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2018年J1第31節 名古屋グランパス対ヴィッセル神戸 レビュー「リージョがイニエスタの要求した『キーマン封じ』」

2018年J1第31節、名古屋グランパス対ヴィッセル神戸は、1-2でヴィッセル神戸が勝ちました。

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1.伊野波をMFで起用した理由
2.イニエスタに託した「キーマン封じ」
3.リージョがやっていることは一度試合を見ただけでは分からない

伊野波をMFで起用した理由

この試合で興味深かったのは、ヴィッセル神戸の守備です。図を用いた方が分かりやすいので、図を使って説明します。

前節の川崎フロンターレ戦のレビューにも書きましたが、ヴィッセル神戸の守備時のフォーメーション(チームオーガニゼーション)は、選手がチームオーガニゼーションを守っていれば、自然と相手のパスコースが消えるように設定しています。

ヴィッセル神戸がこの試合で採用したチームオーガニゼーションは、4-3-3。名古屋グランパスが3-4-3か4-4-2を採用するのか分からなかったので、ヴィッセル神戸としては、どちらでも対応できるチームオーガニゼーションで臨もうとしたのだと思います。

ヴィッセル神戸は、前節の川崎フロンターレ戦からメンバーを6人替えて臨みました。僕が驚いたのは、伊野波を右のMFに起用したことです。

伊野波をDFとして起用するのは分かりますが、なぜMFで。それも右のMFとして起用したのか。それは伊野波に「チームの穴埋め役」を期待したからです。

伊野波が埋めていた穴は2つあります。

1つ目はポドルスキの背後の守備です。ポドルスキは、守備のときにほとんどアクションを起こしません。したがって、相手チームにとっては、ポドルスキが守っている右サイドは攻略されやすいポイントなのですが、伊野波を配置することで、相手が攻撃を仕掛けてきても食い止め、ポドルスキの穴をふさいでくれるのです。

2つ目は相手の速い攻撃への対応です。ヴィッセル神戸の中央のMFは藤田が務めていますが、藤田は1人で相手の速い攻撃を止められる足の速さや守備力はありません。前節の川崎フロンターレ戦では、後半に中央のスペースを何度も空け、家長にスペースを活用され、3失点の要因になってしまいました。

ただ、ヴィッセル神戸には藤田よりいいプレーをする中央のMFはいません。藤田が空けてしまうスペースと相手の速い攻撃に対してどう対応するのか。リージョ監督が考えた対策が、伊野波の起用だったのだと思います。

ヴィッセル神戸の攻撃時には、伊野波はほとんどセンターサークルに近い位置に立っています。その代わりに、藤田がスルスルと右に移動して、ボールを受け、ポドルスキや右DFの三原と連携して攻撃を仕掛けます。藤田が空けたスペースは伊野波が埋めます。

もう1人のMFである三田が空けたスペースも、伊野波が埋めます。この試合の三田は、イニエスタ、古橋と連携して、ボールを出して、受けてを繰り返し、攻撃をスムーズに機能させる役割を担っていましたが、時々「最善のプレーより自分がやりたいプレー」を優先してしまうことがありますが、三田のミスも、伊野波が埋めます。

まだまだヴィッセル神戸のサッカーは、リージョ監督が思い描くレベルには達してません。ただ、試合はやってくるので勝たなければなりませんし、2018年度は残留争いがハイレベルなので、負け続けたら足元を救われます。現実と理想との折り合いをつけて、戦うための策の一つが「伊野波の起用」なのだと思います。

イニエスタに託した「キーマン封じ」

もう一つ、ヴィッセル神戸の試合を見ていて気になったのは、守備時のイニエスタのポジションです。この試合のイニエスタは左FWで起用されていたのですが、FWがいるべきポジションから少しだけ中央よりに守っていたのです。

最初試合を見ていたときは、イニエスタの位置取りの意図が分かりませんでした。しかし、時間が経つにつれて、少しずつ意図が理解分かってきました。

イニエスタを中央よりで守らせた理由はなぜか。

それは、

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ヴィッセル神戸に就任したリージョ監督とはどんな監督なのか。第30節の川崎フロンターレ戦を見て、久しぶりに凄い監督が日本に来たと衝撃を受けました。第30節以降のヴィッセル神戸の戦い方をマガジンにまとめました。

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西原雄一

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スポーツコミュニケーター| JSAA & HiVE実行委員 | noteでスポーツコラム連載 | noteサークル会員限定トークイベント運営 | note公式「スポーツ記事まとめ」管理人 | スポーツを軸にした、個人、組織、コミュニティの支援が得意 |

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