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リーガ・エスパニョーラ 2019-20シーズン 第23節 ビジャレアル対オサスナ レビュー「自分の代わりなんていくらでもいると思え」

リーガ・エスパニョーラ 2019-20シーズン 第23節 ビジャレアル対オサスナは、3-1でビジャレアルが勝ちました。

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この試合で印象に残ったのは、新加入したパコ・アルカセルのプレーです。ドルトムントから完全移籍で加入したFWは、早速1ゴールを記録し、自らの実力を証明しました。

パコ・アルカセルのプレーで印象に残ったのは、相手の背中を取る動きです。相手に捕まらないように、中央のDFの間に立ち、相手が動いたら、必ず逆に動いて相手を外し、背中に走り込みボールを受けようとする。そのアクションの質の高さ、頻度は抜群でした。「これぞFW」と言いたくなるお手本のようなプレーでした。

パコ・アルカセルのように、身長が低く、相手をアクションで外せる選手は、監督によって評価が分かれます。FWに身長と身体の強さを求める監督にとっては、パコ・アルカセルのような選手は、何がよいのか分からない選手です。ところが、得点を奪う「技術」を評価する監督にとっては、パコ・アルカセルは最高のFWです。

ビジャレアルには、カソルラ、トリゲロス、モイ・ゴメス、イボーラといった、相手を外した瞬間にパスが出せる選手がいます。パコ・アルカセルがボールを受けようとアクションを繰り返すので、オサスナのDF同士の連携が乱れ、ビジャレアルのMFがプレーしやすいスペースが生まれていました。1失点しましたが、ボールを保持し続け、相手に何もさせない完勝だったと思います。

チャンスを失ったバッカ

僕はこの試合のパコ・アルカセルの活躍を観ながら、試合に出場できなかったFWのバッカのことを考えずにはいられませんでした。

バッカは、エカンビの移籍と、ジェラール・モレノの負傷によって、第21節のエスパニョール戦に先発出場しましたが、得点を奪うことが出来ませんでした。すると、第22節のアラベス戦では、プロデビュー戦のニーニョが決勝ゴール。新加入のパコ・アルカセルが1ゴール。バッカの立場は一気に後退してしまいました。

第21節のレビューにも書いたのですが、バッカは悔しかったと思います。味方との連携で活きる選手なのですが、なかなか連携が合わず、パスが届かない。それでも、ゴールという結果を残さないと、次のチャンスは来ないかもしれない。必死にゴールを狙ってプレーし続けましたが、結果的には次のチャンスが一気に遠のいてしまう結果になりました。

多くの人は、与えられたチャンスを活かし、一発逆転で人生を変えることを思い浮かべます。でも、人生そう甘くはありません。チャンスが与えられないのには理由があり、与えられたチャンスで人生を変えられる人は一握りであり、人生変えられる人は例えチャンスが与えられなくても、次のチャンスで人生変えられるということを。

人生を変えたかったら、地道な鍛錬と規則正しい生活しかありません。これをやる前に、SNSで「〇〇ができる3つの方法」みたいな記事を読んで、できる気になった人が多い世の中で、地道な鍛錬を続けているように見えるバッカに再びチャンスが訪れるのか。僕は注目しています。

そして、よく考えると、パコ・アルカセルもドルトムントで出場機会を減らし、新たなチャンスを得るためにビジャレアルに移籍してきた選手です。実力があっても、チャンスを得ても、チャンスを活かして人生変えられる選手はホンの一握りで、人生変えられる人は、変えられるだけの準備をきちんとしている。そのことをパコ・アルカセルとバッカの状況は教えてくれます。

自分の代わりなんていくらでもいる

先日アナザースカイという番組で、大沢たかおさんが、ロンドン・ウエストエンドで「王様と私」という舞台に出演したとき、「自分の代わりが2人いて、代役がSNSに自分の演技の映像をアップして共演者にアピールしていた」という話をしていました。

ヨーロッパサッカーでは、自分の代わりなんていくらでもいるのです。自分が必要だということを主張したかったら、ツベコベ言わずに結果を残し、結果が出なくても努力し続け、蜘蛛の糸のような細さの糸にしがみつくしかありません。

日本にいるということは、生活には何一つ不自由しないし、楽しいこともたくさんあります。でも、海外に出て、自分の代わりなんていくらでもいる世界を体験しないと、得られないこともあると思います。

怪我をしたら、病気をしたら、チャンスを失い、仕事を失う。快適な状況ばかりでは人は成長しません。

明日から7泊9日の予定で、スペイン・ビジャレアルとベルギー・シント=トロイデンに行きます。久々の海外ですが、何か得られるものがあるのか。それともないのか。楽しみです。

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リーガ・エスパニョーラ 2019-20シーズン 第23節 ビジャレアル対オサスナ レビュー「自分の代わりなんていくらでもいると思え」

西原雄一

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