見出し画像

[ー閉ざされた世界ー]第4話

[権藤仁VS川平順 〜執念の一手〜](後編)
(登場人物)
権藤仁
川平順
田村英次
川平の傘下:蛯原平太(えびはらへいた)

両者睨み合いながら、川平が動き出す。
権藤は、それに反応する。

川平「(拳銃を向けながら)いきなりの!トビウオの弾丸だ!」
権藤「(力を込め)空砲!(拳を川平に向ける)」

飛んでいたトビウオが、バラバラに飛び散る。

川平「⁉︎…トビウオが……やるな!じゃあ、今度は、付与!(片腕にトゲの刃を生やし)近距離じゃ!(シュンと権藤の近くに寄る。)」
権藤「近距離は、得意分野だ!ん?《まただ……》(何か思いながらも)能力…付与!……カンガルーよ!また力を借りるぞ。」

両者の、攻撃がぶつかりあう。最初に川平の攻撃が権藤にいくがその攻撃をシュンと避け瞬時に拳が川平に襲う。

川平「そうはいくか!(地面に向かって)トビウオ大衆!トビウオは、守りにも使う!」
権藤「チ!なら(トビウオの壁の横からグンっと入り込んだ。)」
川平「え⁈」
権藤「壁にも隙間はある…さぁ!かわせるか(拳をグッと力を入れる)」
川平「《まずい……あれ?俺何回まずいって言ってんだ⁈》」
権藤「おら!空砲剛拳‼︎(一撃が川平の懐に当たる)」
川平「ぐぁ!(壁吹き飛ばされる)」
権藤「(息を整えようと息を吸おうとした時)ぐっ!(腹の部分を押さえながら)当てやがったか!(腹の部分にトゲ少し深く刺さっていた。)」
川平「(壁に寄りかかりながら)ラ、ラッキー…打ち込めたーー!ぐぁ‼︎(軽く吐血をする)《クソ!まぁまぁダメージ受けちまった……でも、相手さんもこれから相当……》」
権藤「(トゲをゆっくり抜く)うぅ!(傷口を押さえ)気合いだ!…ん?《まただ、また体の奥底から出ようとするか……じゃあ、その力借りようか。》」
川平「(拳銃を向ける)やっぱり、俺は長距離専門だわ!……100連…トビウオ弾‼︎」
権藤「(百のトビウオを見ながら)どんな大群でも隙間はある…(スンと走り出し、トビウオの隙間隙間を避ける)」
川平「やっぱ、余裕だよな……でも」
権藤「(避けて前に進みながら)くっ!《フグか…そうだわな…》」
川平「トビウオの中にフグのトゲを混ぜてるぜ!(よく見ながら)腹に一発と数カ所掠りはしているな……俺は、自称策士何だわぁ〜」
権藤「(走りながら)関係あるか!…ぐぁ!《少しキツイか?だが……ここで引いたらコイツは……俺が止める!》」
川平「(真正面から来る権藤に)何だこの圧……」
権藤「(動きながら両腕に力を入れる)剛拳連打!(川平にトビウオに打ち込まれる。)」
川平「マジかよ⁈でもな、俺のトビウオは無限だ!追加100連!(トビウオが飛びかかる)」
権藤「(さらに力を入れる)剛拳…連打!」

権藤の攻撃が、トビウオを殆どを弾き落とした。砂埃がたっている。
川平は、呆気に取られながら

川平「(軽く笑いながら)…やっぱスゴい人だな〜」
権藤「(大きく息を吐き、自分を落ち着かせる)《…限界か……ふん!そんなこと言ったらこれまで俺に力を貸してきた(心の内に)コイツに失礼だな。》」
川平「ん?何かくる!こんなところで何も成果を持ち帰らなかったら幹部1人として情けないよな…(体にありったけの力を込め拳銃を地面に向ける)トビウオ大衆の壁!からの(腕に力を加える)フグ付与!」
権藤「うぉーー!(スンっと川平に向かって走りだす。)こんな壁……貫く‼︎(拳を振り上げる)剛音(ごうおん)!」

権藤の、拳がトビウオの大衆に当たりトビウオの壁が崩れた瞬間崩れたトビウオの隙間から川平がフグのトゲで迎撃する。

川平「隙ありだ!」
権藤「(咄嗟に振り上げていない腕で防御をする)気合いだーー!(フグのトゲが腕に刺さる。)」
川平「く!このまま…能力変化(フグのトゲが針状から小刀状に変化する)防御を貫く!」
権藤「……腕一本…安いモンよ!(もう片手で川平を迎撃する)空砲‼︎」
川平「あ⁈まずい…離れ…」

2人は、2歩、3歩後ろに下がる。
権藤は、片腕をかろうじて付いている状態で再び力を問題ない腕に込める。
川平も、両腕にフグを付与した。

川平「こ、来い!」
権藤「はぁーはぁー……行くぞーー(再び川平の目の前に瞬間的に現る)」
川平「‼︎うわぁ、早!……く!フグ刺し!」
権藤「(力を込めていない肩を川平の攻撃を受ける)おりゃ‼︎(肩にめり込むように刺さった。)」
川平「よし!……このまま引き裂いて……ん⁈う、動かねぇ〜!」
権藤「……捉えた……能力…全開…(身体の奥からグワんとなり、片腕に集中する。)これで黙らせる」
川平「(雰囲気を見て)これは、ヤベ!《ん?何だ…重い……これまでと違う!》」
権藤「《一発のみだ!》ダンプ拳石(ロック)‼︎」
川平「あ!……」

空気の圧が、川平の体に拳が入り込み、空気の圧がグワんと川平の方向に飛びかかりその場に膝から落ちた。
権藤は、ゆっくり川平から離れる。

川平「く…く…《身体が……自然と落ちる……マズい…身体が上手く動かせない……‼︎》(ゆっくり糸が切れるように横に倒れた)《どうにか…横に倒れることができた……だが、この状態は…危険だな》」
権藤「(少し離れた場所の壁に力無く座っている)《はぁ〜〜不甲斐ない……毒が回ってる……俺も、ここまでか…》(何か思い出す)《あ!…そういえば、ヒロキたちと稽古だったな……すまない…ことした。》(権藤は、静かに目を閉じる)」

川平側:タタタっと走ってくる影が見えた。

蛯原「この辺りを見に行くと言っていたはず……(キョロキョロしながら)ん?何かここら辺ボコボコしてるな(また周りを見て)あ!まさか⁈(走り出し川平の近くに寄った)川平さん!えぇぇ‼︎どうしたんですか⁈て!そんなことしてる場合じゃない!川平さんゆっくり早くアジトまで行きますね!」

蛯原は、川平をゆっくり抱えながら何かしら能力を使って運び始めた。
ほぼ同じ時間軸、権藤の側に田村が走って近づいてきた。

田村「権藤さ…え⁈どうしたんですか?……」

場面変更:権藤の心の内
権藤は、謎のモヤの中にいる。

権藤「ここは、何だ?(体を見ながら)傷がない…ん?誰か来る…誰だ⁈」

権藤の目の前に一歩一歩跳びながら大カンガルーが現れた。

権藤「(大カンガルーを見て)まさか、(どこか穏やかな表情に)お前が、俺に力を貸してくれたんだな。これまで、ありがとう……」

大カンガルーは、反応はしなかったが、どこか権藤みたいな表情で見ている。


次回:5話[失意の日…]


「書き終えた〜〜
少々長くなってしまいました。」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?