[ー閉ざされた世界ー]第9話
[田村英次VS木田類]
(登場人物)
岩谷赤也
田村英次
木田類(きだるい)
親子
ある日の晴天東区内。
アジトから岩谷と田村が出てくる。
岩谷「見回りは、気をつけな。何かあれば逃げても構わないから。」
田村「オッス!ヤバそうなら……できる限り遠くから確認して逃げますわ〜」
岩谷「あぁ〜」
田村は、能力を使い飛んでいった。
場面は変わり……南区の東に近い場所。
木田「はぁ〜やっとここまで来たな。荒谷さんに良い土産を持って帰んないとな……さて……お!」
木田が見た先にいたのが、親子連れがいた。
木田「丁度いいや〜生け贄が足りなかったんだよな。」
木田が、平然と近寄る。それに気づく親子
親「え⁈誰ですか?」
子「誰⁈」
木田「まぁ〜〜良いから……一緒に来いよ。」
木田が、懐からスッと変わった形のアイスピックを取り出しジリジリと近づいてくる。親子は、後退りする。
田村は、空から地上を見渡していると、
田村「(空から)おい‼︎(スタッと降り立ち、親子に優しく)なるべく遠くに行って下さい。」
親「は、はい。」
子「うん。」
田村が、少し怒気を纏いながらも、飄々とした感じで
田村「アイスピックって…危なすぎるから引っ込めてくれない?」
木田「引っ込めるか…アホか!お前東の奴か。」
木田は、アイスピックを構える。
田村「やり合うか……良いぜ……来い!」
田村も、懐からサバイバルナイフを2本取る。
木田「お前も刺す系か……面白い……。」
お互い睨み合いながら、動きを伺っている。木田が、不意にアイスピックの刃元を向ける。
田村「ん?何かあるな。(避ける)」
木田「まずは、これでもくらっときな!」
木田が、刃元から何かを飛ばした。
田村「当たるか……何だ…何かの能力なのは分かるが……(飛んだ先に瞬時に移動し確認をする。)はぁ、濡れてる?」
木田「もう一発じゃ!……今度は外さねぇから。」
木田が、また何かを飛ばす。田村が、気付き避ける。
田村「おっと(ギリギリに避ける)くぅ〜軽く掠ったじゃねぇか!どうしてくれるんだ。」
木田「なら、そこでじっとしとけ……次は心臓狙うからよ。荒谷さんへの良い土産だ…それとさっき逃げた親子もすぐに捕まえればさらに良い土産になる。」
田村「(木田が言った言葉に怒気が籠る)はぁ!させねぇけど(ナイフを持ちながらスンッと消えたように木田の懐に入り)お返しだ。」
田村は、ナイフをスンっと木田の身体を掠らせた。木田は、後ろに軽く避ける。
木田「(掠った場所を確認して)かすり傷だな。じゃあ、今度はこんなのはどうかな〜能力発動‼︎」
木田は、空中に能力で水の膜を作り出す。田村は軽く驚く。
田村「なんじゃこりゃ⁈……水か…」
木田「沈め‼︎」
水の膜を一気に落とす。
田村「これは、まずいな。(ナイフを持つ手に力を込める)能力…付与……切れるかな…」
田村は、水の膜にナイフ2本をシュン!シュン!と切る。水は、3つに切れたが切れ状態で落ちてくる。
田村「はぁ!落ちてくるのかよ……まぁ、こん位なら。」
田村は、素早く避けながら、再び木田に近づく。
田村「どうも、また掠らせてもらうよ。」
木田「奇遇だな〜〜俺もだ(アイスピックが田村に襲う)」
お互いの攻撃がぶつかるが、2人はギリギリで頬を傷つける形になる。
互いに、傷をつけながら再び攻撃を始める。
田村「オラ‼︎細かくな〜れ。」
木田「身体に穴開けとけや〜〜。」
2人は、少しずつ互いに傷だらけになっていき、少し落ち着いた。
2人の身体は、同じぐらいボロボロになっている。
木田「はぁ〜はぁ〜もうボロボロだ。初めてだよこんなになったのは」
田村「あっそう……似合ってるぜ……そのボロボロの姿はよ。」
木田「お前も何だよ。さぁ〜再開しようや。」
田村「はぁ、またかよ…お前ドMかよ。《まずいなこのまま続けても……》(不意にポケットに手をいれたら)これは……」
木田「(勢いよく)再開だ‼︎(突撃してくる。)」
田村は、ポケットから突撃する木田の目の前に落とす。
田村「ちょっと目の前を暗くしようか?」
木田「はぁ⁈」
2人の真ん中で黒煙が立ち込める。
田村は、勢いのままに後ろに能力を使って飛び去った。
木田「とんだ小細工を……は!(飛び去る姿を見る)逃げるか!」
田村「(後ろを向かず)逃げる⁈何言ってんだ?…お前は命拾いしたんだ……次会う時は……」
田村は、グウ〜と早くなり姿が消える。
木田「……く!逃げやがって……(自分身体を確認して)まぁ良いや…次会う時は命をもらう。」
田村「(飛びながら)はぁ〜〜アジトまで…後ちょっとだ……」
田村は、フラフラしながらアジトに飛んでいく。
続
次回:第10話[東南抗争…開戦前。]
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