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ゲームとことば#41「万死に値するぞ!!」

北欧神話をもとにした名作RPG『ヴァルキリープロファイル』が発売して、今日で24年らしい。
てなわけで、なんだか印象に残った最序盤のことばを取り上げる。

最終戦争ラグナロクに備え、優秀な人間の死者・エインフェリアを探すヴァルキリーのレナス。
そのレナスが最初にスカウトするのが屈強な傭兵アリューゼと、王女ジェラードである。
生前、アリューゼはジェラードの父である王から戦働きを認められ表彰されるも、自分たち傭兵を見下した態度を見透かし、公衆の面前で暴言を吐く。
その態度に腹を立てた娘のジェラードが放ったのが表題のことばというわけだ。
王女ジェラードの怒りは収まらず、アリューゼに仕返しをしようと変装してまで近づくが、酔っぱらって眠りこけてしまうという失態を犯す。
憎きアリューゼに介抱されたジェラードは「侮辱した、アリューゼ、万死に値、する、ぞ」と非常にはっきりとした寝言をつぶやく。本当に寝ているのかといいたくなるが、アリューゼはこのことばを聞き、娘の前で王を罵倒した自身の配慮のなさを反省するのだった。

それにしても寝言でも「万死に値する」と口にするジェラードはよほど常日頃から言い慣れている悔しかったのだろう。
高飛車な態度が鼻につくだけのキャラかと思っていたら、お父さん想いで行動力のあるいい子だった。
ヴァルキリープロファイルは登場人物にそれぞれドラマがあって、それを温かい色味のグラフィックと、透明感のあるBGMで演出する名作だ。
好き嫌いがはっきり分かれそうな濃いキャラクターたちや、そんな彼らがあっさり死んでしまう悲しいシナリオ。美しいロゴとパッケージイラスト。
まだまだ語るべきポイントはあるのだが、ふと思い出したのが表題のことばとそのシーンだったので今回はこんなところで。

あとアレだ、足場をジャンプするタイミングがシビアすぎる洞窟がしんどかった。

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