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グリホサートと遺伝子組換え作物

アメリカでは果汁100%のオレンジジュースやスナック、シリアル食品から、グリホサートが0.1ppm単位で検出されている。小麦を使った商品ごとにグリホサートの残留検査結果が公開されていて、その中には日本でも売られている菓子類があり、アメリカ産小麦やトウモロコシを使った商品からは必ずグリホサートが検出されている。(p149)

現実問題として、今の日本で遺伝子組換え作物(GM作物)を避けることはかなり困難だろう。

多くの加工食品や外食店をはじめ、食用油や醤油、マヨネーズ等だけでなく、デキストリンや果糖・ブドウ糖液糖、たんぱく加水分解物など、 表示する義務のないものが多すぎるからである。

さらに、これまではGM作物が混入しても5%以下なら「遺伝子組換えでない」と表示できたが、2023年4月からは、法律上、「不検出」の場合だけに限る、となる。 非GM作物は少量のため、通常はGM作物と一緒に運んでいるが、途中でどうしても混じってしまうので「不検出」にはできないから、多くの食品から表示がなくなると言われている。表示がなくなれば、企業もGM作物と非GM作物の分別管理を厳格にしなく なるかもしれない。

意外にも、これまで遺伝子組換え食品の表示を不必要としてきたアメリカが、 2016年に表示を義務化し、逆に日本は表示を難しくしようとしている。 いったい誰のために表示をなくすのだろうか。

グリホサートを摂取すると、体内から排泄されるには168時間(農薬評価書)程度、 つまり一週間かかる。毎日食べれば、体内から消えることがない。できることなら朝食を国産小麦のパンか有機米に替えたい。ただし、国産小麦の流通量は2018年度でわずか 12%だから、売られているパンも少ない。それでも、可能なら、週に一、二回は有機食材に替えてデトックスしていただきたい。

小麦に次いで二番目にグリホサートの摂取量が多いのは大豆だが、意外に知られていないのは食肉である。 検査データはないが、厚労省がグリホサートの残留基準値のリストに食肉を加えているのは、検出される可能性があるということだ。これは、家畜類に飼料としてGM作物を食べさせているからだ。多い順に並べると、牛の食用部分(5ppm)、豚・鶏の食用部分(0.5ppm)、牛・豚・鶏の筋肉部分(0.05ppm)となる。 (p150~151)

本当は危ない国産食品

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