サービス終了するゲームにありがちなこと

アプリゲームの運用にあたってサービス終了は避けられない宿命です。
この記事ではサービス終了が近いタイトルにありがちな項目を記載していきます。

サービス終了にあたって運営は大きく分けて2つに対応することになります。
1.コストカット
  1.1運用スタッフの削減
  1.2サーバー費用の削減
  1.3外注費(素材費用)の削減
2.前払式支払手段の返金準備
  2.1未使用残高の削減

以下ではそれぞれの項目について記載します。

1.1運用スタッフの削減(社内での配置換え含む)の例
・クライアントエンジニアの削減
バージョンアップ(機能改修)がなくなります。
2か月以上バージョンアップがないようなら、残念ながら終わりです。

・デザイナーの削減
イラストやアニメーションの質や量が減ります。
ここを落とすことは売り上げにかなり直結するので、ぱっと見はわからないのですが、立ち絵やバトルモーション以外のちょっとしたイラストやアニメーションがなくなっていれば、終わりが近いかもしれません。

・プランナーの削減
イベントボリューム&頻度、シナリオ量、お知らせなどに関わります。
少人数でもカバーできる場合があるので、減ってもわかりにくいことがあります。

1.2サーバー費用(運用固定費)の削減の例
・ユーザーデータの削除
かなり強烈な手ですが、長期間(1年など)プレイしていないユーザーのデータを告知したうえで削除することがあります。
これは増え続けるユーザーデータが費用を圧迫するためかつ、未使用残高の削減のためですが、運営を続ける上では悪手なのでこれが決まった時点でもうすぐサービス終了です。

・サーバー台数とスペックの削減
ユーザーの減少に合わせてサーバーの台数やスペックが最適化されていきます。
基本的にはユーザーにはわからないはずです。

1.3外注費(素材費用)の削減
・イラスト、アニメーションの量の低下
社内デザイナーではなく外注だよりになっていた場合、量が減ります。
キャラクターの実装頻度やちょっとしたアニメーションがなくなっていたら、サービス終了が近いです。

・新規サウンド(BGM、ボイス)の追加がなくなる
場合によってはなくなることがあります。

2.1未使用残高の削減
ある程度の売り上げがあったタイトルならサービス終了にあたって未使用残高の返金の告知が必ず行われます。
運営側としてはできるだけ未使用残高は減らしたいため、以下のような対策が行われることがあります。

・有償石から消費するように変更
基本的にサービス開始時から変更されることはないはずですが、無料石よりも有償石から先に消費されているタイトルは、運用側がサービス終了を決定するハードルが低くなります。

・有償石に使用期限を設ける
1年間消費がなければすべて削除など一定期間を置いた上で何らかの削除を行う場合、運用慣れ(サービス終了慣れ)しています。

・ユーザーデータごと削除
サーバー費用削減と重複しますが、強烈な手として長期間プレイしていないユーザーデータごと削除することがあります。
これが行われた場合、サービス終了は決定事項です。

まとめ
サービス終了が近いかのチェックリストは以下になります。
運営も決してサービス終了したいわけではありませんが、売り上げ減少からの採算割れという現実の前には勝てないのが現実です。
この記事で上げた項目もすべて運営がなんとかサービスを続けようとあがいた結果として行われるものになります。
決して悪意があってのことではありませんので、もしそのタイトルを愛してくださっているのであれば、最後まで続けていただければと思います。

サービス終了チェックリスト(上から順に決定的)
・ユーザーデータの削除
・2か月以上バージョンアップがない
・イベント頻度の低下
・イラスト、アニメーションの質と量の低下
・新規サウンド(BGM、ボイス)の追加がなくなる
・お知らせの更新頻度の低下
・ガチャなどで有償石から消費される
・有償石に使用期限がある

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