芥川龍之介「歯車」を読んだ

4日くらいに分けて読んだのであんまり覚えていない。
「もぐらもち」みたいなのが結局なんだったのか分からない。

「暗夜行路」が作中2回くらい出てきたので一回読んでみたい。それだけじゃなく、出てきた本ほとんど読んだことないので理解しきれなかった。

原因不明の底の見えない不安感みたいなのがすごくよく出ていて読んでて辛くなった。そんな中でも文を書けるのが、小説家と書くことの親密さを感じてなんか感動した。
私とは全く違う人種なんだなって感じがする。同じ人間でもこんなに違うんだ。なのにここに書かれてる不安みたいなのには共感できる感じもあって、出力が文なだけで、ここまで人間の底を描くと分かるんだなって思った。
こんな腹のうちを全部外に書き出そうとできることがすごい。

途中までなんとなく作者と主人公は別の人なのかなって思ってたんだけどだんだん現実と小説が近くなってきて、なにかが迫ってきている感じがあった。

慣れない言葉が沢山あったおかげで一定の距離を保って読めたのが逆に良かった。


破滅していく人の内面って普通に過ごしていると見えない世界が見えて綺麗。不謹慎やけど。

以下追記
「僕の頭の中の落書き」っていう総合失調症について描かれた映画を観た。歯車、総合失調症の症状に近いのでは…?

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