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「搬入・企画・治療」 nisai 31日間アトリエショップ 1日目〜7日目(2020年3月16日→3月23日)


吉祥寺バツヨンビル3階で、31日間限定アトリエショップを開催してる。31日間滞在して、設営して、制作して、展示して、展示風景や制作風景を配信。いらない服を持ち込んでもらって、それを元にしたリメイクオーダーを受付。ペイントカスタムスニーカーのオーダーを受付。バンドを招待して生演奏ライブを企画。画家をゲストに、二人で同時に一つの大きな布にライブペイント配信。ファッションデザイナーをゲストに、二人で一つの服をセッション的に作る「対縫」を企画。とにかく、色々やる、という31日間。展示会。企画。イベント。


3月16日(月)/1日目
アシスタントゆうかと、モデルせいや君に手伝いに来てもらい、設営を行う。ほぼ設営で終わった一日。夜、近頃通っている病院へ通院。

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3月17日(火)/2日目
午前中、美容院の友人に家に来てもらい、出張ヘアカット。ついでに手伝いも頼む。新しく入ったアシスタントれいなに設営サポートを依頼。夜、五味ちゃんが一瞬寄ってくれる。ペイントスニーカーのオーダー相談。深夜2時までアトリエに滞在、アトリエショップのフライヤーと、ライブのフライヤーをデザイン・印刷会社へ発注。

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3月18日(水)/3日目
午前から、アシスタントこうみ、モデルもんちゃんに設営手伝いに来てもらう。壁一面にオーダーメードサービスで選べるパーツを展開。昼、屋上で吉祥寺の人気行列店さとうのメンチカツを食べる。モデル・アシスタント応募全員に返信・〆切。残布を中綿にしたぬいぐるみを二体作る。ペイントカスタムスニーカーのボディを発注。

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夜、衣装製作依頼の打ち合わせの為、二人の女の子をアトリエに迎える。詳細は近日中に発表予定。


3月19日(木)/4日目
午前、アシスタントちはるに来てもらう。家から展示会場までの搬入を手伝ってもらい、ほぼ丸一日会場の設営を行う。ラックが完成して、やっと展示会が形になってきた。二階で行われてたイベントの関係で、小学生低学年くらいの男女数名が何度も会場に立ち寄ってきた。放課後に通学路や学校の近所を探検するように、思い思いに会場を歩き回って、色んなものに関心を示す。そんな、子供が気軽に立ち寄れるアトリエって良い。大きくて着れなくたって、お小遣いでは到底買えなくたって、10年20年後に、もっと深くまでファッションに関心を持つような、無意識のきっかけになれていたらそれで十分嬉しい。夕方、ブランド立上げ初期によく都内の展示に来てくれていたけど、名古屋に引っ越して疎遠になったお客さんが久しぶりに遊びに来る。四丁目のアンナのアンプラグドライブを告知。


3月20日(木)/5日目
アシスタントきわ。3年ぶりくらいに大型のシルクスクリーン枠の新作制作に取り掛かる。木材の裁断。ガンタッカーと電動ドリルを使っての木枠制作。メッシュ生地を取り付け。ワークショップ用のフライヤーを制作。そんな作業で12時から18時までの開場時間が終わる。インスタライブ。


3月21日(金)/6日目
午前中、通院。

展示設営が完了したことと、土曜日だったこともあり、入り口に設置したフライヤーを見てふらっと立ち寄ってくれた方、目的来場してくれた方と、来場者数の多い一日だった。ペイントスニーカーのオーダーをしていただいた方、インスタライブを見てネット購入希望の連絡をしてくれた方、少しずつ反応が増えてる実感があった。


3月22日(土)/7日目
nisaiは「一生保証」というサービスを行ってる。古着素材に制作することからどうしても発生する、経年使用でのほつれや穴などの、補修・調整を永続無償で引き受けるサービス。今回、二点の服の補修・調整依頼をしてくれた方がいた。一つは「片方の袖をもう少し短くしてほしい」もう一つは「ニットの穴の補修をしてほしい」。今日はその二つの補修を行った。


昼、画家の友人近藤さんが来る。ライブセッションペイントの誘いと、ルールの取り決めを話す。あとはとりとめもない話。企画の意図は?と聞かれ、ライブペイントには、大層なテーマも、意図もなくて、ただ、対話ってことに今、重きを置いてる。音楽を得意とする人間同士が、音で会話するように。ラップを得意とする人間同士が、リリックを応酬させるように。それで十分素晴らしい表現が生まれるように。ファッションブランドも、そして絵画も、じっくりと設計した作品だけじゃなく、過程そのものだって表現として成立させられないだろうか。大層なテーマも意図もなくても、とりあえずやってみる、試す、実践を繰り返す、そこに意味があって、繰り返す先に(こそ)化学反応があると思う。

ライブペイント

現代、とかく一方向の交流ばかり目に付く。一方的に見る、一方的に発信する、一方的に判断する、一方的に断絶する。相手のことをよくも知らずに嫌いになって、よく知らずに死ぬほど好きになる。それは魔法、悪く言うと呪い。

今は、魔法に頼るより、魔法が解けた先でも一緒にいられる方法を考えていたい。セッション、対話、相談しながら服を作ること。そんなやり方を、自然に行うくらいでいたい。自由に服を楽しんで下さいってことが一番言いたいのに、発信側がテーマやブランディングにかんじがらめになってたら説得力がない。息抜き、緊張、インプット、アウトプット、それは相反するものじゃなくて、共存出来るものだよ。双方向間の関係ならば、向き合えれば、対話さえ出来れば。と近頃よく思うんです。

近藤さんの好きなところは、絵そのものもそうだけど、何年間も、毎日、執念的に膨大な量の絵を描き続けてるところ。そういう、表現者としても、人間としても、継続的な人間は好きだ。言い訳がない。言い訳の多い人間は嫌いだ(自戒を込めて)。近藤さんの作品で特に好きなのはドローイングで、もっと多くの人に知られてもいいのにと前々から思っていて、でも展示会頻度は比較的少なめで、じゃあもう一緒にやっちゃおうと誘った。

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photo by Yuki

二人組のお客さんが来てくれた。今回、持参した服でのオーダーリメイクを受け付けてるんですと話した。組み合わせ可能な、壁一面に展開したパーツ、パッチワーク生地を広げながら、たくさん悩んでくれた。博物館みたいで楽しいですねという言葉が印象的だった。制作過程を公開しても楽しめる服、ブランド、そういうものでありたい思いから企画したアトリエショップだから、ふらっと立ち寄って、見て触って、関心っていう心のアクションが生まれるだけで、十分嬉しかったりする。



フライヤ表大きいサイズ1

フライヤ裏大きいサイズ3


nisai 31days ATELIER SHOP
「#縫い切る使いきる描き尽くす」

3月16日(月)→4月16日(木)

平日:12:00→18:00 ※公開制作と受注メイン
土日:12:00→20:00 ※展示販売と試着メイン

東京都武蔵野市吉祥寺本町2丁目13−1
バツヨンビル 3階
(吉祥寺駅北口から徒歩8分)
※地下にブックマンションさん



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