人間の繋がりだって確固たる実力なわけで
昨日の話なんですが、別にセルフライブレポとか振り返り的な事を書きたいわけではなく、日がな一日ぼんやりずっと思ってたことを改めて書いておきたいなと思います。
環境がどう変わろうが劇的な変化に晒されようが、結局のところ信念持って音楽(拡く言うと表現)やってたら何ら変わらない時間や人はそこに在るもんですねぇ…しみじみ….みたいな話です。
汎用性はそれなりにある話なのかなと思います。
自分自身の肝に銘ずる意味合いも込めて。
昨夜は「きらめきとためいき」と銘打たれた、植田真梨恵ライブツアーの名古屋公演にバンドメンバーとしてステージに立ってきました。
この植田さんと初めて一緒にライブしたのは2011年のことなんで、彼此13年弾き続けていることになります。長いですね。
で、前回の記事でも少々触れましたがリズム隊のお二人がレギュラーメンバー的になってからは10年くらいですか。
ギターの渡邊くん(ハカセって呼ばれてる)はそのうちの半分くらいを共にしてきたのかな?ざっくりですが。
そんな感じで(ちょこちょこイレギュラーはあれど)基本的にずっと不動的なメンバーでやってきたわけですが、本人(植田さん)を取り巻く環境としては昨年になかなかの変化がありまして…
ここでわざわざ僕が説明するのも変な話ですが(でも今日の本筋として一応丁寧に書かせていただきますが)、2023年の4月に彼女は15~6年くらい(?)所属していた事務所を退所する運びになって独立されています。
(なので今回は独立してから初のバンドライブという事でありました)
そもそもずっと活動を単独でしていて、そんな活動の中である時に事務所がついてそこからまた事務所を離れる…みたいな事ではなく、アーティスト活動のキャリアのスタートから事務所所属だったので(ですよね)、ここに来て初めて一人であれこれやってるって事なんだと思います。
正確には長年連れ添ってきた事務所のマネージャーさんが、植田さんの退所を機に一緒に独立されたので、文字通り二人三脚という感じですが(これは実に尊い話)。
そんなわけなので今回のツアーに関しては、僕としても彼女の独立後に初めてガッツリお仕事をさせてもらう機会だったわけで、スケジュールをもらってから最初に思ったのは「メンバーってどうなるんだろう」とか「いろいろ人員も様変わりするのかなぁ」とか、やっぱりそれなりに気になったりしたのでありました。
細かい事は全然分からないですけど、ひとつのライブ(ツアー)をやるにあたって関係各所いろんなスタッフさんが必要になってくる中で、やっぱりずっと事務所所属でやってきたわけだから、事務所マターでの人員とかなんかいろいろあるのかもしれないし無いのかもしれないし。
「バンドメンバーとかツアースタッフの顔ぶれにもやっぱりちょっと影響してくるのかな」とか過ったのはリアルなところです。
結論、今にして思えばただの邪推めいた取り越し苦労だったんですが、蓋を開けてみたら何ら変わらぬバンドメンバーが集まって、どころかPAさんも照明さんもずっとツアーを共にしてきた顔ぶれだったし、裏方スタッフさんもあんまり変わらぬ顔ぶれがそこにはあって。
なので実は表向きで言うと何ひとつ変わったところがなかったわけで、独立してまいがしてようがみたいな空気感だったわけで。
それはあくまで表向きってことで、運営面でいえば全てのことを自分(たち)でやらないといけなくなったわけなんで、いろいろ変わった部分は多々あるかと思いますが(そこの大変さは図りかねますが)、すくなくとも現場に入る身としては一つも変わらなかったです。
※敷いて言うなら請求書を出す先が変わりました
で「なんかいろいろ全然変わらないな〜」と思いながら現場に居るうちにふと思ったんですが、そもそも事務所所属とか関係なく、ご自身でアートワークとか衣装とかグッズとか、セルフプロデュース的なことをずっとやってきてたし、対人という点でも関係各所との人脈形成なんかも自ら率先してコミュニケーションをとってきてた印象で、事務所所属と言いつつも実はそもそも自身でかなり率先していろいろやってこられてたから、こちらから見てる限りは全然変わらんというのが着地点。
もちろん、事務所が担ってくれてた面なんて僕らのほうから見えてないだけで、事務所の尽力ポイントなんて多々あったと思うから、本人とすれば「変わってないわけないやろ」ってなもんだと思うんですが。少なくとも「人」という点では全然変わってなかった。
ちょっと嫌な書き方かもしれませんが、仮に事務所に“囲われてる”って空気の人が居たとして、クライアントと事務所の関係性はしっかりできてるんだけども、アーティスト当人がその辺りを全部事務所任せにしてて個人間のコミュニティ形成を蔑ろに(全任せに)して来てたとしたら、独立となった途端に困るんだろうと思います。そこそこ。
それこそ事務所あり気の人脈になってしまうので、個人になったらイチから当たりをつけないといけないし。
なんとなく思いますが、技術班にしろミュージシャンにしろイベンターさんにしろ、他にもいろいろある媒体・業態全部に言えることですが、一緒にお仕事をしている関係各位の中で彼女のファンは多いです。
今まで何かしらの機会にお仕事をしてこられた方々はけっこうな頻度で彼女のファンになってる気がします(気がしてるだけですあくまでも)。
音楽も然ることながら人柄的な部分も大きいとはと思います(コミュ力も込みで)。
なので「独立して一人で再出発」と聞いたら、率先して手を差し伸べてくれる人が多数なのも頷けるわけで。
冒頭書きましたが、昨日はずっとぼんやりとそんなことを思いながら過ごしていた1日でございました。
早々つぶしがきかないこの世界で、「この人だったらやるよ」っていう人間の繋がりがいかに強靭なものかっていう話で、その人間関係をサボってこなかった賜物が独立した今見事に発揮されてるんだろうと思います。
ちょっと大袈裟かもしれませんが。
でも大切なことだな〜と思ったので改めて。
ツアーは12月まで続くということで、最後まで無事に完走されることを願いつつ、僕もまた頑張ろうと思います。
以上です。
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