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Playstation5とモニターとサウンドバーを繋げたいの

これは、サウンドバーに繋いだPS5の映像が映らず、ロシア語の動画を見てまで試行錯誤した一人のおかあさんの記録。


4KパススルーだからってPS5が映るとは限らない

 サウンドバーという棒状のスピーカーがある。主にテレビの音が物足りないが、ステレオを置く場所に困ったり、部屋をスッキリさせたいときにテレビの下において使うものだ。
 テレビでの使用を前提とされていて、PCモニターとの相性は悪い。何故ならテレビからサウンドバーに音声を出力するHDMIのeARCという機能はPCモニターには搭載されていないからだ。そしてPS5との相性も悪い。

 おかあさんは4K60hzHDRのモニターを使っている。もし、モニターが4k60hz以上HDR対応でサウンドバーの購入を検討するならよく考えることだ。パススルーという機能があれば、映像機器からサウンドバーを経由してモニターに映像を送ることもできるが、この機能に穴がある。一つはサウンドバーに入力端子が一つしかないこと。もう一つはパススルーの帯域幅が明示されていない事。

そう、パススルーは罠だ。

 前者は切替器(スイッチングハブ)を追加すれば解決するが、この場合も帯域幅を警戒する必要がある。
 帯域幅というのは要するに転送速度であり、画質に応じて必要幅が大きくなる。詳しくはこちらの記事が分かりやすい。

 それでパススルーや切替器においても、帯域幅が十分にないとボトルネックになる。4K/HDR/60hzパススルーとか書いてあっても4K(画素数)のHDR(より豊かな明暗)を60hz(1秒間のコマ数)のyuv444(色信号の細かさ)で転送できる(15.68Gbps)とは限らない。ほとんどのサウンドバーはHDMI2.0(14.4Gbps)までの対応だからだ。
 これはどういう事かというと、4K/HDR/60hz~のモニターやPS5(4K/HDR/120hz)などの性能をフルに発揮できないということだ。おかあさんの場合、画質が落ちるどころか映りすらしなくて設定画面にも行き着けず苦労した。「初期ポジションから上1右3×下6××下8×下2×」と"ふっかつの呪文"を記録し、設定項目にブラインドでたどり着けるようにして、なんとか伝送速度を落として映るようになった。自動で落としてほしい。
 さて、そんな使えないパススルーを引いてしまった場合、いやそもそも調べて買えという話もあるが、もう買っちゃったもん。どうしたら良いかな。おかあさんいろいろ考えた。

1.分配器(HDMI2.1、ダウンスケーリング対応)を使う(非推奨)
 分配器というのはHDMIのタコ足配線器で、ダウンスケーリングとは2つ以上のモニターに継いだ際、接続先の性能差に応じて低いほうの出力を落とすもの。これはたぶんダメ。分配機がサウンドバーをどう認識するか不明。

2.音声分離機(HDMI2.1)を使う(成功*)
 おかあさん採用案。成功している。ただこういう分離機が全然なくて探すのに苦労したのよ。詳しくは後程。

3.Bluetoothや3.5mmなど他の接続にする(不可)
 BTは遅延してゲームにならない。アナログは音が悪くなる。サウンドバーとは?

以下、まだサウンドバーを買っていないけどモニターに繋ぎたい場合
4.パススルーがHDMI2.1対応のサウンドバーにする(推奨)
 SONY一択になります。お値段もそれなりにします。配線もすっきりします。えっと10万円から?

音声分離機(Audio extractor)なるもの

 HDMIは映像と音声を一緒に伝送するが、このうち音声信号だけを分離する装置だ。入力はHDMIで、出力はHDMI+HDMI(音声のみ)となる。これでHDMIをモニターとサウンドバーに分岐させるのである。
 ただこの分離機、HDMI2.1(48Gbps)に対応したものが殆どない。そして需要が少ないのか高価なものが多い。おかあさんのモニター(4K60hzHDR)であれば18Gbpsで足りるが、状況は変わらない。
 そしておかあさんは賭けに出た。アリエクに手を出したのだ。

はじめてのロシア語動画とアリエクスプレス

 国内のECサイトでは結局聞いたこともないような中国製にしか行きつかず、値段も1万円~だった。であれば、アリエクで6000円*を買ったほうが良いわけである。アリエクが信用できるかどうかというと、普通に届く。なんなら配送追跡もかなり精密で、国内の持ち出し中まで確認できる。でも輸入なのでちと遅い(1~2週間)。
 しかしアリエクのサイトで何を買えばいいのか。おかあさんはNavceker
HDMI 2.1 Audio Extractorを買いました。このメーカーを選んだのは公式サイトが存在すること、そしてYouTubeで使用している動画が確認できることが理由です。まさかのロシア語である。何においても日本語の情報って本当に少ない。
*https://x.gd/ChEVK アリエクの値段は日々変わる。

ついに繋がりを得ることができました

 おかあさんはモニターにPS3とPS5とPCの三つを接続しています。また、この音声分離機は入力が1系統しかないので、切替器を併用しているよ。

絵師への道程は長い

 もし、SONYの4K/120hz対応サウンドバーなら切替器からサウンドバーに繋いで、サウンドバーからモニターに繋ぐことができるので、分離機とケーブルが1本減る。いや、電源も含めると2本減る。PS5以外では立体音響など求めない場合はBT接続することで切替器不要となる。

モニター裏に貼れるサイズなのは救い
表からは見えない

 使い勝手はというと、一度取り付けたら特段操作は要らないので、その点不満はない。入力端子が複数あれば切替器いらなかったのにとは思うが、そういう製品は今はない。1~2年すれば出るのではないだろうか。

音声分離機で得られた宝物。それはコンパクトさ。

 音声分離機の何が良かったかといえば、まずお値段である。4K120hz対応のサウンドバーは高い。もう少し安いサウンドバーや、既に持っているサウンドバーを活用するなら音声分離機を買うか、モニターを諦めるしかないのである。
 そのうえでモニター&PS5&ノートPC&サウンドバーの組み合わせはコンパクトになる。PS5がゲームのほかに動画配信サービスの視聴、地上波の視聴、UHD-BDの視聴など大半の娯楽ができるのと、サウンドバーはBT接続により単体でも音楽用スピーカーとして使えるので、この組み合わせでやりたいことが大体できる。
 テレビをモニター代わりにできればいいのだけれど、42インチ以上の大きさになってデスクの上には置き辛いし、そうすると仕事に使いづらい。
 ゲーミングPCならいらないかというと、たぶん要らないと思うよ。HDMIポートからサウンドバーに繋いで、別のポートからモニターに映像出せば良いのではなかろうか。HDMIないなら変換アダプターとか使って。でもゲーミングPCは高いしクソでかいし見た目が悪い。

 長かったなあ・・・。



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