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インタビュー: Mya-Mon369EX さん

この記事は2022年8月5日に Notion 上で公開されたものの移転記事です。当時のまま転載されています。この記事のロシア語翻訳は https://teletype.in/@tggwent/T2-cFifiZ1I で公開されています

まえがき

Team Leviathan Gaming に所属する Mya-Mon369EX a.k.a. Lord Mya-Mon は日本最強のグウェントプレイヤーです。独特なデッキ構築を行うプレイヤーとしても知られています。

今回、ロシア語圏のグウェントコミュニティである TgGwent から Mya-Mon について知りたいという依頼を受け、TgGwent とのコラボレーションでインタビューを実施しました実施しました。

TgGwent とは:
ロシア語話者を中心に中央ヨーロッパで広く使われているメッセージアプリ「Telegram」内にあるグウェントコミュニティ。*
Twitter: https://twitter.com/tggwent
Telegram: https://teletype.in/@tggwent

※このインタビューは2022年7月10日にDiscordの音声チャットで、日本語で行われました。


Mya-Mon さんについて

Mya-Mon さんご自身について教えてください。

現在は30歳で、映像制作の仕事をしています。

「Mya-Mon」というユーザー名の由来は何ですか?

「Mya-Mon」というユーザー名は遊戯王時代から使っています。 「Mya-Mon」というのは自分の名字が由来です。
グウェントをやり始めたころは「浅野」というユーザー名も使っていました。これは「Mya-Mon」という名前が遊戯王で知れ渡っていたので、お忍びのために使っていたものです。これをニコ生でも使っていました。最初はニコ生でグウェントの配信をしていました。
※ニコニコ生放送:日本の老舗動画配信サービス。

遊戯王でも活躍されていた?

はい、Championship大会の優勝経験があります。ただし、今は現役ではありません。最近出た「遊戯王マスターデュエル」も少し遊んだだけです。

カードゲーム以外で好きなゲームはありますか?

昔は、格闘ゲームをよくやっていました。具体的には「鉄拳」と「大乱闘スマッシュブラザーズ」です。

グウェントについて

グウェントを始めたきっかけを教えてください。

実は「The Witcher 3」はやったことがありません。
2017年のオープンベータが始まった当時、すでに遊戯王は引退していました。たまたま新しくカードゲームをやりたいと思っていて、検索したら3日後からグウェントのオープンベータが始まると知りました。そこで「やってみよう」と思ったのがきっかけです。その意味で、グウェントを始めたのは偶然でした。
他にも様々なカードゲームがありましたが、グウェントを選んだのは、途中から参加するより、新しいカードゲームを先駆者としてプレイしたいと思ったからです。カードゲームには自信があったので、実際、オープンベータ後に日本勢として初めて世界ランク1位になりました。

グウェント以外のカードゲームは何をプレイしたことがありますか?

「ハースストーン」などで遊んだことはありますが、本当に触っただけです。真剣にプレイしたのは遊戯王だけです。

過去も含めて最も好きなグウェントのデッキは何ですか?

オープンベータ初期の頃のダゴンデッキです。リーダーアビリティで濃霧を発生させるとデッキからフォグレットが召喚されるものです。このデッキを使って、初めて世界ランク1位になりました。

では、最も好きなカードは何ですか?

これもダゴンです(笑)。あの頃のダゴンは本当に強かったです。

在りし日の《ダゴン》。今でも何らかのバグでカード絵が取得できなかったときに、プレースホルダーとしてゲーム中で表示される。

凄いと思う配信者や競技者はいますか?

配信者では、規格外のデッキをつくる人が好きです。競技者でいえば、 Pajabol はプレイングが上手く、 Magpie のデッキ作りは個性的です。

ベータ時代と現在のグウェントを比較して、どのように感じていますか?

今のグウェントはどんどんベータ時代に近づいていると思います。
ベータ時代のグウェントは大味な面がありました。ホームカミング後は、言い方が悪くなりますが、つまらなくなりました。それがどんどん大味なグウェントに戻っていると思います。どんどん面白くなっていっていると言えます。

最新の「黒太陽」拡張についての感想はいかがですか?

正直にいうと、インフレという点でやりすぎかなと。
構築の幅が狭く、プロラダーで勝てるデッキが限られている状況です。勝つためにはレンフリのような強いカードを採用するか、それに対抗するためのケルトゥリスデッキなどを選ばざるをえません。その意味で、以前の環境のほうがバラエティが豊かでした。

今のグウェントに必要なアーキタイプや要素について、何か意見はありますか?

遊戯王のトラップカードのように相手のターンに相手の妨害ができる要素が増えても良いかもしれません。通ったら負けというカードが多いので、それを防げるカードがもう少し増えても良いと思います。

Mya-Mon さんはユニークなデッキ構築者として知られています。そのことについてどう感じていますか?

自分の中では普通という感覚を持っています。メタレポートはあまり参考にせず、自分の価値観を元にデッキを作っているのでそのように見られているのかもしれません。

デッキを作るときに大事にしていることはありますか?

すぐに強いデッキはできません。基本となるインスピレーションを元に、プロラダーで「この場面でこのカードはいらない」「この場面ではこのカードが欲しい」と試行錯誤しながら、戦えるデッキになるように整えています。何回も試行錯誤して改良しています。

プロラダーと大会とで戦い方に違いはありますか?

まず大会は BO3 や BO5 でありデッキ公開制です。一方、プロラダーでは対戦相手がわからないという前提があります。
プロラダーでは基本的には幅広く戦えるデッキを採用します。とはいえ、プロラダーの上位では同じ相手と頻繁にあたることがあります。それは特定のデッキを何回も相手にするということです。その場合は、そうしたデッキに強い構築を採用することも考えます。グウェントはデッキ同士の相性が非常に強いからです。
大会では、とくに BO3 のときは1つのデッキをターゲットにして、抜かせないような構築を採用することがあります。例えば、《メルシーヌ》入りデッキが流行っているときは、こちらのデッキ全てに《コラスの熱波》を採用したりします。 BO5 のときはそこまで特定デッキに狙いを定めることはしません。

ランクマッチをしていて、負けが続いたり、集中力がなくなったりしたときに、持ち直すための秘訣はありますか?

負けが続いている理由を考えます。プレイミスなのか、デッキのせいなのか。理由を考えて、それに対する回答を自分なりに考えてやってみます。気分転換にデッキごと変えてしまうこともあります。それでも負けが続くようであれば、グウェント以外の違うことを始めます。
とにかく、なぜ勝てないのかを考えて、いろいろ試すことです。そのうちにあっさり勝てたりします。勝つことで気分が変わり、グウェントのモチベーションも高くなります。

グウェントを上手くなりたい人にアドバイスをするとしたら、どのようなことを伝えますか?

たくさん試合をして、とにかく経験を積みましょう。それから自分の試合の分析をしましょう。なぜ負けたのか、なぜ勝てたのかの理由を追求できる人が強くなると思います。

コミュニティからの雑多な質問

グウェントの公式大会の賞金規模について何か意見はありますか?

あまり考えたことはありません。目の前のゲームに勝つことをずっと考えています。

Mya-Mon さんからみて、グウェントは日本で流行っていると思いますか?

遊戯王をプレイしていた経験からすると、流行っているとはいえません。 Twitter には日本のグウェントユーザーが非常に多いですが、全体として見ると、遊戯王やシャドウバースと比べるとやはり流行っているとはいえません。

「あまり注目されていないけど、実はこのカードは強い」というものありますか?

「黒太陽」以前の環境でいうと、走行馬車です。6月のシーズンでは、これと《マンロウ》と組み合わせてスコイア=テルでfMMR2678に到達しました。
「黒太陽」拡張後については研究中です。

2体の《ドワーフの狂戦士》の間に配置するとしっかりと仕事をする

手札2枚損からでも第2Rプッシュをよくやる印象がありますが、その理由を教えてください。

状況によります。グウェントは試合全体を考えることが大事です。手札2枚損からでも第2Rプッシュを選ぶのはそのまま第3ラウンドにいくよりはマシだと判断しているからです。
例えば、こっちが《レンフリ》デッキを使っていて、相手が自傷《メルシーヌ》デッキを相手にしている場合、《クヌート》と《シグヴァルド》に対抗手段がありません。その場合は第2ラウンドで相手にクヌートとシグヴァルドを使わせないと第3ラウンドで勝てません。
もちろん、第2ラウンドでその2枚を使わせたからといって、第3ラウンドで必ず勝てるわけではありません。しかし、そのまま第3ラウンドに行くより、無理をしてでも第2ラウンドでプッシュしたほうが勝てる可能性が高いと考えています。

最後に世界中の Mya-Mon ファンに一言お願いします。

いつも応援ありがとうございます。


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