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最近、女性活躍推進の〇〇に巻き込まれがちな私の考える女性活躍。

最近、女性活躍について考えたり話したりする場に、呼んでいただくことが多くなってきています。

ジェンダー不平等をあまり感じて働いてこなかった私にとっては、むず痒いと思いながらも、ここ数ヶ月で色々知って考えたことで、自分達の今いる環境が、どうやら世の中では評価されるようだと気づくことができました。

その結果の一つとして、当社の目指す方向性や価値観に共感し、働きたいと目をキラキラさせている人に、出会うことが多くなっている気がします。嬉しいことです。

たしかに、女性経営者だから女性が集まりやすいし、女性が多くなると男性社会の前提は無くなるわけで、先代も女性経営者でしたから、私自身がジェンダー不平等を社内で体験したことがないのかもしれませんね。

そして1年前まで、100%女性だった私たちの組織に、いまは男性社員が数名在籍しています。

もちろん、ギャップなど生まれるわけもなく、性別ではなく、個を個としてとらえ、一人一人の事情を踏まえた働き方やありたい姿を本人と話しながら、組織全体の最適化を行うのが経営陣の重要な仕事のひとつになっています。

組織をつくる、多様な働き方

いまは、フルタイムの正社員に加え、職務限定社員、短時間勤務社員、パートタイムのリモートワーカーと様々です。そして、全員に対して未来はどうありたいかを聞いています。

パートタイムで働くメンバーの中には、いまは子育てや家庭に時間を割きたいと考てはいるけど数年後にはフルタイムで働きたいとか、複業で業界は全く違うけど講師をやっているなんて人もいます。

働くこと一つ見ても、様々な需要があるんだなぁと感心してしまいます。ちょっとだけ話を聞いて、すり合わせをする。それだけで、こんなにユニークな人々が集まるのですから、やらない手はないと思うわけです。

価値観をすり合わせ、空気をつくる

自分にとって正直言えば、女性とか男性とかどうでもよく、身体性の違いについての差はあるものの、後はそれほど変わらないと、最近は強く感じています。個の違いであり、性別の話ではないのです。

子育てというミッションを抱える社員にとっては、家庭とのバランスに悩み、人よりも少しだけ早く帰ることに、ほんの少しの申し訳なさを感じ「すみません、お先に失礼します」と家路を急ぐ。

もちろん、影響はある。当然である。
そもそも人は影響しあっているわけで、人に迷惑をかけないように生きること自体が無理なんじゃないでしょうかね。個人のこととして押しつけててしまう価値観は、個の尊重の勘違いが生み出した人を孤独に追いやる悲しい世界かな。

私も山ほど周りの皆さんに迷惑をかけて生きています。その分、だれかの迷惑を引き受けて生きていくものかなぁと思います。

個に対して無理難題を押しつけてしまってはあまりにも酷なことだなぁと感じるし、一人一人、違った生活環境や家庭内の価値観があるわけで、性別だけでわけるのはかなり雑な話なわけです。

だれだって、病気で急に助けを必要とすることがある。家事や育児に時間を取られることもある。介護の問題も個人にふりかかってくるのがこの時代の現実。

悲しいかな、何かに囚われて、日本がそうなっちゃってるのですかね。アパートも表札を出さず誰が住んでるのかわからない。そっちの方が怖いなぁと思ってしまう時があります。

育児も介護も個人主義の孤独を強いられる側面が強すぎて、もっとシェアしていったらいいし、孤独に陥りやすいからこそ、働く場を持つことは価値があるんじゃないかと思ってたりするわけです。

ジェンダーギャップよ、さらば。

私たちの本社がある富山県は、ジェンダーギャップが大きい都市のようです。実は最近データを拝見して、驚愕しました…。

女性の就業率と正社員比率は全国3位と安定をしているように見えるわけだが、男性の家事育児時間は全国で40位。管理職比率も全国41位であり、おまけに女性の睡眠時間不足と感じる人が全国ワーストだそうで。

もちろん、データを細かく分析すれば、単に地域の価値観だけの問題ではないことはわかるのですが、人はそれほど細かいことは気にしていないわけで、このデータだけ見ると、この地に息づくカルチャーは、半端ないなぁと言わざるを得ない。いやぁ、これはなんとかしなくちゃまずいですね。

社会の側を変えるには時間が必要だけど、組織の制度をかえるのは簡単です。まずはチームでやってみる。それができるからこそ組織だと思うのです。そこから組織の空気もまた、変わっていくのだと思います。場の当たり前が変わっていきそこにいる人々の当たり前が変わっていく。そうやって、社会の空気も変わるのだろうと思います。

ゴールはダイバーシティ&インクルージョン

女性活躍推進ってのは、単なるマイルストーンで、ゴールとすべきはダイバーシティ&インクルージョンだと思うのです。ジェンダーギャップのない組織でなければ、D&Iなど実現できないわけで、ゆえに女性活躍推進とか働き方改革をやるのではないでしょうか。

女性活躍推進をゴールにしている今は、当事者である女性にとっては負担感やプレッシャーや制度を前提とした登用など様々な感情を産んでしまっているのではないかと思うわけです。

そして何より大きな壁は「女性の敵は女性」という話。これだって女性活躍推進じゃなくて、ダイバーシティ&インクルージョンを目指している前提になると、少しはよくなるんじゃないでしょうか。

働くすべての人にリスペクトを。
真の「個の尊重」ある世界を目指したいと。

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