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【基本技術】闘技場平均勝率を上げる術 

はじめに

今までいろいろ書いてきましたが、今回はとうとうピックとプレイングについての内容になります。
今まで避けていたのは自信がないというのもありましたが、単純に当たり前すぎて書くことが思いつかないといった感もあります。
ある程度は当たり前だけど人によって優先順位が違う部分があるかもしれないし、あとはその環境によっても変わる部分なので明文化しづらいというのもあります。
とまぁ理由はいくつもあるのですが元々ピックとプレイング以外の要素で勝率を上げるコンセプトだったので後回しにしていましたが、他の記事を読むうえで前提としてあった方がバランスが良さそうなので書き始めました。

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【メタ戦術】【技術不要】【情報感度】【駆け引き】
の方もよろしくお願いします。

内容の担保として少し前の参考記録です。

7周平均11勝と8周平均10.9勝の自称記録

これは流石に上振れですが、
S43でNA12位、S45でEU41位、S46でAsia暫定62位(※ほぼ調整後の記録)とある程度安定した成績を取れてはいます。

もともと完全な新規(がいるとも思いませんが)向けには書いていないので、分かりづらかったり、上位者には当たり前すぎて読めるものになるかわかりませんと先に言っておきます。

闘技場で目指す構成

闘技場のデッキ(勝ち方)は大まかにコンボとテンポとリソースの型に分けられます。とはいえどんなデッキでもテンポ力は重要になるのでコンボとリソースにはテンポとの両立が必要でおのずと完成率は低くなります。
基本的にテンポデッキを狙いたいのですが、ヒーローの性質やその時のプールによって多少狙いを寄せた方がよい場合があります。

コンボデッキはコンボと言ってもバーストを狙うのでなく、一気に大量展開を狙う形が多いです。返せなければ負けのような。例としてはメイジのグランドフィナーレやドルイドの合成ドラムサークル、シャマの並べて進化といった感じです。スコージや満席御礼が強いようにマナレシオを大きく超えた盤面は解答がないと積みなので、テンポデッキではどうしようもない事も多く完成形の強さではトップだと思います。
コンボというより強力なフィニッシュムーブのあるテンポデッキと言った方がいいかもしれません。

リソースデッキは最近のローグやプリに多い、カード生成盛り盛りで押し切るデッキです。遅いデッキに強く、aoeが刺さったりやテンポで圧倒されなければテンポデッキ相手でもリソースで押し込めます。

デッキの型と完成度のイメージ(不等式が強さ、括弧内が組める割合)
完成コンボ(5%)≧完成テンポ(10%)≧完成リソース(5%)
>まぁまぁコンボ(10%))≧まぁまぁテンポ(40%)≧まぁまぁリソース(10%)
>出来損ないコンボ(5%)≧出来損ないテンポ(10%)≧出来損ないリソース(5%)

コンボやリソースに振り切れない場合は分類するとだいたいテンポに寄った出来損ないになるのでテンポの絶対数は多くなります。
結局はテンポが大事になるのでテンポデッキを目指したピックとプレイングを目指すのが安定ではあります。

さて先ほどからテンポ、テンポと何度も言っていますがテンポとは何ぞやという人もいることでしょう。
Tempoを語源とする抽象的な概念という感じなので詳しく知りたい方は調べてみて下さい。
私の考えるテンポが正しいかは分かりませんが、盤面影響力という認識で使っています。
テンポを取るというのは盤面への影響力を高める事で、例を挙げるとファイアエレメンタルは4点を飛ばしながら6/5が置けます。
相手の盤面を4点分減らして自分盤面を6/5だけ強く出来るということです。
別に相手に打点を飛ばさないマトリョーレムでも4/3(+断末魔の場残り性能)を自分の盤面に置くという影響力があります。
もっと言えばバニラ2/2/3でも2マナで2/3を置いて盤面を高めています。
というように基本的に自分の盤面を強め(相手の盤面を弱め)る動きをテンポと思っています。その中で高効率や単純により強く盤面影響力を高める動きや相手の盤面を減らしながら自分の盤面に置く動きをテンポを取ると言ったり強いテンポムーブとしています。
よく対比されるリソースは基本的にハンド(資源)を増やす動きで盤面に影響を与えないのも筋が通ります。

ということを念頭に置いて、ピックとプレイングの話へ行きます。
テンポはずっとキーワードになります。

ピック

闘技場のシステムの根幹
その時々決まったプールからランダムに3枚が提示されその中で1枚を選ぶ。それを30回繰り返しデッキを組む。

単純に強いカードを選ぶというのは当たり前ですが、ちゃんと考えてピックするのが大事です。
最近はツールも発達してるので、それを参考にするのはいいのですが依存してしまいピックの意図よりも単純に数字だけで選んではないでしょうか。

例えばフレストとミーラックが提示されたらどちらを取りますか?
状況によるというのが多いと思いますが、話が進まないので。
仮に1枚目とするとフレストを選ぶ人が多いのではないでしょうか。
カードパワーが高いからや勝率が高く出ているからといったわかりやすい理由があります。
実際HSReplayの勝率を比べてみると
フレスト53.7%
ミーラック50.1%
となっているのでフレストの方が勝率の高いカードと言えるでしょう。

とここで有り得ない仮定ですが、フレスト30枚のデッキとミーラック30枚のデッキではどちらがよりテンポをとれるでしょうか?
というのが私の考えるピック理論になります。
流石に説明不足かとは思います。。
もう少し言うとどちらが多く勝てるでしょうか?

仮定を進めるとまぁどちらもきついのですが、フレスト30枚だと7ターン目まで動けなくて間に合ったとしても全てのミニオンを処理できないし、そもそも相手の顔に打点も入れられないのでほぼ勝てないでしょう。
しかしミーラック30枚の方は1ターン目から並べられて、打点を稼げるので相手が事故るなりしたら勝てる可能性があります。

何が言いたいかというと勝率は大事ですが、出せないと意味がないということです。
30枚も取らねぇよとかそれも含めた勝率だろというのは置いといて。。
出せない時というのは
・マナが合わない
・使う対象がいない(割に合わない)
・使っても手遅れ(盤面を取られてる)
といった理由があると思います。
そういった仕事をしない時があるのでカードパワー(勝率)を前提としつつもテンポを取れる要素を優先で拾っていきたいという事です。
目安がこちら
ドロップ可≧ボードへの影響力≧リソース付き≧低マナ≧リソース
補足すると
ドロップ可は状況を選ばず使用できるカードで、基準スタッツ以上のミニオンが置けるものです。基本的にミニオンで、例を挙げるとミーラックやマトリョーレムといった辺りです。
呪文でもプリの琥珀の中に眠るものやシャマのワイルドポーの洞窟や満席御礼のような召喚系はそう言って良いでしょう。
次にボードへの影響力です。ここには打点付きや急襲ミニオン、除去、バフ、その他と幅広いカードが含まれます。基本的に自分の盤面を強め(相手の盤面を弱め)るテンポが取れるカードです。例を挙げると火エレや炎の大地のポータル(打点付き)、フレスト(除去)、グランドフィナーレ(その他)といった辺りです。性能にもよりますが、単純除去より打点付きでこちらにミニオンが残る方が優先です。
リソース付き、低マナ、リソースは迷った時に優先したい要素です。低マナは後回しにされやすい印象がありますね(1マナより知性、フレストみたいな)

勝率や優先要素で選びながらもマナカーブを整えて、出来ればドロップだけである程度いい形を目指すのが理想です。

まぁこれらの要素を持った抜けた強さのカードは勝手に勝率に現れます。
そしてある程度ピック出現率が高いとその環境の覇権になりやすいです。
例を挙げると
・星に願いを(シャマ)
7マナだが圧倒的なボードへの影響力を持ち、状況によっては空盤面で使っても元が取れる強さ。
・ビュッフェ係のビッグガン(パラ)
変容の条件があるが満たしてしまえば424に31聖盾二体と強力なボードへの影響力。4マナでキープもできドロップ出来る。
・ワイルドポーの洞窟(シャマ)
4マナでキープでき334凍結召喚を3ターン継続はいつ使っても強いボードへの影響力。

そしてこの要素を最も満たしているカードがあります。
・マーロック・グローフィンです。
ドロップ、急襲、1マナで88付きと完璧です。
そりゃあぶっ壊れなわけです。出禁もやむなし。

というような強いカードははっきりと勝率の数字に出ているので問題ありませんが、数字がほどほどのカードが何を持って強いとされるのかが分かると、役割を明確にできるのでピックの点数だけに惑わされず、正しいピックに近づくことができるのではないでしょうか。
ちなみにミーラックもドロップ出来て、蘇り、1マナと複数の要素を満たしています。

また少しフレストミーラックの話をすると、
どちらもリソースは増やさないのでテンポカードという括りです。
ミーラックは1マナなので1マナで置いて相手の1マナと交換になれば100%、2マナやヒロパを使わせれば200%以上仕事をしたと言えるでしょう。しかしフレストは7マナなので相手の7マナ分以上除去出来て100%ですが、自分の盤面には影響しません。自分の盤面が空なら300%働こうが相手に並べ直されたら不利なままです。(フレストのせいではないですが高マナのカードにはゲームをひっくり返す成果を期待されています)
この部分が同じテンポカードでもドロップと除去の違いになります。火エレや炎の大地のポータルなんかは両方の性質を持っているといえるでしょう。
つまりフレストのようなカードが仕事をするには条件を整える必要と毎回十分な成果があるとは限らないということです。

なのでテンポヒーローでテンポデッキを組む場合には、どこにでもいそうな仕事しそうに見えて働かないプライドだけ高い地雷には出来るだけ関わらない(ピックしない)ようにしたいです。※カードゲームの話です。
具体例を挙げると、ドラゴン殺しの矢、フレスト、平等、出陣の道のようなカードです。※あくまでテンポデッキの場合の話です。

といったところでまとめ
初手フレストとミーラックでミーラックが正解とは言いません。フレストの勝率が高いのも事実です。
しかしフレストを29枚取っていても、この択で30枚目もフレストの方が勝率が高いからといって選ばないでしょう。
HSReplayの勝率は当たり前ですが変わりません。
何が言いたいかというとデータはあくまでもデータなので結局は本人の主観によるということです。
勝率だけで判断するとフレスト30枚のデッキになっていませんか?
上手く回らないときミーラック30枚のデッキを意識して改善するか試してみてください。
これは極論ですが、そうやって自分の中でのピックの方針を試行錯誤して磨いていくことが上達への道だと思います。
データはあくまでデータです。
データを使用して三流、ちゃんと活用できて二流、データの裏まで読んでこそ一流といえるでしょう。

マリガン

キープの目安だけ書いて後はプレイングに。
あくまで目安でテンポが取れることとドロップが大事になります。

先手
3枚なら123、234、12α、23αと低マナ+キーカードのキープ
2枚だと低マナの優先度が上がり12か23辺りになると思います。
1枚なら1か2をキープ

基本的に先手が有利で順番に強ドロップを置くだけで勝てます。
マナカーブとドロップの意識を強く持つこと。

後手
4枚 2234、1334、1244、223α、133α、
3枚 223、133、124、22α、123
2枚 22、33、12、13、23
1枚 1、2、3、α

後手は基本不利ですが、それを返す為にコインがあります。
相手1ターン目パスに対して、コイン2マナ2マナは一瞬は返せてますが、こちらの2マナに対して次相手3マナなので3/4出されるだけで返されてしまいます。コイン3マナ3マナの方が、相手の2マナを一方で取れれば返せる動きと言えるでしょう。
コインは遅くても手遅れになるので、出来るだけ早く返せる動きを意識してマリガンを狙いたいです。

プレイング

正しいプレイングは正しいピックからを合言葉に、ピックとプレイングは密接に関係しています。
テンポを取る事を意識して正しくデッキが組めていれば後は自然とついてきます。

勝つためのプレイングというのはピックやマリガンにも関わっているのですが簡単にまとめると強い動きをし続けるです。
・1、2、3、4…としっかり動ければ大体勝てます。
・次に相手よりズル(テンポの強い動き)を重ねる事です。
ズルにはより早いズルとより強いズルの2つがあります。
前者は早めに一方トレード(バフして上からや打点付きやキャンドルレイザー等も)したり、マナレシオを越えた動き(ビッグガンやワイルドポー)をすること、後者は出せれば大きく有利に傾くカード(星に願いをやロースマーセローン)やレジェ、強カードを有利盤面で置くことですね。
そのためにマリガンで序盤の動きが確保できてたら、ズルできるカードも出来るだけキープしたいです。先に仕掛けられればそれだけ優位に進められるので。

・ボード最大化
序盤は特にボードの最大化を優先したい。
有りがちなミスとしてボードの最大化より、マナ効率を優先することがあります。
これは4マナの時に2+1+1の方がボードに噛み合っているのに4マナを置いたり、マナ余るけどこっちの方が強い動きより何となくピッタリの方を出したりとか。隙間を埋めたがる性質も理解はできますし多くの場合ピッタリ出せば強いのでそういった先入観からあまり考えてないと手癖でやりがちです。ピッタリだからと特に急いでないリソース補充とかは目も当てられないです。次のターンの動きも考えてですが、ピッタリよりも一番有効な選択を取れるように考えて動きたいです。
・並べ合いと除去
2ターン目に相手が2マナ23を置いてきたときにこちらのハンドに2マナ32のミニオンと3点除去があったらどちらを使うかという基本の選択です。低マナだとミニオンを置くとわかるのですが、複雑化してくると誤りやすい並べ合いと除去の選択です。

丁度いい除去を抱えていると使いたくなるものですが、綺麗に取れたとしても盤面が取れなければあまり意味がありません。
残すと面倒な効果持ちでなければ、まず何よりも並べ合いという意識が大事です。そのまま押し込まれることもありますがそこはテンポを意識。
どんなに不利目でもボードに全力で食らいついて相手が顔に甘えたり、上手くaoeが刺さる時がやっと除去のタイミングです。

出来ればaoeを極力使わずに序盤からテンポを取って主導権を握るのが結局は一番大事です。

いろいろな言い方をしていますが並べ合い≒(ボード最大化+除去)≒テンポという認識です。
取らなきゃまずいのがいたら除去なので、
優先除去≧並べる≧除去≧リソースといった優先順位をしっかり守りたいです
(もちろんマナや状況によって優先除去を放置しても並べる事もあります)
特に序盤は1マナの差が響くのでマナ効率も意識して、次のターンの動きまで確保するのが理想です。

あとは
・有利交換(テンポルールに従う)
・ボードリソース(テンポルールに従うが盤面過剰やマナあまりに限りリソースも)
・フェイストレード(明確な基準はないが、自分の持ってる打点と将来打点の逆算)
といった基本部分はあまり書くことがないので、省略して優先順位しっかりとだけ。

まとめ

まずはテンポについて理解を深めること。
テンポが理解出来れば自然とピックもマリガンもプレイングの方針も定まります。
それぞれは関連しているので、考え方としてもピックとプレイングで分けて考えたりピックを提示ごとで判断したりせずに常に全体像を意識してみると良いと思います。
最も勝率が高いカードを集めても勝てるデッキになるとは限りません。
例えるなら野球で打率の高い選手を9人集めても勝てるとは限らないということです。
編成(ピック)もオーダー(マリガン)も戦術(プレイング)もチーム(デッキ)としてのバランスや役割を最大限いかせる形が理想ですね。
ツールに頼りすぎてると思ったら要素に分類して役割を明確にしてみると良いかもしれません。
闘技場ではテンポが基本にして奥義になります。
テンポテンポとにかくテンポ。
テンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポ
テンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポチンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポテンポ

あとがき

いかがだったでしょうか。闘技場の基本にして奥義であるテンポについて触れながら、それぞれと密接なピックとプレイングについて書いてみました。
この部分の言語化は今までの集大成感がありますね。
少しでもなるほどと思ってもらえたら是非とも実践やご意見を頂きたいものです。
基礎の部分ということで、当たり前なことを書くのは難しいです。
ピックもプレイングも状況によるとは思いますが出来るだけ不変性を意識して言語化してみました。があくまで現在までの私の考え方になります。環境や状況によるという前提は忘れずに。

これにてひとまず闘技場平均勝率を上げる術は第一部完となります。
最終的には一通りを理解して実践出来れば誰でもランキング100位に入れる事を目標にメソッドの言語化を目標としました。
上位者の経験や感覚がないところから100位に入れる理論になっているかをランキング未経験者の方に実践して証明してほしいという望みがあります。
だからといって、こんな記事をいくつか読んだだけで達成できるものでもないとは思います。
まぁ何かの足しになれば。。
是非挑戦と少しでも為になったなら、報告でもつぶやきでもあると嬉しいです。

私としては一旦書ききってしまったことで、自分の成長の限界も見えてしまった感があります。ゲームに飽きてはいませんが成長しない自分に飽きてきたかもしれません。
まだ空いている鍵もあるし、順番に沿って内容を整理した記事のリメイクもありっちゃありなんで、余地は残しつつもしばらく離れることになりそうです。

また興味深い話に絡めて何か思いついたら書くかもしれません。
闘技場人口とランキング挑戦者が増えることを願っています。。。。



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