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お客様は『発酵中』

 店にトイレが設置された。

トイレが設置されたのではなく正確に言えば腰掛便器が設置されたのだ!

 当たり前だが未使用。
 その未使用というのが大変困る。

 その未使用を誰が最初に使用すべきなのかを考える。

 ここまで育てて頂いた北海道の親族だろうか?(でもその為にわざわざ上京してもらうのも心苦しい。)  

 もしくは最初のお客さんだろうか?(その場合は第一号として自覚を促すべきだろうか?)

トイレの扉もついた。今、お客様が『使用中』ではなく『発酵中』と呼ぶことにしよう。

 さし当たって生物進化の側面から整理して考える。

 そもそも多細胞生物の進化は腸から始まり、腸が出来た後に脳や心臓ができたという。

 腸の代表選手みたいなミミズの歴史は4億年以上。彼らも日夜、地球に貢献している。

 考えたら人だって口から大腸の先まで9メートル級の長さを誇るミミズ(のようなものとして)進化したのだ。

 口から摂取された食物は、様々な酵素で分解され栄養は吸収され、されない部分は排出される。

 ある意味で排出は発酵し続ける膨大な微生物達のエンドロール。

 そう!つまりこのトイレも『使用中』ではなく『発酵中!』なのだ。

 何が『そう!』なのか自分でもよく分からない。

 おまけに第一号の人に、この気持を理解してもらう自信もまったくない。

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