『Threads』は複合ビルのようなSNS業界の中で突如現れた「大人の砂場」という感じで今とってもおもしろい

先週からにわかに騒がれ出したThreads(スレッズ)。

FacebookやInstagramを運営するアメリカのMeta社が新たにリリースしたSNSですが、どう考えてもTwitterが改悪だAPI制限だなんだと騒がれてる隙をついてそのポジションを奪いに来た感はすごいです(企業として全然良いことだと思う)。

今日は僕なりの観点から「Threadsの一番おもしろい(興味深い)ところ」を掘り下げてみようと思います。

結論から言うと、ゲームセンター・カラオケ・ブランドショップ・飲食店みたいに「ここではこうやって遊んでくださいね」とユーザーに分かりやすく提示しているような空気感がすっかり備わっている他のSNSメディアに比べて、ちょっとした遊具と砂場と広場くらいしかない公園で「何して遊ぶ?」って感じで子供が自分たちの遊びを構築しているのが今現在のThreadsという棲み分けに辿り着きました。

そのあたりを分解して書かせてもらおうと思います。
(けっこう的を射てると思ってます)

そんなわけで「とりあえず一度触ってみよう」精神で、Threadsがリリースされたその日に登録してこの1週間弱ほど触ってみてあれこれ思ったことがあるんですが…

まず圧倒的に見受けられた声が「どうやって使ったらいいの?」とか「ここをどうしていこう?」みたいな投稿。

これは本当に多かったし、今ぞくぞくと始められてる方もやはり第一声はそんな感じ(一般人であろうとインフルエンサーであろうと大物芸能人であろうと関係なく)。

その要因としてありそうなのが「微妙に足りてない感」があると思ってて、Twitterと仕様はほぼほぼ一緒なんだけども、Twitterと比べた時に「ああこれができないのか」とか「この機能がないのか」みたいなことは散見されました。

それが早急なリリースによりまだ追いついていないということなのか、敢えて足りない感を演出してるのかは分かりませんが(まあ前者かなと思いますが)、そこでなんとなく二分化した印象があります。

「ん〜...じゃあいいやすぐ飽きそうだし」みたいにサクッとおいとまする空気の方と「どうやってここを使おうかな」と自らの場所を自分で構築しようとする側(僕は後者です)。

で、タイムラインにいろんな方の投稿が流れてくるんですが「自分がフォローしてる人が出てくる」という機能が備わっていないので、ランダムにいろんな人の投稿を見ることになるわけで、何のアルゴリズムなのか分かりませんがとりわけ超有名人の投稿がかなりの頻度で流れてきます。

それを眺めてて思うのが、完全に皆さん自分の遊び場にしている感。
しかもそれぞれのカラーで。

具体的な名前は出しませんが「え、この人ってこんな普段ゆるいんだ」とか「え、この人めっちゃ投稿するやん」みたいに、他のSNSメディアからではまったく伝わってこなかったいろんな方々の側面が多分に発揮されている印象です。

ただの推測ですが「それだったらTwitterでいいじゃん」「それだったらインスタでいいじゃん」みたいな感じがほとんどなくて、せっかくだからここはこういう場所にしようっていうスタンスを多くの方が持たれて考えて構築されているのが今の状況だと思います。

これはもしかしたら黎明期特有なのかもしれませんが、その空気感が今とってもおもしろい。

※「できればここは見つかってほしくないなあ!」とか言いながらめちゃくちゃ緩い投稿を連発しまくってる超有名人の方とかも居たりして
(ユーザーが増えまくったらスタンスが変わるのかどうかも興味深い)

で、このムーブメントというかスタンスの違いが生まれてる要因はなんなんだろうなぁ…ってちょっと考えて、ひとつこれはありそうだなって思ったのが、とにかく委ねられてる感。

もしかしたら他のSNS媒体も黎明期はそうだったのかもしれません。
どんどん文化が構築されただけで。
(そこらへんの記憶はもうmixiにもTwitterにもインスタにもない)

現状ベースで書くと、他のSNS媒体は様式美みたいなものがすっかり構築されていて「ここはこうやって遊ぶ場所です」みたいな提示はプラットフォーム側からある程度なされている気がするんですね。

「ここにはこういう機能があってこういうコンテンツがあるからこんな感じで使ってもらえるとこんな感じで楽しめますよ〜!」って空気感がプラットフォーム側から伝わることで、ある程度みんな同じ方向を向きながらそこを楽しむと思うんですが(多少のスタンスの違いはあれど)、今現在のThreadsにはそういったプラットフォーム側からのご指南みたいな空気はまったく無くて。

Threadsに関してはザッカーバーグ曰く「10億人以上が参加するフレンドリーなSNS」っていうなんともふわっとした一言のみです。

そりゃあ「どう楽しめばいいの?」からスタートするのも当然で、しかしそこから「じゃあ僕はこうやって使おう」「じゃあ私はここはこういう場所にしよう」って感じで、自主的な構築が始まった。

今のところ(あくまで僕が眺めてる範疇では)宣伝で使ってる人が驚くほど少なくて、たしかにすごくフレンドリーなSNSになっている印象。

インフルエンスな投稿もなければ何かのニュースに言及するような投稿も全然見かけません。

そこからさらに深ぼってみたんですが、時代と共に「これをやってください」っていう指示ありき、ググって答えを知るありき、誰かにやることを与えらるありきみたいな風潮はどんどん加速していて、「自分で何かを考えて動く」みたいな考え方ができる人がどんどん少なくなってる云々みたいな議論ってよくあるじゃないですか。

特に若者うんたらかんたらの話で。

そんな中、突如SNS上に現れた「公園の砂場」という感じ。

誰にだって「自分たちで遊びを作っていた頃」ってあったと思います。

カラオケ、ゲーセン、ショップ、映画館、、、「はいこれで楽しんでください」と提示されているものが大人になると増えていきますが、あの頃はそこにある砂場ひとつで朝から夕方まで遊べたわけで。

その辺の石ころを何個か拾ってきて砂場に線を引いて陣地取り的なことをやったり、コーラの瓶のフタを埋めて宝探しゲームをしたり、一緒に砂場を掘って川を作って木の枝で「橋〜!」とか言いながらはしゃいだり。
※これ全部立派なクリエイティブ!

僕は今のThreadsの空気にそんな情景を重ね合わせていたりします。

ちょっと美化しすぎかな?

いやでも遠からずだと思いますよ。

そんな感じです。

このまま砂場で居てくれるのか、その砂場の上に商業ビルが建っちゃうのか。

そのあたりが見ものですね。

ではまた。

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