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[ー閉ざされた世界ー]第11話

["開戦の狼煙" 木田VS田村〜再戦〜](前編)
(登場人物)
川原ヒロキ
田村英次
木田類
木田の下っ端(A・B)

場面:東区アジト内病室。
モゾモゾ田村が動いている。

田村「クソ……あのヤロー…くぅ!……(腹をさすりながら)」

病室をノックする音。

ヒロキ「田村さん…良いですか?」
田村「おぅ、良いぞ。」

ヒロキが入る。

ヒロキ「田村さん…大…丈夫ですか?」
田村「ヒロキ……俺がこんな傷で寝てられねぇよ。」
ヒロキ「(冷静に)いや、治療した先生が暫く安静にって言ってましたよ。」
田村「え…そうなのか……」
ヒロキ「(冷静に)無理をしたら傷が開きます。」
田村「…分かってるよ!」
ヒロキ「すいません……それじゃあ、行きますね。」
田村「あ!……ヒロキ。」
ヒロキ「はい?」
田村「お前…苗字何?」
ヒロキ「え…急に……川原ですけど。」
田村「川原ね…覚えとくわ〜」
ヒロキ「え?……あ、失礼しま〜す。」

ヒロキは、病室から出る。1人になった田村は徐に起き上がる

田村「く!(腹を押さえながら)アイツはあの辺りだよな。」

場面が変わり、木田の個人のアジト。
木田が歩いてくる。

木田「(下っ端に)お前ら指定日までに運搬しろよ…丁寧に運べ……」
下っ端A「了解しました〜〜」
木田「(運ばれる人たちを見ながら)よしよし…順調だな。少しアジトを出る。」
下っ端B「了解です!」

木田は、アジトを出る。
少し時間が経ち、木田が悠然とアジトに入る。タタッと下っ端Aが報告をしてくる。

下っ端A「木田さん、荷物の運搬…残り数人になりました。」
木田「全員じゃないのか!まぁ良い……残りも速やかにな。」
下っ端A「は、はい!」
木田「はぁ〜(徐に外に目をやる)ん?あいつは……」
田村「ここだな…汚ねぇ場所だ。」
木田「あのやろうは(スタスタと外に突撃するように出る。)おい
‼︎逃げ足の早い負け犬!」
田村「おぉ!探す手間が省けたわ〜〜(ナイフ手に構え)今度は、打つ。」
木田「うっせぃ!今度は逃げんなよな〜」
田村「逃げるわけないだろうが!(グッと力を入れる)うっしゃ!(背中に羽根を生やす。)」
木田「(懐から2本のアイスピックを取り出し)能力…付与…」

木田は、アイスピック2本の先から鋭く尖らせた水を打った。

田村「おっと…それかい。(ナイフでシャンシャンと切った。)そんじゃあ、今度はこっちから(グッ〜と木田に落ちるように両手にナイフを持ちながら)よいしょっと!」
木田「(難なく避けてみせる)予測できるわ〜〜」
田村「(地面についてから)面白いやっちゃな〜」

お互い様子を見る。
田村が、口を開く。

田村「お前は、逃がさねぇ…」
木田「良いね。少し本気出すかな…(下っ端に)おい!いるか?残りの運搬やっとけよ。」
田村「運搬…⁈」

下っ端が、タタタと小走りでやってくる。
それを見て田村がスッと下っ端の背後に行き気絶させた。

木田「おっと……早!まぁ、残りは……あんたを殺ってからでも遅くはねぇか。」
田村「(ナイフを構えながら)殺られるもんならやってみい〜。」
木田「(アイスピックを構えて)ふ!」

双方睨み合い戦闘が始まる。


次回:第12話[〜決着〜木田VS田村](後編)

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