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写真展をする資格

今年5月に、写真展をします。友人と話していて、急に決めました。

写真展は、いつかやるつもりでいました。いつか、というか、自分としては2021年の予定でした。なぜ2021年かといえば、ひとつには現状では作品数が足りないと思っていたから。もうひとつは、「自分には、まだ資格がない」と思っていたからです。

ひとつめの理由「作品数が少ないかも」は、わかりやすいですね。そのままの意味です。では2つめの、「写真展をする資格」とは一体なんなのでしょう。資格ってなんだ?

皆さんご存知のとおり、写真展開催に公的な資格など必要ないです。展示したい作品があり、場所があれば誰にでもできます。立派なギャラリーでなくても、公民館の廊下だって立派なスペースです。なんなら、自宅の一室でやってもいいですよね。

では、なぜ「資格」など思っていたかと言えば、たとえば写真展をするなら「インスタのフォロワーが1000人以上いないと…」とか、「Twitterのフォロワーが…」とか思っていたんです。

いまの時代、SNSでフォロワーを持っている人が、影響力を持ちます。かくいう自分は、インスタにせよTwitterにせよ、どちらも200くらい。そんなウェブ上でほぼ存在しないに等しい人間が、「写真展やります!来てください!」と言ったところで、相手にされないと思ったのです。

「写真展をやるなら、SNSでそれなりのフォロワーが必要」と要はSNSを中心に考える、「SNS脳」になっていたんですね。

そんな話をデザイナーをしている友人へすると、不思議がられました。

「言っていることは理解できなくはないけど、けっきょく、写真展をやりたいの?やりたくないの?」

その答えは、明白です。やりたいです。

「そりゃ、やりたいさ。だけど、自分ていどのフォロワー数では、恥をかくだけのような気がする」

「恥をかきたくないのなら、集客のために手を尽くしてみれば。しっかり準備したい気持ちもわかるけど、小さな規模でもまずやってみないと、個展がどういうものかわからないと思うよ」

まったくもって、その通り。ぐうの音も出ないとは、まさにこのことでした。

実際、友人はイラストレーター&ハンドメイド作家でもあり、これまでに何度も個展を開催しています。そのたびにがんばって集客をして、いつも盛況です。

そしてポイントなのは、その友人はインスタグラムのフォロワー数が自分と同じくらいなんですよね。Twitterに関しては、やってもいません。いわば「非SNS脳」の人間。

SNSに力を入れずとも実際に精力的に動いている人の言葉を聞き、自分の考えの偏りに気づきました。

そんなわけで「2021年にできたらいいな」とぼんやり夢想していた写真展を、3カ月後の2020年5月に行うことにしました。展示数は、20〜30点ほどになりそう。ごく小規模の個展です。

それでも場所決めにはじまり、写真展のタイトル、展示作品、プリント、額装手配、告知とやることがいろいろとあります。

こうして実際に動き出してみると、できそうな気がしてきました。いまの心境は、「なぜ写真展をするのに、資格が必要だなんて考えていたんだろう」という感じです。

どうやら、自分の心のブレーキに足を置いた状態でした。なぜ足を上げて、アクセルを踏もうとしなかったのか。自分の意志で、自由に動かせるものなのに。

胸の内を探れば、ひとつには「やらない言い訳」が欲しかったんだと気づきます。

「〇〇人以上のフォロワーがいなければ、やってはいけない」とブレーキをかければ、少なくとも今はやらなくてよいです。やらなければ失敗することはないし、失敗しなければ恥をかくこともない。

そうして自分のなかで「やらない理由」を作り、傷つかない安全なエリアから、出たくなかったんですね。それが友人の言葉で、「理由をつけて、行動しようとしない自分」を直視できたわけです。

意味不明なブレーキを外し、2020年5月開催の写真展に向けて走りはじめました。noteでも準備のようすなど、書いていきます。よろしくお願いします。

追記(2月25日17時)
今日、希望していたギャラリーへ行ってきました。5月はすべて埋まっていたので、7月18日(土)〜7月22日(水)の5日間でお願いしてきました。日時が決まって、いよいよ感が増してきました。

写真展します。

『NORDIC LIGHT(仮)』
期間 2020年7月18日(土)〜2020年7月22日(水)
場所 カフェ&ギャラリー ミュゼ(石川県金沢市柿木畠3-1 2F)

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