非紳士的なコントロールプレイヤーなど存在しない?

非紳士的なコントロールプレイヤーなど存在しない?
文責 西川為仁(西川航平)

こんにちは、西川為仁です。
本日初めて制限時間が来ると両者敗北となる大会に参加しました。
どちらも負けということはオポネントも下がってしまい、普通に敗北する以上のダメージを負うというわけです。(勝利数が同じ場合、相手の成績が良いほど自分の成績もよくなるため)

そんな大会の中、私はとあるプレイヤーと対戦しました。
挨拶をしない、少々刺々しい態度をとる方でした。
残念ではありますが、デュエマの大会では珍しいことではありません。

しかし試合が始まると、私は少なからず驚かされました。
なぜなら彼がマナにチャージしたのは『ニコルボ―ラス』
遅いデッキに採用されるカードだったからです。

「時間切れになるかもしれないデッキを使うのに、なぜそんな態度がとれるんだ……?」

人間の性質について、以下の例で考えてみましょう。

・最後通牒ゲーム
「AさんとBさんが100万円を2人で分けます。どのくらいの割合で分けるかはAさんが決め、その割合で受け取るかどうかを決めるかはBさんが決めます。Bさんがその割合での受け取りを拒否した場合、どちらも1円ももらえません」

あなたがAさんなら、どんな割合を提示しますか?
そしてBさんなら、どんな割合なら受け取りを実行しますか?

合理的に考えるなら、1円でももらえるなら実行したほうがいいのです。
だって何ももらえないよりはましなのですから。
しかし1円だけ渡すといわれてそれを認める人は極極稀でしょう。

人は、それほど合理的ではありません。そして、思っている以上に感情を重視します。

統計的に見ると、自分の取り分が3割を切ると拒否する人が多くなります。

そして、相手との関係性、好感度も大きく結果に影響します。

・人はそれほど合理的ではない(自分が損する選択もする)

・人は感情を重視する

さてここで本題です。

時間切れになりました。
このままでは両者敗北となり、互いにとって最悪の結末が訪れます。
あなたが敗北を認めれば、相手の勝利数が増え、あなたのオポネントは高くなります。

このまま続ければ恐らく負けるでしょう。(自分が勝勢なら投了はしないほうがいいです。理由は後述します)
ここは潔く負けるか……いやしかしちょっと待て、対戦相手は目の前の非礼な男だぞ。

こんな奴に勝ち星を与えるのか……?
ならいっそ、どちらも負けにした方がいい!

こう考える人がいないと、どうして言い切れるでしょうか。
むしろ、そう思う人の方が多いとさえ私は思います。

であれば、対戦相手に悪印象を抱かせるのは得策ではありません。

貴方が誠意を持った態度をとることで、相手の道連れ行為をケアできるのです。
勝率を少しでも上げられるのであれば、これをやらない手はないでしょう。

・補論~自身が勝勢時の投了について~
このまま続ければ自分が勝ちそう、しかし時間制限が来てしまった。
不幸なことに、相手は負けを認める気配はない。ならばやむなし、自分が投了するか。
これは、やるべきではありません。
特に定期的にその大会に参加している場合は。
もしあなたが負けを認めれば相手はこう思うでしょう。『この人は時間切れになったら投了するんだ』と。
劣勢時に負けを認めないということは、対戦相手のプレイヤーはあまり好ましい人物ではないはずです。
そして、その方と付き合っている方達にもその傾向は高確率で見られるでしょう。
彼は仲間にこう言うかもしれません「〇〇との試合は、遅延したら勝てるぞ」と。
あなたにとってもこれは不利益ですし、遅延したら勝てるかも、と思うプレイヤーを生むことは全体からしても避けたいことです。
なので、勝勢時の投了はよほどのことがない限りはやめた方がいいです。

時間切れ両者敗北というこの制度は、非常に好ましいものだと思います。
遅延を行わせる誘因がなくなり、態度の悪い人を減らすことができる。
多くの人がより楽しんでプレイできる環境になればと切に願います。

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