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美術に疎い素人が名画を見て何か言う#11『鉄道』エドゥアール・マネ

西洋美術に明るくない私がなんとなく気に入った絵を見て、ド素人なりにかっこつけて感想を述べてみるコーナーです。今回は2人の人物をメインに描いたマネの『鉄道』。

『鉄道』
作者:エドゥアール・マネ
年代:1872~1873年
所蔵:ナショナル・ギャラリー(ワシントン/アメリカ)

『鉄道』という題だが、2人の親子らしい人物がこの絵画のメイン。
鉄道はどうやら柵の向こうのようだが、煙に包まれていて車両の姿がよくわからない。
母親っぽい女性は本を手にこっちを見ている。腕には小さなわんこの姿も。
一方、娘は母の帽子に触れ、注意を引きながら柵の向こうを眺める。
服装からして春か夏ぐらいだろうか。
煙が手前まで伸びてきて暑さを感じそうな距離感だ。

娘は汽車が見たいのだろうか。
それともなんとなくただ外を眺めているだけなのか。
はたまた、退屈していてどこかへ旅行にでも行きたいのか。それとも誰かの帰りを待っているとか?
出張に行った父親が久しぶりに返ってくるのかもしれない。
「あの汽車かな?」「いいえ、まだよ。おとなしく座ってなさい」
といったような場面なのだろうか。
後ろ姿なので女の子の表情はまったく分からない。

汽車も女の子も表情を見せようとしない、大胆な絵だな。


(参考文献:『1日1ページで世界の名画がわかる 366日の西洋美術』三才ブックス)

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