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数字が飛んでいるのが嫌だから、毎日書く。ここまで続くとは思わなかった。
書くこと以外は全部、不安定なわたしの生活。
日記を書くことだけは決まっている。
ああ、でもそれって一番日記を書くのに向いている生活かもしれないな。と思った。
仕事も、家庭もないわたしには世界が終わるということがピンとこない。一人で暮らしている彼は、ピンと来てるのかな、どうなのかな……。わたしのこと、考えているのかな。
そもそも、わたしにとって、彼とはなんだろう。名前も書く気にならない、彼。
今日は、またパスタを作って食べた。
マーケットに行って、次に読んでもらう本を買った。
そのまま、彼の家で二人で夕食を食べた。夕食を食べた後、わたしはバッグに入れた本を彼に渡す。彼は「読んでおくよ」と受け取ってくれた。
これは、何かを渡したんだろうか。それとも、何かを贈ったのだろうか。あるいは、何かを失ったのだろうか。
彼に本を渡すと、重さのない音声データになって返ってくる。
読み上げ機能を使ってもいいのだけれども、やっぱりわたしは彼の声がいい。
何日か経って、また家に行くと、眠っている彼の枕元にボイスレコーダーと、渡した本が置いてある。わたしは、ボイスレコーダーだけ受け取って図書館に行ったり、散歩をしたり、星を見たりする。
1日と、一冊の本はちょうどいい。
聞いていれば時間が過ぎる。眠る頃には、一つ物語が終わっている。
最後までお読みくださりありがとうございます。書くことについて書くこと、とても楽しいので毎日続けていきたいと思います!