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超CS京都 予選全勝 ガイルハザード解説(ベスト64)

こんにちは、西川航平と申します。

4連続開催の超CSが遂に終わりましたね。

運営チームの皆さん、お疲れさまでした!


そんな超CS京都にて表題の通り予選全勝を達成し、ベスト64に残ることができました。

かなり悔しさはあるのですが、デッキ・プレイともに悔いはありません。


加えて2週間前(8月14日開催)の「レプトンカード館CS オリジナル」でも優勝しており、手前味噌ながらかなり強力なデッキになったと自負しております。

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今回はそんな「ガイルハザード」(シャコガイル+ガイアハザード)

デッキについて解説させていただきます。

全文無料の投げ銭方式です。お気軽にお読みください!


「ガイアハザード」ってどんなデッキ?

「ガイアハザード」のコンセプトは《禁断英雄モモキングダムX》の進化元に《自然の四君子ガイアハザード》を確実に仕込んで《生魂転霊》を撃ち、早期に相手のクリーチャーを封殺するコンボデッキです。

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強力なギミックの割に求められるカードが2枚と少なく(モモキングダムを引けばガイアハザードは勝手に連いてくるため)再現性と有用性どちらにも優れたコンボです。


その後は《戦武の無限皇ジャッキー》で呪文も使用不可能にし(ジャッキーから優先して出すこともありますが)《新世界秩序》《バラモルド》でフィニッシュするのが主流です。

《ジョリー・ザ・ジョニ―》型や《ガイアッシュ》+《クラッシュ覇道》のパッケージを採用したものなどもありますね。

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基本的にどのカードもカードパワーが高く、コンボが決まらずともビッグマナ系のコントロールデッキとして十分戦えるデッキです。


各フィニッシュ方法について~意外と弱い?カツキング~

本章では先述した「ガイアハザード」の各種フィニッシュ方法について1つずつ考えていきます。

①《新世界秩序しんせかいちつじょ》型

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恐らく最もポピュラーなのがこの《新世界秩序》型でしょう。

キングセルは多色でありながら即座に使えるマナであり、早期コンボが達成しやすくなります。


難点としては、これらのカードはゲーム終盤まではあくまでただのマナ置き要因にすぎないこと、これら2種2枚ずつに加えて、フィニッシュに必要なドラゴンを採用するとかなりのデッキスロットを圧迫してしまうことが挙げられます。

《超神龍バイラス・カースド》《無双恐皇ガラムタ》《覚醒連結XXDDZ》……フィニッシュ時以外はほぼほぼ使いません。

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《音卿の精霊龍ラフルル・ラブ》についてはこの限りではないですが、それでもこのデッキで中盤にうまく活躍するのは少し難しいです。

呪文面の《ミラクルみんな来る!キラキラkawaii大集合♪》がドローソースとして有用なのはポイントが高いですが、光マナが用意できず打てないケースも頻発します。


《カツキング》については後述します。



試合中の大半のタイミングで能動的にプレイし辛いカードを抱えてしまう。

トップで引いたときにあまり強くないカードを無視できない割合で採用しなければならないというのはいかがなものかと思います。


また、《新世界秩序》発動時に《自然の四君子ガイアハザード》が手札に帰ってくるのもいただけません。

デッキの構造としてイマイチ嚙み合っていないような気がします。

《モモキングダム》状態であれば《ガイアハザード》が残りはするのですが、それを踏まえてもなお個人的にこの組み合わせには疑問符が浮かびます。

②《Volzeosヴォルゼオス-Balamordバラモルド》型

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3種のキングセルから成る《バラモルド》をフィニッシャーに据えた型。

3種3枚計9枚のキングセルにより、マナチャージのしやすさは「ハザード退化」デッキの中でも随一。

ただ「新世界秩序」と同じく最終盤までプレイしないカードを9枚もデッキに抱えるのはあまり強くないように感じます。

③《ガイアッシュ+覇道》型

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「ハザード退化」に「ガイアッシュ覇道」のギミックを採用したデッキタイプ。

《ガイアッシュカイザー》により相手の踏み倒しに裏目を作ることができ、また牽制することができます。

《クラッシュ覇道》の突破力は高く、退化コンボ抜きでも勝ちに行くことが可能になります。

また《ガイアッシュカイザー》はコストを支払って召喚しても十分強く、攻撃制限がいろいろなデッキに刺さるほか、7コストという現実的なラインで《ガイアハザード》を召喚できるようになるのも魅力です。

《ガイアッシュカイザー》は《ガイアハザード》デッキとの適合率が高いですが、《クラッシュ覇道》が少し持て余し気味。

2ターン目の《モモキングダム》着地を狙う意外だと火文明単色というのはマナ置きの際に使いづらいです。

先述した《新世界秩序》《バラモルド》型よりは個人的に高く評価しています。

④《ジョリー・ザ・ジョニー》型

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《ジョリー・ザ・ジョニ―》の能力で特殊勝利を狙う型。

攻撃しないで勝利するというそのコンセプトは「ガイルハザード」に近いものがあります。

《自然の四君子ガイアハザード》が出れば相手のクリーチャーが出てくることは無く、理にかなったデッキだと思います。

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ただ先述の通り火の単色マナがやや使いづらいこと、環境的に《アポロヌス》対策などで採用されている《一王二命三眼槍》で無効化されるのがややネックかと思います。




続いて、ほとんどの「ガイアハザード」で採用されている《カツキング》について考えてみましょう。

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《カツキング》もはや説明の必要もないほど環境でよく見るパワーカードです。

文明、種族、能力。そのすべてが強力な現代デュエマの顔ともいえる1枚ですね。


「ガイアハザード」ではバウンス能力を利用して退化を成功させたり、邪魔なメタクリーチャーをマッハファイターで取り除いたり、《生魂転霊》と相性の良い3色カードであり、《ジャッキー》の呪文面《俺達の夢は終わらねぇ!》で踏み倒せたりと様々な強みを持っています。

アクセスできる枚数が多く、《モモキングダム》の退化に貢献できるのは《カツキング》の魅力ではありますが、マナを伸ばさずに退化させる動きは終盤でなければそこまで強いわけではないこと、受け札としてとらえた時に攻撃の仕方で4割の確率でトリガーとして機能しないこと、このデッキで代わりに採用している《ドンドン火噴くナウ》と違ってマナが伸びないこと、これらを踏まえると「ガイアハザード」における《カツキング》はそれほど強くなく、《ボルカニック》に軍配が上がると考えています。




「ガイルハザード」について

①無駄に攻撃したくない。

②能動的に使える場面の少ないキングセル等のカードを何枚も採用したくない。

③エンドカードと言えど、色として弱いカードを採用したくない。

④マナが伸びない《カツキング》に代わるカードを採用したい。

これらの課題を解決するために私が考案したのがシャコガイル型ガイアハザード、「ガイルハザード」です。


「ガイルハザード」の主張は、ゲーム全体で見た時に使いづらいカードでデッキスロットを圧迫するギミックを廃し、フィニッシュは最小限の枚数で済む《水上第九院シャコガイル》を採用。

できた枠にはゲーム全体で使いやすいカードをかさ増ししてテンポよくゲームを進めていくということにあります。

デッキスロットを圧縮できた恩恵はかなり大きく、幅広いデッキに対抗できるリストだと考えています。


各種カード解説

禁断英雄フォービドゥンヒーローモモキングダムX》4枚

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このデッキの核。

デッキに採用している非進化レクスターズは《自然の四君子ガイアハザード》のみなので、確定で仕込むことができます。

《生魂転霊》と合わせた退化がデッキのメインテーマなので、4枚採用は確定です。

このデッキにはキングセルカードを採用しておらず、火or闇の単色カードが《絶望と諦観と殲滅の決断》4枚しかないので、2ターン目にプレイできることはあまりありません。

またよほど試合展開を急ぐ場合でなければこのカードをプレイできる場合であっても《地龍神の魔陣》や《ウォズレックの審問》、次ターンの《災禍の鎧デドダム》を優先するケースも多いです。

4ターン目に退化できれば御の字、5ターン目でも及第点くらいの気持ちでプレイしましょう。

2ターン目は《地龍神の魔陣》でマナを整えてから3ターン目に退化というケースもままあります。

デッキの主役ではありますが、あくまでこのカードの早期プレイにはこだわり過ぎないようにしましょう。

このデッキの本質は「マナを伸ばす手段に長けたコントロールデッキ」です。


ゲーム終盤になると《自然の四君子ガイアハザード》が山札から消えてしまい、このカードが何の働きもしないというケースが出てきます。

基本的にそうなるとこのカードは用済みなのですが、《水上第九院シャコガイル》の山札回復能力で《ガイアハザード》をデッキに戻し、再びこのカードに役割が生まれる、ということもあります。

レアケースではありますが、覚えておくと意外に役立つ機会があります。


またこれを狙うのはさらにレアケースですが、進化元のいないこのカードがいる状態でマナ加速のために《生魂転霊》を撃つという際に、新たな《禁断英雄モモキングダムX》を出してカードを下に重ねてからあわよくば退化を狙う、ということがあります。

下に敷かれて嬉しいのは《シャコガイル》《ジャッキー》及第点として《Disジルコン》《サイバー・K・ウォズレック》などです。

確率的にそこまで高いものではありませんが、山札の内訳が分かっているというケースでその確率もバカにはならないという場合などは試すのもありです。





《自然の四君子しくんしガイアハザード》4枚

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このデッキの主役その2です。

自分のマナが相手より多ければ、相手のクリーチャーが場に出る代わりにマナに行きます。

デュエルマスターズは基本的にクリーチャーが主役のゲームなので、大抵の相手が機能不全に陥ります。

攻撃誘導効果も持っており、速攻デッキなどに対してはこれ1枚を出すだけでゲームを終わらせることができます。

《シャコガイル》で攻撃せずに終わらせることがこのデッキのコンセプトですが、状況によってはこのカードの封殺能力と大打点を頼みに玉を詰めに行くこともあります。

マナが伸びやすいデッキではありますが、相手・状況次第ではマナが追いつかれることもあります。

1体着地させた後もマナは伸ばし続け、2体目も召喚できるような状態にしておくことが望ましいです。

採用枚数についてですが、こちらは《モモキングダムX》と違い3か4か議論が分かれるところではあります。

3枚構築だとしても、少なくとも1枚目の《モモキングダムX
X》は無事に出ることが多いです。

ただし2枚目にも仕込めるかというとそこは少し怪しくなってきます。

1体目の《ガイアハザード》が除去された後も《モモキングダム》で再トライしやすいこと、《地龍神の魔陣》《災禍の鎧デドダム》など序盤に使いたいカードを適正ターンにプレイできる自然単色マナであることを加味して4枚採用しています。


ちなみに超CS京都のベスト32をかけた試合では「火単ガガガ」相手にこのカードが2枚楯落ちし、《モモキングダム》が某立ちして敗北を喫しました。



四君子の中では菊が好きです。


生魂転霊しょうこんてんれい》4枚

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3枚目のデッキの核。

主に《モモキングダムX》の退化に使いますが、《災禍の鎧デドダム》《Disジルコン》などの3色クリーチャーに撃っても非常に強力。

2コストで3ブーストと驚異的なマナ加速を達成します。

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特に《ジルコン》との相性は最高で、破壊したそばから蘇生することができます。

シールドトリガーが付いているのも嬉しく、次のターンの動きが急に上方修正することがあります。

キーカードではありますが《地龍神の魔陣》などをプレイするためにチャージすることもあります。

基本的にはコンボにこだわるというよりかは近い将来のターンにより強く動くことを優先してプレイするとうまくいくことが多いです。

災禍の鎧クロムディザスターデドダム》4枚

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言わずと知れたデュエマの顔。

どのタイミングで引いても強いというワイルドカードです。

墓地から使える《Disジルコン》《ダークネス》があるのでより強くこのカードを使えます。

「ゼーロベン」を相手にする際には、《ガイアハザード》を《秩序の意思》から守るために状況次第ではキープする選択肢もあります。

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現代デュエマにおいて水、自然、闇が入るデッキの上限枚数は36枚です。4枚入れましょう。

地龍神ちりゅうしん魔陣まじん》4枚

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なんだかんだで2ターン目にプレイしたいカード最上位。

不足している色を補充して次のターンに備えましょう。

マナの色の作り方としては《モモキングダム》と《生魂転霊》を同一ターンに撃てるようにするのがベターです。

基本的に序盤はマナ加速を選びますが、「マナを増やしたところで次のターンにできることがない」という場合には《デドダム》を手札に加えることもあります。

基本的にはマナを伸ばすカードという認識で間違いないです。

後述しますが、シールド把握のためにデッキ内のカードのバージョンは散らし、下に送ったカードのバージョンを覚えておくようにしましょう。


《サイバー・K・ウォズレック/ウォズレックの審問》3枚

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先攻2ターン目において最強のカード。

相手の初動をピンポイントで捨てさせることができます。

対戦相手の手札状況を把握できる情報アドバンテージもバカになりません。

先手であれば《メンデルスゾーン》《卍新世壊卍》《禁断英雄モモキングダムX》《地龍神の魔陣》などをオシャカにすることができます。

後手でも《災禍の鎧デドダム》《ボルシャック・栄光・ルピア》《カチコミ入道》など相手の強いアクションを咎めることができます。

とはいえ、先手後手で強さにあまりに大きな差があることは否めません。


「クリーチャー面も強いからこのカードはいつ引いても良い」という意見を散見しますが、中終盤のこのカードが強いというのは過大評価ではないでしょうか。

あくまで、「弱くはない」程度という認識です。

序盤は最強で中終盤は及第点、というのがこのカードの適正な評価だと思います。

序盤に使いたいカードであり4枚採用したいのですが、他とのバランスを鑑み3枚としています。

水の単色クリーチャーと闇の呪文による多色カードなので、このカードに《生魂転霊》を撃っても1マナしか増えません。気を付けましょう。


《Disジルコン》2枚

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マナ、墓地から召喚できる便利なカード。

このカードのおかげで中終盤にリソース不足に陥らずに済みます。

《生魂転霊》との相性は言うまでもなく最高で、破壊して3ブーストした直後に再び墓地から召喚し、手札マナともに伸ばすことができます。

ただし、《ダークネス》を近々使うつもりであればこちらよりも《デドダム》を墓地に送ったほうが良いケースもあります。

4枚入れても良いほどに強力で便利なカードですが、枠の都合上2枚としています。

絶望と諦観と殲滅の決断パーフェクト・ダークネス》4枚

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手札破壊に除去、蘇生と有用な3つの効果を使い分けられる便利なカード。

2ターンにわたって4枚の手札を刈り取る動きはもちろん強力ですし、《マガツカゼ》《ニンギョ》《アプル》などなど厄介な小駒を処理するもよし、《モモキングダムX》《デドダム》を蘇生するもよしとまさに三方よしのカードです。

墓地から詠唱できる効果を持つため手札から捨てたり《デドダム》で墓地に送ることが多いですが、単色マナとしてチャージするため、また詠唱回数を増やすために手札に加える・キープするほうが強いケースもままあります。

特に《災禍の鎧デドダム》効果であまり考えずに墓地に送ってしまっている方が多いように思います。

どうするのが一番得か、少し立ち止まって考えてみてください!



キングセルを採用していないこのデッキでは《モモキングダム》を2ターン目に着地させるためにはこのカードが必要不可欠です。

ただ先述した通り、《モモキングダム》の着地は《生魂転霊》を引いていないならそこまで躍起になって急ぐこともありません。

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相手の《マガツカゼ》が立ちそう、というマッチアップであれば先攻2ターン目に急いで先出し、というのも悪くはないのですが、そのケースであってもマナに置いたこの《ダークネス》で《マガツカゼ》を処理できるわけです。

他の手札の状況を見ながら本当に《モモキングダム》をすぐ出したほうが良いのか(無理してでも出すべきなのか)判断するようにしましょう。

非常に使い勝手が良く闇単色カードとしても重宝するので4枚採用したいカードです。


《S・S・S》3枚

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破壊、除去、全タップと非常に強力な効果を持ったシールドトリガー。

ターンが返ってきさえすれば退化コンボが決まり逆転できるというケースは非常に多くあり、このデッキにおいてターンを渡してもらうことのバリューは高いです。

(どんなデッキでもターンを返してほしいというのは同じですが、ダイレクトアタックを狙えるほどの攻勢に出られた時に、その後の1ターンでその状況を打破できるかどうかはデッキによって異なります。そのような局面を打破しづらいデッキであればターンを返させるトリガーより、自身が強く動けるカードを採用したほうが良いでしょう)

この《SSS》が機能する、直接攻撃によって勝利を狙うデッキに対しては《ガイアハザード》の攻撃誘導効果で耐えられるケースが多く、またシールドから増えた手札で退化コンボは格段に狙いやすくなっているはずなので、ほぼ確実にターンをもらえるトリガーの存在は大きいです。


ただしこのカードについては良い面ばかりでなく、受け札としては優秀ながらも能動的に使うことがほとんどないカードです。

破壊効果が付いているので最低限手打ちもしないわけではありませんが、7コスト使って行う動きとしては非常に弱いです。

不足しがちな火文明を生み出せるのは利点ともいえますが、マナ置きしたときの便利さで言えば同じトリガーでありながら手打ちしても強い《ドンドン火噴くナウ》に圧倒的に軍配が上がります。(《ボルカニック》のページで口述します)

この枠を別のカードに換えるという選択肢はありだと思います。

ただし超CSというお祭り的イベントにおいては《アポロヌス》や《ボルシャック》をはじめとするドラゴンデッキを使用するプレイヤーが普段のCS以上に多いと考えたため3枚の採用に踏み切りました。

特に《アポロヌス》に対してはこれを1枚踏ませるだけでほぼほぼ勝つことができます。

この枠については自身の参加するイベント、地域のメタゲームの特色に応じて調整してよいと思います。


《ドンドン火噴くナウ》3枚

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《S・S・S》同様の受け札。

純粋な防御能力としては《S・S・S》の方が勝りますが、手撃ちしやすく、マナに置いても優秀です。

1ターン目にこれをチャージすれば2ターン目に《地龍神の魔陣》《禁断英雄モモキングダムX》どちらもプレイが狙えます。

3ターン目に退化コンボを狙う場合、3ターン目に自然単色マナをチャージする必要がないというのは同じ火文明持ちである《ジャッキー》《S・S・S》にはない魅力です。

一般的な「ハザード退化」ではこの枠は《カツキング》になりますが、それと比較した際に

・《カツキング》と違いどこでブレイクされてもトリガーとして使える点。

・マナをしっかり伸ばせる点。

この2点、特に後者を評価して採用しています。

アクセスできる枚数が多く、《モモキングダム》の退化に貢献できるのは《カツキング》の魅力ではありますが、マナを伸ばさずに退化させる動きは終盤でなければそこまで強いわけではないこと、その終盤に至るまでのゲームで《ボルカニック》の方が使い勝手が良いことからこちらを採用しています。

「新世界秩序」型であればこのカードを《カツキング》より優先することはお勧めしません。

「ガイルハザード」の着想としては、

・中盤にあまり強くない(カツキングは最強レベルのカードですがあくまで「ガイアハザード」においては)《カツキング》を使いたくない。

・そうすると《新世界秩序》型はデッキとして成立しない。(ドラゴンの不足、チェンジ元を失うことによる《ラフルルラブ》の弱体化)

・呪文、受け札を止める手段を失うのであれば《ヴォルゼオス》型にするにしても一定数の攻撃できるクリーチャーが欲しい。そう考えた時に呪文の《ボルカニック》を《カツキング》の枠と変えると最後の決定力が不足しがちになるかもしれない。

・そもそもせっかく制圧した状況を作れているのに呪文をケアせずに殴るのはスマートではない。(キレイじゃない)

・《ガイアハザード》などで相手が能動的に動きにくくなっているのであれば1度ターンを渡しても致命傷にはなりにくい。

・《水上第九院シャコガイル》で1ターンのラグを許容する代わりに安全に勝つ。デッキスロットが確保でき、受け札、《ボルカニック》などを問題なく採用できる。

というような流れでこのデッキが生まれました。


《S・S・S》よりも優先して採用したいのですが、先述の通り超CS京都でのデッキ分布を考慮して3枚としています。

《S・S・S》を減らしてこちらを増やしても良いと思います。


戦武の無限皇インフィニットジャスティスジャッキー/俺たちの夢は終わらねぇ未来は僕らの手の中!》1枚

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相手の呪文を実質的に封殺するカード。

《ガイアハザード》とこのカードが揃うとまず逆転されることはありません。

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例外はタマシードである《ヴィオラの黒像》くらいです。

あくまでコストを増やしているだけなので《サイバー・K・ウォズレック》《ザーディクリカ》等の能力で踏み倒して詠唱することは可能です。


その代わり《卍新世壊卍》下でも堕呪を使えなくすることができます。

(『呪文を唱えられなく』はしていないため、《卍新世壊卍》で無効化できない)

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ほぼ完全に蓋をすることのできる優秀なカードではありますが、呪文ロックがクリーチャーロックに比べると優先度が低く、さしあたっては《ガイアハザード》だけである程度はなんとかなること、他に採用したいカードがあるため枠の都合で1枚としています。

ただ、ここが2枚だと詰みまで格段に持っていきやすくなるので増やすのはおおいにありだと思います。

呪文面ですが、このカードが1枚のみの採用、《カツキング》を不採用としているので受け札として機能することはありません。


[マニフェスト]チームウェイブを救いたい[聞け]2枚

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非常に優秀なマナブースト&マナ回収カード。

バズレンダを利用して大幅にリソースを伸ばす動きは《ガイアハザード》着地後に相手を突き放すのに十分であり、そうでなくてもマナを増やしながら次ターンのコンボに備える動きもまた優秀。


最終盤には《シャコガイル》の救出もこなします。

キングセルと違いこちらは手札からしかフィニッシャーをプレイできないのでマナ回収は必要不可欠です。

1枚採用だとこのカードがマナに行ったり楯落ちしたときにリカバリーが難しくなってしまうので2枚採用しています。


《水上第九院シャコガイル》2枚

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このデッキのフィニッシャー。

《新世界秩序》《ヴァラモルド》に対して、このカードのみを採用すればフィニッシュが事足りるという明確な強みを持っています。

これによって実現するのが妨害札、受け札の一定数の採用です。

(Gストライクはやや心もとない)

また、こちらから攻撃する必要がないのでより安全にフィニッシュすることができます。

その反面、マナからプレイすることはできないので《チームウェイブを救いたい》と合わせての採用となります。

これらをフィニッシュのためのセットととらえると4枚枠を使用することになりますが、それにしても上下2枚ずつの計4枚+ドラゴンを採用する《新世界秩序》型や、各種3枚ずつ計9枚枠を使う「ヴァラモルド」よりは圧倒的に少なくて済みます。

(「救いたい」は普通に使っても「ハザード」と極めて相性の良い呪文です)


墓地にある《ガイアハザード》を山札に戻して《モモキングダム》で再利用できるのは地味ながらこのタイプの利点です。

1枚だと楯落ちした際にフィニッシュ手段がなくなるので2枚採用しています。

また、状況によってはこのカードがプレイできないということもあります。

その場合は《ガイアハザード》でクリーチャーをケアして攻撃することになります。

これで問題なく勝てるケースも少なくありません。

殴らず安全に勝つのがコンセプトでありますが、そこにこだわり過ぎないようにしましょう。


「ガイルハザード」の由来はシャコ「ガイル」+ガイア「ハザード」です。









カードのバージョンはばらけさせよう!

《禁断英雄モモキングダムX》を採用するデッキでは(他の一部デッキでもそうですが)カードのバージョンを変えることでシールドの中身を推測、特定できることがあります。

例を挙げて考えてみましょう。

このデッキには《災禍の鎧デドダム》が4枚採用されています。

《地龍神の魔陣》でCSプロモの《デドダム》をデッキの底に送りました。

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続いて《禁断英雄モモキングダムX》を出したときに、金枠《デドダム》がめくれました。

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さらに《地龍神の魔陣》を使うと、次は銅トレジャーの《デドダム》がめくれました。

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もう一度《モモキングダムX》を使うと今度は初期《デドダム》を確認できました。

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この場合、シールドの中(山札以外の非公開領域)に《災禍の鎧デドダム》が無いことは確定です。


これは各種《デドダム》が識別可能だからできたことです。

もしすべて同じバージョンのカードを使っていたら、この場合は《災禍の鎧デドダム》1枚以上がデッキの中にあるということしか分かりません。

この情報の差は時としてゲームに大きな影響をもたらします。

「デドダムだけわかってもな……」

もちろんこれを複数枚採用している全てで行います。

どうでしょうか?これは情報的にかなり大きなプラスになると思いませんか?


「そこまでやらなくても……」という方ももちろんいるとは思いますが、少しでも勝率を上げたいという方は試してみてください。




などと偉そうなことを言いましたが、かくいう私は準備するのが億劫だったので《ガイアハザード》も《モモキングダムX》も《SSS》も諸々同じバージョンを当日使っていました。

怠惰ですね……。


ただ、このバージョン分けにはデメリットもあります。それは《地龍神の魔陣》など自分だけが見るものはともかく、表向きにされるカードは相手にも把握されてしまうということです。

先ほどのケースだと相手視点で《デドダム》2枚が少なくともデッキの中にあることがバレてしまいます。

バージョンを統一していた場合は1枚しか把握されません。


これは明らかな情報ディスアドバンテージです。

ですので個人的には、シールドにあるかどうかを透かしたくない受け札については統一しても良いのかな、と思います。(ただしこれは自分が知りたいトリガー情報についても探りにくくなってしまいます。他のカードの状況から推測していくことになります)

このあたりは好みでしょう。

相手にはわからず自分だけがわかる差異が理想ですので、ジャッジに確認をとった上であればサインカードなどを使うのもありかもしれません。



改造するなら

より能動的に動いていく構築にするなら、《S・S・S》の枠を《ボルカニック》《ジャッキー》《ウォズレック》にすると、防御力を代償に自身の強い動きを通しやすくなります。

(環境次第で私はこの2つの選択肢を使い分けています)

環境、流行を見ながら調整してみてください。




他に相性の良いカード、今回は採用に至らなかったカードについていくつか述べていきます。

闘争と成長と英雄の決断パーフェクト・バトルグロース

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3コストで2ブーストを叶える強力なカード。

《モモキングダムX》がいれば2回確定除去が撃て、カード指定破壊も便利です。

今回のリストでは2ターン目に《禁断英雄モモキングダムX》が着地しづらくこのカードの最も大きな強みである「3ターン目2ブースト」が十分活かせないこと、「青魔道具」の使用者がそこまでいないと予想したためカード指定除去の恩恵を受ける機会があまりなさそうだと思ったので不採用としています。


闘争類拳嘩目とうそうるいけんかもく ステゴロ・カイザー/お清めシャラップ!》


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ブースト兼墓地メタ、デッキ回復カード。

このカードを1枚採用するだけでゲーム終盤の《サイバー・K・ウォズレック》の価値が大きく上昇します。


《チームウェイブを救いたい》がプレイできないときにクリーチャーとして使い、マッハファイター、もしくはWブレイクしながらマナ回収を行えます。

このカードの有無で終盤にとれるゲームプランが変わってきます。


墓地を利用するデッキの台頭があれば真っ先に採用候補となるカードです。

悪魔の契約デモンズコントラクト

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マナを犠牲に大量ドローを行うカード。

《シャコガイル》との相性が抜群で、ターンをまたぐことなく勝利できるようになります。

また、仮に《ガイアハザード》《ジャッキー》などのロックが決まっていない状態でも、これと《シャコガイル》の2枚が揃えばそれだけで勝利できることがあります。

明確な強みを持つカードですが、フィニッシュを狙うその瞬間以外にプレイすることはほとんどなく、腐りがちなカードでもあります。

基本的にはチャージしてしまって、《チームウェイブを救いたい》で《シャコガイル》とセットで拾ってくるというような使い方がほとんどです。

《ダークネス》を落とすなどでデメリットを抑えながら使用することもできはしますが、それを踏まえてもタンスの肥やしになりやすいカードなので好みに応じて採用の可否を決めてください。




終わりに

「ガイルハザード」の解説は以上になります。

贔屓目が多分に入ってはいますが、かなり強力なデッキだと思います。

ぜひ一度試してみてくださいね!


文責 西川航平


追伸

私事ですが、先日財布と現金5万円を失いました。

もし懐に余裕がありこの記事を気に入っていただけたならお布施していただけるととても嬉しいです。


ありがとうございます!!心よりの感謝を!!!

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