「過去」が「新作」として世に出る世界
スタバでメンバーシップ記事を書いたのち、わざわざ移動してコメダ珈琲でこの記事を書いています。
そして移動先のコメダが先ほどのスタバよりも何倍も寒いです。
輪をかけてスタバからコメダに移動している間にここで今日書きたかったことを忘れました。
わけのわからない行動と失敗の連続ですが今日もしっかりと書かせていただきます。西村です。
唐突ですが3年前の公演が映像化されます。
最近ことあるごとに発信しているLAZWARD PIANOの3年前の『Academic!』と銘打たれた2公演です。
この公演日程を見て改めて思い出したんですがこの辺りは日本での新型コロナの感染事例が確認され始めた時期で、今思えばコロナ禍突入の前兆真っ只中な空気感の中で行われた公演でした。
というわけで3年前です。
3年もあれば人はそれなりに変化します。
技術面も感性も経験値によってずいぶん様変わりするように思います。
ましてクリエイティブ面ではことさら。
こと映像作品ということを考えたら見た目の変化もあるかもですね。
僕は音楽の世界でしかそういうのを体現していないので音楽に絞ってお話しますが、こんな感じで「過去が新作として世に出る」ということがこの業界は往々にしてあります。
映像作品に限らず音源でも。
何年も前に曲を作ってレコーディングまで済ませて完パケ状態まで持っていったものの、何かしらの理由でそのタイミングでリリースはせずに寝かせて寝かせて数年後にリリースなんてことも珍しくありません。
なので何年も前の演奏が「今の自分」として世に出るという構図です。
それに関しては、今だったらもっとここはこんな感じで弾くのに!とか今のほうがシンプルにもっと上手に弾けるとかもあるんですが、逆にその時だからこその音だったり表現が存在するのも事実です。
まさに一長一短。
ただあまりに気に食わなかったら間違いなく再録をお願いするでしょうから、基本的には「これはこれで良いな」という部分が都度都度勝っているんでしょう。
それで思い出したのが…
僕はスピッツが好きなんですが、2004年に発売されたアルバムの最後にインディーズ時代に録音された曲がボーナストラックとして収録されていたんです。
スピッツのメジャーデビューは1991年ですんで、どれだけ浅く見積もっても14年以上前の音源ということになります。
ちなみにロビンソンで売れたのが1995年ですから2004年となると国民のスピッツというバンド像は当然のように出来上がっています。
当時僕はリアルタイムでそのアルバムを買って聴いたわけですが、まあとにかく他の10数曲に比べてまず単純に音が悪い笑
多分本当にあんまりリミックスとかせずにそのまんまの音源を持ってきたんでしょう。
音が悪いという表現をしてますが、それは技術的なこととかじゃなくてその10数年の間に機材もめちゃくちゃ進化してるから並べて聴いたらそう思うのはしょうがないんです。あしからず。
(だからこそそのまんまの音源を入れたのもすごいなと思いました)
当然、歌も演奏も別人みたい。
ただひたすらに若い。
そして曲調がパンク。「ど」が付くパンク。
(元々ブルーハーツに憧れていた人たちなのでインディーズ時代はパンクバンドだった)
なんかあの時の衝撃を思い返すと今回の3年なんてタイムラグとしてはまだまだ浅いなとも思えちゃいますが、それでも3年もなかなかです。
プレイヤー側であるこっちとしてはちょっと小っ恥ずかしい部分もあるんですが「あの時の公演がついに映像化!」とか「あの伝説のライブが音源化!」みたいに、自分たちが築いた過去が立派な「新作」として世に出るという流れは「ならでは」のような気がします。
コロナ禍の時の流れの感覚がワケわからなすぎてあの公演からもう3年も経ったということに驚いていますが、今回その公演が映像化するということに際してそんなようなことを思ったという今日のお話でした。
よければ手に取ってみてください。
ではまた。
[P.S.]
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