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Reckless in Seattle その八

【Panama Hotel, on the Corner of Bitter and Sweet, 6th&Main】

パナマホテルは1910年に、長崎生まれでオレゴンで学んだ建築家の小笹三郎氏によって建てられた。戦前のシアトル日本街はLAのリトルトーキョーに続く大きな日系コミュニティで、その後8500人以上の日系人(そのうち1/3は1世)が強制収容所へ送られた。その際に許された手荷物はスーツケース各2個(とダッフルバッグ)、時間の余裕も無く人々は家財一式を二束三文で売りさばかねばならなかった。教会やホテル等へ残った荷物を預ける人もいたが(騙されて横流しされたケースもあったとか)、その多くは戦後シアトルに戻らなかった。
パナマホテルの現在のオーナー、元デザイナーのジャン・ジョンソンさんは、38年前に前オーナーのTakashi Hori氏からホテルを買い取った際、たまたま地下の銭湯跡♨️や古いトランク🧳や本📚等を発見。元々の持ち主への返却も難航した事もあり、殆んどそのまま保管する事に決めた。以来、地元コミュニティと協力して昔の日本街の地図を作成したり、予約制ではあるが銭湯見学ツアーを実施したり、またカフェに訪れる人に歴史を物語ったりしている(今回ジミー・ミリキタニ🐈について語っている所に巻き込まれてしまった😉)。カフェの壁には日本街の古い写真が飾られ、ご子孫の方々の書き込みも興味深い。そんなちょっとした歴史的空間の中で、オーガニックのRISHI teaや抹茶ラテ、香り高いコーヒーや美味しい焼菓子が楽しめる。(4/20-25)
☕️ https://www.panamahotelseattle.net

なお、シアトルの邦人向け情報サイト、ジャングルシティに、2019年にパナマカフェで働いていた疋田弓莉さんの連載が載っているので、よかったら読んでみて下さい。たまたま今回、ホテルにチェックインしようとカフェに寄った所で、「日本人の方ですか?」と話しかけて頂き、とても助かりました。
♨️第1回:私とパナマ・ホテルの出逢い
https://www.junglecity.com/people/essay-panama-hotel/how-i-first-learned-about-panama-hotel/

ジミー・ミリキタニ🐈❣️(映画『ミリキタニの猫』)
カフェの床下には日系の方々の残された荷物が保管されており、ガラス越しに見えるようになっている。
Her name is Miu-Miu🐈❣️
Dancing Ladies Roomに5泊滞在💃🏻
Hotel on the Corner of Bitter and Sweet by Jamie Ford
『あの日パナマホテルで』ジェイミー・フォード(前田一平 訳、集英社文庫あり)
因みに銭湯ツアー♨️ですが、2005年の夏に、現地日本領事館ご一行様枠に運よく混ぜて頂いて参加した事がありまして。Janと当時の田中総領事。意外と気さくなお方だった記憶…

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