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ゲームとことば#18「じいちゃんカードがでやがったぜ!」

ファミコンのドラゴンボールゲームの名作「激神フリーザ」。
原作の持つ絶大な人気ももちろんだが、カードをバトルとフィールド両方で使用する画期的なシステムで、前作から一定の評価を得ていたゲーム。

本作は「ドラゴンボール」のナメック星編を舞台にしたRPGだが、原作で死んでしまったヤムチャ、天津飯、チャオズも生き残っており、悟飯やクリリンとともにナメック星でベジータやギニュー特戦隊、フリーザらと戦うというストーリーだ。
ゲーム進行で重要なのは、プレイヤーに配られるカード。
カードの数字はバトルでは攻撃力や防御力、フィールドでは自分が進めるマス数に相当する。
したがってバトルで強いカードを使いすぎるとフィールドであまり進めなくなってしまうなどのリスクが生じる。
逆もまた然りで、フィールドでガンガン進むとバトルで弱っちいカードが残ってしまう。
また、フィールドをたらたら進んでいると、ベジータやザーボン、ドドリアなどの強敵に捕まってしまい、苦戦を強いられる。
このバランスが絶妙なのだ。

だが敵であるベジータたちも、律儀にフィールド移動をカード選択で行う。
プレイヤー(悟飯たち)とベジータなどの敵が交互に移動するターン制となっているわけだ。
各々のターン終了時、プレイヤーも敵NPCも裏返しになった複数のカードの中から1枚選択するフェイズがある。
これは先ほど説明した手持ちのカードとは別枠で、ターンごとにランダムで何らかの効果を発揮するものだ。
この時選んだカードによって自身や敵に良い結果や悪い結果、が何かしら起こる。
その中に「じいちゃんカード」というものがある。

「じいちゃん」とは悟空の育ての親の孫悟飯だ。(息子じゃなくて亀仙人の弟子で悟空が幼い頃死んでしまった方)
このカードを引いた場合、敵キャラは次のターン行動できなくなってしまう。つまり一回休みだ。
敵キャラのベジータがひいた場合、自分(ベジータ自身)が休みになってしまうのだが、この時のベジータのセリフが表題の『じいちゃんカードがでやがったぜ!』というわけだ。

ベジータがルールに従う姿が面白い。じいちゃんて言わないだろ、とかわざわざカードを引くのか、とかいろいろ突っ込みたくなるが、セリフがなんだかかわいい。
最近のベジータはいささかネタ(家族思いとかツンデレとか)にされてしまっているようだが、ナメック星編のベジータはまだまだ凶悪だ。
悟飯たちと一時手を組む場面はあれど、基本的に自分以外の全員を出し抜こうと必死である。
そんなベジータも「じいちゃんカード」を引いたら休む。

広がれ「じいちゃんカード」。
みんなたまには一休みしようぜ。

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