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演奏しながらすごくリアルな走馬灯を初めて見た話

常時訪れる時間なのか数ヶ月間隔で訪れる時間なのか、年単位なのか、数年くらい余裕で空くのか。

それによって受ける感情が全然変わってくるってことはあるじゃないですか。

例えばじゃあ東京在住の方が仕事の出張なんかで北海道に行くという業務があるとして、毎月必ず北海道出張があるとかだったら北海道という場所はただのルーティンの一環の土地になるわけですが、これが年に一回のことだったら月イチに比べて降り立った時の感覚、感情は変わってくると思いますし、それが5年ぶりとか10年ぶりとかになると輪をかけて変わるかと。

なんでもそうでしょうけどネクストまでの時間が空けば空くほどその時間が訪れた時のエモーショナルさは比例するわけで、これが対人だったら「積もる話」の質量が全然変わってくるし、対場所だったら脳内を巡る感情の濃さも変わると思います。

例えば高校生の修学旅行以来20年ぶりに訪れた…みたいなことがあろうもんなら、どうしたって修学旅行がフラッシュバックしていろんなことが脳内を駆け巡るでしょう。流石に。

もしその場所が特にお変わりなくという場合だったら、街を歩いてて「あそこであの子と一緒に買い物したな」とか思い出すんでしょうし。

学校繋がりで言えば母校の教室に大人になってから入ったりしても一気に走馬灯のように学生時代が脳内を駆け巡りそうですね。

なんとも言えない感情になると思います。
そしてその感情こそが「エモい」というやつなんだと思います。

その際たる要素に「音楽」というのは間違いなくあって…

聴く側としてもあるじゃないですか。

青春時代にどっぷり聴いてた曲、初恋のあの人が好きだった曲なんかを大人になって数年ぶりに聴いたりした時に押し寄せてくるあの感じ(それがエモいってやつか)。

先ほどの場所の話と理屈は被りますが、プレイリストに入っていて割と日常的に聴いてるみたいな感じだったら然程かもしれませんが、ふとした時に街から流れてきて10年ぶりに耳にしたとかだったら「んおーーー」みたいな感情になると思います。
流石に。


そんな経験は大なり小なり誰しもしていると思うんですが、昨夜はちょっと珍しい立場でそういうエモさを感じた部分があって。

昨日の記事でもちょろっと触れたんですが、12月に控えているワンマンライブに向けて昨夜はバンドの一度目のリハがありました。

当日を楽しみにしてくださっている方々もここを読んでくれてるのは知っているので多少ネタバレ要素を含んじゃうのが申し訳ないんですが、まあ「一体何年ぶりだ?」みたいな曲とかもあるわけですね(これくらいのネタバレは許して)。

で、昨日本当に何年ぶり?(2年や3年じゃきかないレベルよ)ってくらいにドン!と合わせた時に、演奏してる側の身としてイントロから曲が進むにつれて恐ろしいスピードでいろんなことが駆け巡って。

間違いなく指は動いているし大事なリハーサルとして他メンバーにも気を配りながらしっかり仕事をしているはずなのですが、気持ちだけはずっと心ここに在らずみたいな感じでいろんなライブ、そしてライブハウス、その時々の人々や景色、なんだったら夜走りの車移動の一コマレベルまで、4分くらいの間に一気に脳内を駆け巡ったわけです。

こんな感じの経験をしたのは初めてで「あ、こんなリアルな走馬灯って本当にあるんだ」と実感しました。

数年ぶりに思い出の地を訪れるとか、学生時代にめちゃくちゃ聴いてた曲やめちゃくちゃ観てた映画やドラマに数年ぶりに触れたみたいな自分が受け手の時に感じるあの感覚とは大きさも質もなにもかもが全然違って、これは実にエモいなと浸りきったというお話でございます。

「エモい」ってこれか〜と。

そして、年月と共に味が染み込んだ大人の味が出るのかと思ったらとんでもない。瞬間で一気に心身共に20代になっちゃうんだからおもしろい。

走馬灯というより気持ちだけタイムスリップしてる感覚に近いのかも。
なんせおもしろい体験でした。

長くやってるとこうやってまだまだおもしろいことが出てくるから良いものですね。

4分間の走馬灯は決してキラキラしているばかりのものでもないんですけど、全部ひっくるめて今を成しえている大切な要素なんだわなと改めて音楽に教えていただいたというところでございます。

以上です。

ではまた。



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