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上殿神経superior gluteal nerveとその症状

上殿神経の走行


仙骨前面より起始し、大坐骨切痕を通過し大転子先端にある梨状窩に停止する梨状筋。
PSIS下端とこの梨状筋の上の隙間(梨状筋上孔)から上臀神経が、梨状筋下孔からは内側より陰部神経、下殿神経、後大腿皮神経、坐骨神経が伴走血管とともに走行しています。

上殿神経(L4~S1)は、中臀筋と小臀筋の間を走行しながら中臀筋、小臀筋、大腿筋膜張筋に運動枝を出す。
※感覚神経の上殿皮神経とは異なる。上殿皮神経についてはこちら

上殿神経(complete anatomy)

上殿神経の症状

座位時や歩行中に生じる上後腸骨棘(PSIS)外側の疼痛で、”臀部の奥の方”と訴えることが多いと言われています。
股関節外側の筋群を支配するため、障害を受けると立脚期の体幹側方動揺性Trendelenburg兆候として現れる。

体幹屈曲伸展回旋動作などで疼痛誘発され、多くの場合、患側の股関節を外旋し、梨状筋を弛緩させると軽減する。
このことから、上殿神経と梨状筋・大殿筋との癒着が原因と考えられている。

仙腸関節障害では約70%に本神経の疼痛を合併するとも一部の研究において言われています。

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