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題[久留間と芥川]

(登場人物)
久留間政則
伸哉(のぶや)
芥川博啓(あくたひろのぶ)

ソファベッドとテレビとノートパソコンがある部屋で大の字で寝ている久留間。
電話の音がする。久留間は、ビクッとする。

久留間「ん?……電話…誰だ(携帯を取る)伸哉か(電話に出る)おぅ、久しぶりだな〜どうした?」
伸哉「久留間先輩…あの〜ご相談がありまして」
久留間「相談?何だ?」
伸哉「先輩…あの〜空き地覚えてます?」
久留間「空き地?……あぁ〜昔よく集まってた所な。そこがどうした?」
伸哉「無くなるかもしれません。」
久留間「え?そうか何でだ?」
伸哉「それは、直接お会いしてからでも良いですか?」
久留間「え、直接?ん〜〜良いけど」
伸哉「明日は、大丈夫ですか?」
久留間「明日?!まぁ〜良いぞ。」
伸哉「ありがとうございます。それでは、明日。」
久留間「おぅ。」

電話が切れる。
少し間があり。次の日
久留間は、近くの駅で伸哉を待っている。

伸哉「お疲れ様です…すいません」
久留間「良いけど…まぁ〜行くか。」
伸哉「うっす。」

二人は、空き地まで歩き出す。
少し時間が経つ。

久留間「お〜〜懐かしいな〜。」

伸哉は、歩いている途中に

伸哉「先輩!あの男です。」(指を指しながら)

目の前にいる男を見る。

久留間「誰だ……」

男も気づく。面倒臭そうな顔をする。

芥川「また、あんたか?……ん?あいつは…」
久留間「(近づきながら)あのぅ〜すいま…あれ?」
芥川(久留間)「久留間か?(芥川か?)」
久留間「何でお前が?」
芥川「それは、こっちが聞きたいね〜」

二人の話しを聞いてた。伸哉が口を開く。

伸哉「なぁ、あんた!先輩と何の関係だ?というより何来てんだよ。」
芥川「(ため息)調べてるんだよ。邪魔すんなよ」

久留間が、間に入る。

久留間「なぁ〜芥川。俺あんまり分かってないんだけど(空き地を指して)ここ何かあるのか?」
芥川「あぁ〜別に……」
伸哉「空き地をなくそうとしてんだろ。」
芥川「何言ってんだよ。そんな訳ないだろ。」
伸哉「嘘つくなよ。」
芥川「嘘じゃねぇよ。このヤロ」

久留間が、伸哉の首根っこを持って、端っこに移動する。

久留間「まぁ、待て。こいつは、学生時代に同じクラスだった芥川ってやつだ。」
伸哉「え、そう何ですか?」
久留間「(伸哉に)ちょっとこいつと話すことがあるから良いか。」
伸哉「はい……良いですよ。」

伸哉は、少し離れる。久留間と芥川は、話し始める。

久留間「で、お前は何故ここにいるんだ?」
芥川「あぁ〜少しばかしな、この空き地をリニューアルしようかと考えてな。」
久留間「リニューアル?」

芥川が、指を指しながら

芥川「この空き地あちらこちら…穴空いてるだろ。」
久留間「(空き地を軽く見渡し)あ〜そうだな。」
芥川「だろう?もし、あの小さい穴で子供が躓いたら危ねぇからな。」
久留間「お前……顔に似合わず……優しいな。」
芥川「顔に似合わずは余計だ。」

二人が、話しているところに勢いよく伸哉が話しかけてくる。

伸哉「何話してるんですか!」

久留間が冷静に

久留間「伸哉!こいつはなこの空き地を綺麗にしてくれるみたいだ。」
伸哉「え⁈(チラッと芥川を見て久留間に向き直し)本当っすか?」
久留間「あぁ!(チラッと芥川を見て)なぁ」
芥川「おぅ。」
伸哉「(安心しながら)いや〜良かった〜この空き地が無くなるのかと思いましたよ。」

芥川が口を開く。

芥川「ここは、俺にとっても思い出深いからな。綺麗にしてやらねぇとな。」

伸哉が芥川に向き直して。

伸哉「すいません!(芥川が少しビクッと驚く)何も根拠がないことを言って……すいません!」
芥川「いや…まぁ〜分かりづらい行動してたこっちも悪いからよ…気にすんな。」
久留間「でさ、この空き地いつから工事するんだ?」
芥川「まだ、決まってないけどな。後々少しずつ始めていくつもりだ。」
久留間「そうか。」

芥川の携帯が鳴る。

芥川「はいはい…はいよ分かったすぐ戻る。じゃあ…」

携帯を切る。

芥川「(二人の方を向いて)じゃあ、戻るわ。」
久留間「おぉ〜またな。」
伸哉「お疲れ様です。」
芥川「じゃあな〜〜」

芥川は二人の反対方向に歩き出す。久留間が、最後に一言

久留間「またどっかで呑もうな〜〜」

芥川は、振り返らず腕だけ振る。

久留間「(ボソッと)変わんねぇな……伸哉…食いに行くか?」
伸哉「良いっすね〜行きましょう。」
久留間「よし、行くか。」

二人は、駅前に歩き出す。
少しずつ二人の姿が小さくなっていく。


「いや〜〜書けた〜長くなりました。
自分で書きましたが、芥川は何者⁈」

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