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#1「ボルタック商店は本当にボッタクっているのか?」~ゲームとお店~

  • お店:ボルタック商店

  • 登場するゲーム:『ウィザードリィ 狂王の試練場』ほか

  • 提供サービス:武具・アイテムの販売、鑑定、買取、呪われた武具の解呪

「ボルタック商店」とは、ウィザードリィ1~3などに登場するお店。
冒険者がダンジョンから持ち帰った武器や防具、巻物などのアイテムを鑑定したり、鑑定済みのものを買い取ったりするサービスを行っている。
さて、この「ボルタック商店」。
日本のウィザードリィファンからは、名前をもじって"ボッタクル"商店という愛称(蔑称?)で呼ばれていたりもする。
なんともきな臭い呼称だが、ボルタック商店は本当にボッタクっているのだろうか?

ボルタック商店は一般冒険者が持ち込んだアイテムを鑑定し、買取を行っているので、古物商でもあるわけだ。
ちなみに現代日本では、古物許可証は都道府県の公安委員会からおりる。
盗品を売っていないか、などチェックしないといけないので、警察が管理する必要があるのだ。(参考:純金茶碗窃盗事件
ウィザードリィの世界はどうだろう?
本作のような昔のRPGの世界観だと、出店許可も治安維持も王国などが管理しているのではないだろうか。
とすると、リルガミン王国(初期ウィザードリィ世界の王国。1の舞台は諸説あり)がボルタック商店の営業許可を出しているのだろう。
そう考えると、王国の監視下にあっては、ボッタクリなどあこぎな商売はできないのではないか。
そして、肝心の価格相場であるが、ボルタック商店の買取価格は販売価格の50%である。
これはアイテムの種類を問わず、一律である。

現代日本のリサイクルショップなどでは、価値の下がりにくい高級ブランド品や骨董品なら、売値の6~7割と高値で取引されることもある。
しかし、ノンブランドの衣料品や日用品を取り扱うリユースショップの場合は、いくら状態がよくても元値の1~2割での買取がざら。
流通量の多いものや状態の悪いものならもっと安い価格になる。
「捨てるよりマシ」そう考えて引っ越しなどの際にリサイクルショップを利用したことがある人も多いだろう。
そう考えると、伝説の武具から消費アイテムまで、ダンジョンで拾ってきたものを一律50%で買い取ってくれるボルタック商店は"ボッタクリ"ではないのかもしれない。
特に、流通量が多そうなポーションや、汎用武器のロングソードを半値で買い取ってくれるのならむしろ、めちゃくちゃ良心的なのではなかろうか。

シリーズをよく知らない人には意外に思えるかもしれないが、ウィザードリィはパロディやギャグが満載な作品である。
そんな世界観だから、ユーザー側がついアナグラムでいじってしまう気持ちもわからないでもない。
しかし、ドワーフみたいなおじさん店主の名誉のために言う。
ボルタック商店は冒険者にやさしい商売をしている。

結論:ボルタック商店はボッタクってなんかいない!

PS版「ウィザードリィ リルガミンサーガ」より

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