でピアノと向き合い続ける時間で、発表会ももちろんステージど真ん中に一人。

それと別で小学校中盤くらいからはポップスを聴くようになると共に、いろんなアーティストのピアノスコアなんかを買ってもらったり自分のお小遣いで買ったりして、自分の好きなJ-POPをピアノで弾いたりとかもしてたんですがそれももちろん一人。

そんな中、父親の私物であるフォークギターが家に眠っていたこともあって(バリバリのフォークソングブーム世代ですから)、中学生くらいからなんとなくそのフォークギターを遊びで触るようになりました。

で、ギターコードブックなんかをこれまたお小遣いで買ったりなんかして(お小遣いはとにかく音楽関係に費やしてた気がする)、ずっとピアノをやってたこともあって人並みよりは多少指の動きは器用だったこともあるのか、コードブックを初めて見てから30分もしないうちにありとあらゆるコードが押さえられるようになりました(多分早いと思います)。

やっぱり弾けるようになると楽しいもので、そこからは習い事としてのクラシックは頑張りつつも好きな曲ん関してはギターでコードをポロポロ弾きながら口ずさむっていう時間にがっつりシフトしていきます。

で、高校くらいになってくるとやっぱりエレキギターに憧れを持つようになって(地味なフォークギターより派手なエレキギターっていうキッズの安易な発想ですね)、でも地元には楽器屋さんがなかったのでそれこそBANDやろうぜの最巻末に記載されていた楽器のカタログ、通販でエレキギターの初心者セットを買うことになります(これは誕生日プレゼントで強請った記憶があります)。

で、エレキギターをミニアンプに繋いで、これまた『BANDやろうぜ』の中に載ってたバンドスコアのギターパートを練習したりなんかして(あと1曲500円くらいでいろんな曲のバンドスコアが本屋さんに売ってたのでそういうのを買ったりして)、好きこそ物の上手なれってことでギターの腕がどんどん上がっていきます(高校生なりにね)。

そこで好奇心がどんどん膨らんで一年後にはベースに手を出して、さらにその一音後にはドラムにも手を出します。

高一の時には部屋にエレキギターが増えて、高二の時にはエレキベースが増えて、高三の時にはドラムセットが増えました。
(ベースとドラムに関しては夏休みの短期バイトのバイト代を注ぎ込んだ)

すなわち僕の部屋にガッツリ3ピースの楽器が揃ったわけです。
(田舎の家って基本家が大きいからそれくらい余裕で置けちゃう)

しかし悲しいかなそれでもピアノ同様、基本ずっと一人で各楽器を鳴らしまくる日々で、CDを流してそれに合わせながらギターを弾いたりベースを弾いたりドラムを叩いたり。

そんな感じでただただ過ごしてたんですが、もう高校卒業も間近(3年の夏とかだったか)に、なんのきっかけでそんな話になったのかは忘れましたがクラスでそこそこ話をする相手だったヤツが「ベースが弾ける」っていう事実が発覚して、さらにはそいつの友達が中学の時にがっつりブラスバンド部で、ちょっと頑張ったらドラムやれるかも…?みたいな話になったことがありました(かなり断片的な記憶ですが)。

で、「実はうちにギターもベースもドラムもあるよ」って話をしたことで「マジかよ!」って流れになり、なんか曲決めてみんなで合わせようよという流れになります。

今思えばまさに軽音部みたいなノリです。
楽器は全て僕の自前で場所も僕の部屋ですが。

当然、防音もなにもしてないけどおかまいなしにやってたな。
(田舎の一軒家の特権かもしれない)

ハッキリ覚えてますがHi-STANDARDとL'Arc〜en〜CielとGLAYとBLANKEY JET CITYから数曲ずつ(なかなか欲張りっすね)。

本当にずっと失念してたんですけど(というかいちいち意識してなかった)、「人と音を合わせる」という経験をしたのはあの時が初めてで、初めてエレキギターを持ってから2年半くらいずっと一人でCDに合わせてただけの僕は「こんな楽しいことがあるのかっ!」と一気にリミッターが外れた記憶があります。

ピアノもフォークギター(弾き語り)も基本的には一人で成立するのでそれで全然よかったんですが、エレキギター、ベース、ドラムという楽器を本当にずっと一人でやり続けてた前フリからのセッションはなかなかのパワーでした。

そこで初めて「バンドっておもしれえ」「人と音を合わせるっておもしれえ」みたいな感情を抱いて、それが高三の夏という進路という点で実にシビアな時期だったこともあり「音楽の学校に行く」という未来を決定付けた一日だったような気もします。今となっては。

なのでキーボード科に進むかギター科に進むかはギリギリまで迷いました。
(あそこでギター科を選んでいたらどうなってたんでしょう)

ここを読んでくださってる方はニシムラと言えばピアノっていう人ばかりかと思うんですが、実は音楽を生業にするきっかけめいたものはピアノ以外の3ピース楽器を集めたところが大きなきっかけになっているというお話。

うちにギター・ベース・ドラムと揃ってなかったらあの自宅セッションもなかったと思うので。

経て…ピアノを弾いてる今日この頃。

人生って不思議なものですね。
なんてお話でした。



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